表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢な私が、あなたのためにできること  作者: 夕立悠理
一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/40

反省

 ど、どどどどういうこと?

 驚きすぎて、何回も手紙に目を通した。

 でも、何度読んでもリッカルド様の名前だった。


「……あ」


 昨日言っていた、私の行き着く先を変えてみせるという話。絶対無理だろうな、とは思ったけれど、まさか、これ?


 それにしたって、手を回すのが早すぎない?


「……どう、しよう」


 婚約は解消できるだろうか。いや、解消するのだ。だって、未来の公爵の婚約者となるのだったら、魔獣騎士科に通うことなど許されるはずもない。でも、魔獣騎士科に通わなければ、私は魔獣の心臓を集めることができないのだ。


 リッカルド様も本気ではないだろうし。


 自分を蔑ろにする私が、気にくわなくて、ちょっと驚かせようと思っただけ。


 それならば、私が反省した風を装えば、この婚約は解消されるんじゃないかしら。


 うんうん、そうに違いないわ。


 とりあえず、リッカルド様と話し合おう。

 

 もう一度、鏡でおかしいところがないか、確認して男子寮を訪ねようとすると、その道の途中でリッカルド様とであった。


「やぁ、婚約者殿」

 リッカルド様は悪戯っぽい笑みを浮かべた。そんなリッカルド様に話を切り出す。

「リッカルド様、その件についてなのですが……」


 私はわざとらしく反省した風を装い、リッカルド様に話した。まさか、ここまでリッカルド様がするなんて思わなかったこと。そこまでされて初めて自分が愚かなことをしていたことに気づいたこと。

 そして、自分を大事にすること。


 だから、この婚約は解消してほしいこと。


「反省は、したんだね」


 リッカルド様が満足そうに笑う。

「……はい」

「それで、僕たちの婚約の件だけれど──……だね」

「え?」


「無理だね。だって、僕の両親がとっても乗り気だから」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ