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姉との訓練は厳しい

おはようございます!

僕は元気です(死んだ目

 二年が経過し、テオは14、セシルは16歳、妹のエリナは12歳になった。


 年月が経つというのは早いもので、テオはすでに前世の実力を超えていた。

 配下であるヴァイス達の実力も、テオと同じ訓練方法と剣術を学ばせ、実力を大きく向上させた。

 魔剣士としての実力は、この世界の上の上といったところだろう。

 加えて配下もここ二年でさらに増え、今では200人を超えた。


 テオが見つけた遺跡に拠点を構え、そこで配下達は暮らしている。

 配下のほとんどが、酷い扱いや迫害、ドグマによって家族を殺された者達の集まりであった。

 そんな彼らでも、魔剣士としての実力は中の上はある。

 つまり、ネグロヘイムの配下全員が実力者の集まりなのだ。



 ネグロヘイムは今、ドグマに関する情報集めや資金集めに奔走していた。

 そんな中、テオはセシル、エリナと一緒に屋敷の庭で鍛錬に勤しんでいた。


「姉さんにはいつになっても敵わないよ」


 尻餅を突いているテオを見て溜息を吐くセシル。


「まだまだね。もっと剣の扱い方を学びなさい」

「わかってる……」


 落ち込むテオを見てエリナが抗議する。


「お姉様、流石に言い過ぎですよ! お兄様だって頑張っていますのに!」

「あら、今度はエリナが稽古を付けて欲しいのかしら?」

「え? えっと……そ、そういうわけではなくてぇ……」


 笑みを浮かべるセシルに、表情が引き攣るエリナ。


「さあエリナ、構えなさい。日々の訓練がどの程度身に付いたのか、私が直々に見てあげるわ」

「う、うぅ~……」


 助けを求めテオの方を見つめるエリナだが、テオは視線を逸らした。


「あっ、お兄様!? 折角庇ってあげましたのに!」


 テオは心の中でエリナを応援した。

 それからほどなくして、セシルの前に転がっているエリナの姿があった。


「お兄様の、バカぁ……」


 そう言い残し、エリナは気絶してしまった。


(妹よ、強く生きろ!)


 心からそう願った。

 そしてセシルの視線がテオへと移ったが、その表情は物凄くニヤニヤしていらっしゃる。

 嫌な予感がし、ツーっと冷や汗を流すテオ。


「な、何かな、姉さん?」

「回復したわよね?」

「……す、少し疲れている、かな?」

「つべこべ言わずにさっさと剣を構えなさい!」


 テオに振るわれる木剣。

 それをギリギリで躱すと、地面に当たった木剣がドゴッと音を立てめり込んだ。

 もし直撃していたらただでは済まなかった。


「ね、姉さん……?」

「上手く避けたわね。それだけ動けるならできる(・・・)、わよね?」

「ハ、ハイ」


 こうして庭には、エリナの他にもう一人、泥だらけになりながら地面に転がっているテオの姿があるのだった。






次の更新は夕方頃になります。


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