魔剣大会
商会を出たテオ達は家に帰ろうと歩いていた。
「テオ、その紙袋はなんだ?」
そう尋ねてきたのはヴェルだった。
「これか?」
「そうそう。だってあまり買ってないだろう?」
「俺アンケートに行ったろ?」
テオの言葉に他の面々は納得した様子だった。
「そのアンケートに答えたらお礼で貰ったんだよ」
「テオだけズル〜い。私も欲しい!」
「悪いなリーリア。これは俺の物だ」
「テオのケチっ!」
頬を膨らませるリーリア。
それを見てアリスやヴェル、ヴェントの3人は笑うのだった。
その後、家に帰ったテオにセシルとエリナにお菓子を取られたのは言うまでもない。
それからしばらくして大会当日。
テオ達は学園にある闘技場へとやってきていた。
「ついにやってきたか」
ヴェルの言葉にテオ達は頷いた。
とは言ってもテオは本気でやりはしない。
丁度良いところで負ける予定なのだ。
セシルも見ていることもあり、ある程度の成績でいないと面倒臭いことになるからでもあった。
「アリスの実力なら優勝できそうだな」
「何言っているの。テオだって強くなったじゃない」
「そうかな〜」
「そうよ、テオだけじゃなく、みんなだって強くなったじゃない」
アリスの言葉にヴェル達が強く頷いた。
観戦席で話しているテオ達。
それから少しして大会が始まった。
アリス達は順番が近付くにつれて緊張している様だった。
「テオ、あなた緊張してないの?」
そうテオに言うアリス。
「いや、こう見えて緊張しているんだ」
「……ふ〜ん。そうは見ないけどね」
「本当だって。これでも緊張でお腹が痛いんだよ」
「早くトイレに行ってきなさいって!」
「そうさせてもらうよ」
テオの順番はまだまだなのでトイレへと向かうことに。
そのままトイレに行くと見せかけて、人目がない場所へと移動したテオ。
直後、テオの目の前に何処からともなく現れる者が一人。
その者はテオの前に来ると跪いた。
「周囲の状況は?」
「はっ、現在バラけて見張りを立てております。不審な人影は見当たりません」
「そうか。今日は部外者も観戦に来ている。十分に警戒しておけ。不審な奴を見かけたらすぐに報告しろ」
「御意に」
消える人影。
テオはそのまま観戦席に戻り席に着いた。
「遅かったわね」
「そうかな?」
「まあいいわ。私は出番がそろそろだから行ってくるわ」
「ああ。頑張ってくれ」
「そのつもりよ」
ヴェルやリーリア、ヴェントもアリスへと応援の声を掛けていた。
少ししてアリスの出番となった。
結果は言わずもがな。
アリスの圧勝であった。テオ達も出番となったが順調に勝ち進んでいき、その日は終わった。




