表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

青白い顔

作者: タマネギ

青白い顔だった。

自分を鏡に写しているのに、

こっちを見ているのは、

年老いて、縮んだ青白い顔。


前世で兵隊に行った時に、

爆弾で引きちぎられた仲間の腹を、

こんな顔で見ていた奴がいた。

いや、こんな顔しかなかった。


今も毎日、千切れた腹を見るのか。

だから、縮んだ青白い顔になるのか。

気づかない内に、血の気も失せて、

鏡の中で暮らす男。


初めからそうだったわけじゃない。

子供の頃は血色もよくて、

豊頬の美少年と呼ばれたらしい。

どこでどう道を間違えたのか。


青白い顔は今朝からずっと、

こっちを見ている。

しばらく消えないんだろう。

生きている間なら。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ