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王国の動き

 王城は慌ただしく動いていた。


 クーデターとなった相手の戦力は王都にいる兵士の半分以上はおり、他から救援を呼ぼうにも呼べないでいた。


 テオは部屋から城の外、街の方へと視線を移した。

 各地から火の手が上がっており、建物も倒壊しているところがややあった。


 早急に編成した部隊を送ってはいるが全部に当たれていない。

 人の数も限られているのだ。


「まだ鎮圧できないのか!」


 動き始めて数時間が経過しており、痺れを切らした大臣がそう尋ねた。


「申し訳ございません。予想より抵抗しており、まだ時間がかかります。それに……」


 歯切れが悪い兵士。


「なんだ?」

「いえ、何も起こらなければ、あと数時間で鎮圧は可能かと思います」

「何も起きないだろう?」

「そうも限りません。戦い慣れた魔剣士が現れれば兵では対処に時間が……最悪壊滅も」

「そうならないようにするのが兵の役目だろうが!」


 叱咤する大臣。


「申し訳ございません!」


 そこへ怒りを鎮めようと声が聞こえた。


「落ち着いて下さい、ベルン財務大臣」

「誰――む、エドガー軍務大臣か」

「戦いに焦りは禁物ですよ。上が慌て焦っていては下の者に示しが付きません」

「確かにエドガー殿の言う通りか。失礼。少し焦っていたようだ」

「落ち着いて、対処をすればすぐに勝てます」

「だな。流石、名を馳せた元魔剣士なだけはありますな」


 ベルン財務大臣の言葉に、エドガー軍務大臣は言葉を返す。


「いえいえ。まだまだ現役ですよ。若者には負けていられない」

「いざというときは頼みましたぞ、エドガー軍務大臣」

「ええ、任せてください。では忙しいので失礼する」


 笑みを浮かべ去って行くエドガー軍務大臣。



 部屋を出たエドガー大臣は、一緒に着いてきていた部下へと尋ねる。


「現状は? 奴等は動いたか?」


 エドガー大臣が尋ねた『奴』とは勿論ドグマの事である。


「そろそろ動き始めるころかと」

「そうか。さっさと兵共を片付け城を綺麗にするぞ」

「はっ。それでは伝えてきます」

「うむ」


 去って行く部下を見送ったエドガー大臣は次の場所へと向かった。

 向かった場所は――……


「これはエドガー大臣、このような場所へいかがなさいましたか?」

「いやな、近衛騎士団長と話がしたくてな。近衛騎士団長、ガルフ殿は居るかな?」

「現在は兵の指揮へと行っております」

「場所はわかるかね?」

「はい。場所は――」


 近衛騎士から場所を聞き出したエドガー大臣は、その場所へと向かう。


 少しして王城の門で兵を指揮するガルフが見えた。


「ガルフ殿、いいかね?」

「む? これはエドガー軍務大臣。少々お待ちください」


 すぐに兵へと指示を出し終わったガルフは、エドガー大臣の下へとやってきた。


「なんでしょうか?」

「そろそろ作戦を決行する。準備の方は?」

「万全です。こちらもいつでも行えます。そうか。それと例のレスティン王国の学生だ」

「はい。奴等がどうかしたので?」

「今はどこにいる?」


 エドガー大臣の質問にガルフは答えた。


「先ほど三名が前線に行きました。小娘の方はその後方支援を行っております」

「そうか。隙を見計らって始末しろ」

「はっ!」

「それで、王はどういたしますか?」

「こちらの手の者を送る。私もいるから抜かりはない」

「了解です。ご武運を。私は学生の方を先に始末してきます」

「うむ。では」


 去って行くエドガー大臣は、数名の者を側に付けガイル国王が居る場所へと歩を進めるのだった。





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