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襲撃Ⅱ

 現われたのはどれも醜い人の姿をした何かだった。

 身長は2メートルもあり、手には何も持っていない。


「どこからこれだけの人間を?」

「ふん。そんなの決まっているだろう?」

「村を襲ったか」

「正解だ」

「悪趣味だな」

「悪趣味とは何だ。これは研究の成果の一つだ。こう見えて普通の人間よりもパワーに反応速度、俊敏力があるのだ。それにこの数だ。貴様らに倒せるかな?」


 自慢げに語るアイクに、ノワール達は無視していた。

 ノワールは配下にただ一言告げた。


「こいつらを楽にしてやれ」


 六影達は「御意」と返し剣を構えた。


「侵入者を蹴散らせ!」


 化け物も命令には逆らえず、ノワール達へと襲いだす。が、決着も一瞬。

 化け物たちが何かをする前に一刀両断され、あっけなく倒された。

 戦闘時間はものの数秒。


「な、何が起きて……こうなったら次の試作品であるアレを使うしかない」


 アイクは懐から何かを取り出したかと思うと、そのまま自身の首筋へと何かを打ち込んだ。

 赤い液体が注入されていく。


 そしてアイクの手から注射器の様なモノが落ち、パリンッと割れた。

 直後、アイクに変化が起きた。


「ア、アガァァァァァァ!?」


 悲鳴のような叫び声が一瞬だけ聞こえ、筋肉が肥大していく。

 しばらくして治まったのか、巨体になったアイクが落ちた剣を拾い口を開いた。


「ふ、フハハハハ! どうやら成功したようだな。強化人間の成功だ! これで貴様らを殺すことができる!」


 間合いを詰めて剣を振るうアイクだが、キンッと弾かれてしまう。

 そこから全ての攻撃を弾き返された。


「な、何故だ! 人間のお前が強化人間となったこの私の攻撃が何故通用しない! これでもドグマの中では強いはずだ!」

「それがお前の限界だ。薬という力に頼った時点で、お前に俺は倒すことはできない」


グヌヌッと声を漏らすアイク。


「わかっているのか。貴様らが幹部に最も近い私を殺せば、ドグマは黙っていない。組織の敵となる貴様らを潰すため、ドグマは動くだろう」


アイクは続ける。


「この裏世界の覇権は我らドグマが握っていると言っても過言ではない。果たして、貴様等に抗えるか? このドグマという強大な組織に」

「――ならば抗い、潰し、この裏世界に新たな秩序を我らの手で創り出そう」

「……正義の味方にでもなったつもりか?」

「下らない」


そして一閃。

ドサッとアイクの首が地に落ちた。


「――我らの突き進む道に正義は必要ない。我らは我らの成すことをするのみ」


そう言い残し、ノワール達ネグロヘイムは研究施設を後にするのだった。






次の更新は15時です!


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