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77色の物語  作者: モチモチおにぎり
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降臨


 望んだものは手に入れられず、ただこの身に残るのは残された思い出と残骸。

 

 お互いに思いあっていたはずが、いつ間にかずっと続くと思っていた自惚れ者と嘲笑う者に分かれ、表面だけは変わらずに被り続けていた。

 

 この世は地獄だ。

 

 明日を見失い、過去に戻ることを望んでも、その思いで得られるのはただ思考した間に流れる時間。

 

 行きなくもないところへ行き、笑いたくもないのに顔に笑いの表情を貼り付けなければいけない。

 生きなくも無いくせに死ぬ勇気は無く、せめて俺を殺してくれる人が入ればなと願う日々だけが過ぎる。

 

 世界の滅亡や破壊を望んでも地球に巨大隕石は降らず、ブラックホールは生まれない。

 

 一番可能性が高いのは核兵器だろうか。

 

 人間が一番自分を脅かしているとは、人を産んだ地球もさぞ自分の行いを恨んでいるだろう。

 

 せめて、最後に良い行いをしてからなら死ぬのなら潔く死ねるのだろ──

 

【ピポン パポン ピポン パポン】

 

 その日は、平日であった。

 

 その日は、偶然俺が外に出ていた。

 

 その場所は、横断歩道があった。

 

 そこには、足を転ばして道路に飛び出た黒髪の女の子がいた。

 

 歩道には、友達の女の子が一人。

 

 そして手の届く所に俺がいた。

 

 

 ──自分の顔に、おびただしい血がかかる。

 

 黒色と白色だけの地面に赤い川が生まれる。

 

 辺りに鼻を曲げる臭いが、その体から発生する。

 

 頭は顔面全てが粉砕され、眼球は飛び出し、歯は全て内側に丸くなるように押し込まれ、二回転ほど首は回り、頭のてっぺんから吹き出す脳汁を辺りに撒き散らし、まだ発達途中の脳は頭蓋の殻の中でミキサーにかけられたようにぐしゃぐしゃにかき混ぜられている。

 

 胴体は破裂し、腹側には黒色の充血し、骨が砕け、中身が肌へ溶けだしていて、背中側の肉は弾け、背骨と、首近くには脊椎の一部が正常の位置より大きくずれて黒色と白色が混じった血を滴り落とす。

 

 手は左手は無事だが、右手は肘の部分で死因を止めようとしたのか、根元からバキリと折れ、前腕の骨が上腕の腕にめり込み、短くなっている。

 指は人差し指と薬指が飛び、ほかの指は全て明後日の方向を向き、手のひらは手相が全く確認できないほどに潰れていた。

 

 無事な左手も、完全に肩と離れ、胴体から数メートル離れた位置に、肉がちぎれて落ちていて、その手にはこの惨状になる時の衝撃か、あるいは偶然に、自身の今まで食べてきたものを栄養に変えていてくれた器官を持ち、そこからは今朝食べたのかウィンナーらしき残骸が顔を見せる。

 

 足も、既に体から独立してしまっている。

 片方は弾け飛び、もう片方はタイヤに潰され骨しか見えない。

 

 こんなもの、医者が見なくとも、いや、人でなくとも、一目で死んでいると理解できる。

 

 瞬きの一瞬で起きたことだ。

 起きた結果は見るに堪えない惨状出会っても、少女にとっては即死であったはず、それが何よりもの救い、のはずだ。

 

 いや、救いではない、救いのはずがない。

 死ぬことがなんの救いなのか、死にたいと常日頃思う、年上の俺でさえ死ぬのが怖いと思うんだ。

 あんな小さな子に、死を与えることが救いのはずがない。

 

 それに、なんで俺は助けれなかったんだ。

 

 昔、川に物を落としてしまった人の物を取ってきてあげたことがある。

 交差点で困っていたお年寄りを助けたことがある。

 忘れ物をしてしまった友達に物を貸してあげたことがある。

 

 なら、なんで今は助けられない。

 

 たった90°、いや、80。、腕を前に傾け、こちらを見てくれた少女の腕を掴むだけで、この今は変えれた。

 2人とも助かるか、スピードが足りなくて少女がまだ死にそうな所に居たのなら、俺が代わりに死ぬ事も出来た。

 

 もう未来のない俺が生きるより、明るく、友達も居るような女の子の方がよっぽど世界の役に立てるはずだ。

 

 

 けれど、俺は死ねない。

 死ぬ勇気がない。

 

 誰かのために自分の命を使うなんてことは、出来ない。

 

 こんなのだから、大事なものを全て無くしてしまったのだろうか。

 

 なら、皆は、俺のようなクソじゃない奴らは、皆他人のために自分の命を使えるのだろうか。

 

 ……違うな。

 

 あいつらはそんなこと、考えちゃいいない。

 

「ごめん」

 

 助けられなくて

 

「ごめん」

 

 手を出すことが出来なくて

 

「ごめんなさい」 

 

 人を救うことが出来なくて

 

「ごめんなさい」

 

 こんな俺が地球に生まれて

 

「ごめんなさい」

 

 死にたいと思っ─

 

「grrrhaaaaa!!!」

 

「っ!」

 

 突如、耳に鼓膜に破れたのかと錯覚させるほどの爆音が響く。

 

 ──後ろからだ。

 

 それも、すぐ近く。

 

 今は3時から4時の間、声の主は恐らく真後ろ。

 日は下りの階段を降りながら、尚も周囲の影を濃くつける。

 

 しかし、足元に言える影は自身の影と電柱の影。

 

 振り返るとそこには、小さな、黒い拳ほどの液状の球体のようなものがそこに居タ。

 

 黒イ例えるナらスラいムの様な、ものガ、居ル

 

 

 隣にあった、八階建てのビルを、瞬き程のあいだに、消えた。

 

「やけに静か、っ!」

 

 ビル一つ消えたのに、悲鳴の一つもあがらない。

 

 いつの間にか、さっき消えたはずのビルも元の位置にあった。

 今は遠く見えていた高速道路が無くなっている。

 

「どうゆうことだ?」

 

 建物が沈み、浮かび、悲鳴が上がらないのを考えると、近くに人も居ないような気がする。

 

「っそうだ!さっきのスライム!」

 先程まで後ろにいたスライムは、細長い丸になっていた。

 

 高さは俺と同じ。横は40cmくらい。

 それが鼻の当たるほどの近さに居て「ドウダイkミ モ……」喋りかけてきて、

 

 

 ドスッ

 

 

「……アハハ」

 

「ハハッ、アハハッ!アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」




 

書くの、頑張ります。

あと、グロいの、頑張って描写、練習しますので、苦手な、方は、あまり、読まない方が、気分を、害されないかと、思います。

でも、しばらく、あまりグロイのは、書かない、かも。

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