出撃!!
宴会が明けた早朝。
0600(まるろくまるまる)。
「総員起こし!!」
元気なラッパの音と共にハンモックを片付け、艦底に収納。
パイロットはトイレに籠り腹の中をスッキリさせる。
下士官兵は甲板掃除を行い、出港準備に大忙し。
0800(まるはちまるまる)。
国旗(軍艦旗)掲揚!
ラッパの音と共に艦尾に上がる軍艦旗に敬礼し、当直員は直立。
ラッパの終了と共に稼業開始!
海軍の日常の始まりだ!
錨を上げ出撃!!!
盛大な軍艦マーチが全艦に轟き士気は最高となる。
波を蹴り、飛び魚やカモメ、イルカが艦と並走。
普段ならノンビリと眺めたい風景だが、数時間後には戦闘開始。
既に彩雲が出撃し敵情を視察中。
「コチラ彩雲1号機、ワレ、敵地侵入。対空砲多く低空での視察は不可能。
迎撃機はP40,P38,F6F。以上。
追跡は受けどもワレに追いつく敵機ナシ!」
敵に追い回されながらも彩雲はハワイ上空をグルグル回り敵地をバッチリと偵察。
迎撃機から敵の戦闘機情報まで仕入れ負ける心配も消える。
「N長官、敵情はバッチリですね。」
「ウム、彩雲には苦労かけるが、彼等の苦労に報いるためにも戦果を上げぬとな。」
「お任せ下さい。疾風や彗星があれば、今なら絶対に負けません。」
「ウム、本国でも国の総力を結集し、次期主力機を開発しておる。
疾風も何時かは老いる。」
「・・・そうですね。零戦も素晴らしい新鋭機でしたが。」
「優駿も引退すれば老馬となるのだ。彼等の名誉のためにも後衛を絶やしてはならん。」
「分かりました・・。」
敵を振り切って来た彩雲が信濃に帰り、SDカードをCICに持ち込み作戦検討。
各艦に作戦目標を電送しPOした鮮明画像をパイロットに渡し作戦説明。
信濃、大鳳,赤城、加賀、蒼龍、飛龍、瑞鶴、翔鶴の8隻の大機動艦隊から続々と出撃する、
戦闘機爆撃機。
その数800機!!
空を覆う編隊を見送るまで僅か20分。
静寂を取り戻した艦隊は敵の逆襲を警戒し戦闘態勢を整える。
駆逐艦は周囲を走り回り潜水艦を探す。
やがて戦闘機を先頭にした空襲部隊はヒッカム等の基地から飛び立った敵戦闘機と空戦開始。
実戦経験もない敵はカモだった。
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「ジャップが来るぞ!!回せ~~!」>すんません、英語で喋ってますが、日本語でお許しを!(;^ω^)
ヒッカムに駐屯するP40戦闘機のパイロットは大わらわだった。
敵は単発の戦闘機。
コチラを待つが如く、ゆったりと旋回してやがる!!
舐められてる??
チクショ~~!!叩き落してやる!!
彼等はカッカと頭に血を登らせ、上昇して行くが・・。
「な・・なんだコリャ!!」
血祭りにされるのは味方ばかり、空を覆うのはジャップの汚い日の丸ばかり。
アレ・・。ナンデ・・オレは・・・操縦かんを掴むハズなのに・・
彼は腕を叩き折られ血だるまとなり地上めがけて墜落して逝った。
「コチラスギ!敵一機撃墜。」
「ヨシ、こちらイワモト一番、オレが現認済。帰還したら桜を書いてやるぞ!」
「ありがとうございます。隊長!!」
敵地上空だが数で圧倒し性能も凌駕してるので不安は0!
疾風の損害も皆無。
10分程の空戦で迎撃する戦闘機は壊滅した模様で、空襲部隊が襲撃開始。
対空砲や兵舎を潰しにかかる。
彗星艦爆は急降下で1t爆弾(クラスター式)を叩きこみ周囲500mを破壊。
基地機能より人員殺害に特化した恐ろしい爆弾だ!!
敵飛行場は阿鼻叫喚!!
空襲終了後はすっかり静かな空となる。
「空襲終了!二次攻撃の必要ナシ!!」
母艦に告げる無電の誇らしい声が信濃のCICルームに轟いた。
クラスター爆弾は恐ろしいです。こんなの使うなんて・・。
許します!!(^O^)




