真実
物語も終盤に近づいて来ました、あと2、3話で完結する予定です。
本当に初めて書くので、内容や文章が青臭いところが至るところにあると思います。
それでも、最後まで読んで頂ければ幸いです。
「お姉ちゃんを助けてくれてありがとう」
「君は、一体誰なの?」
「わたしは、三日月お姉ちゃんの妹の三日月 詩織、今は直接話しかける事は出来ないから霊を通じてあなたに話しかけているの」
今、俺はこの前、夢の中で聞いた声の正体と話している。彼女(詩織)の姿は見えない状態で声だけを聞いている感じだ。
「君がお姉ちゃんを助けてって言った事は、あの時の悪霊の事を危惧して僕に注告してくれたんだね」
俺がそういうと彼女は、とても苦い顔をして言った。
「あなたを、巻き込んでしまってごめんなさい!あの悪霊の事もあるんだけど…実は……まだあるの…ってもう時間がないっ!ごめんなさい、今度話せるのは一週間後それまではお姉ちゃんを見守って置いてくれると嬉しいな。」
「大丈夫!お姉ちゃんには恩があるし絶対に守り抜くよ!」
そう言うと彼女はとても優しい声で「ありがとう」って言ってくれた。
悪霊と戦ってからまだ1日しか経っていない、妖刀村正を使った副作用で俺の肉体年齢は26歳になっている、村正を使った時に年齢が急に上がった性で体がその変化に耐えられなくて昨日はずっと寝ていた、体を見る分にはそこまで変化はしてないけど村正の使い方次第では、もう普通の高校生では居られない。
三日月からはあの悪霊と戦った後に「この刀は人の生命力や霊力(霊が発しているオーラ)を吸収してそれを力に変える力を持っていてね、この刀は霊界から持ち込まれた物なの、だから下界に存在するにはある一定の生命力が必要で、刀の使用者の寿命から取られてたらキリがないから普段は悪霊の霊力から取っているの。
今回はあの悪霊で一週間は持つから心配しないで、今日と明日はしっかり寝て!」
と言われたが、今回倒した悪霊みたいな奴が今後また現れたりしたら三日月の体はもう保たないし、仮に悪霊がいなくなったとしても、寿命は削られる一方どうするか考えないとな。安静にできるのもあと六日しかない…なんとか出来ればいいんだけど…三日月に聞くしかないか
俺は、寒くて丸くなった体を一気に起こして、リビングに降りる。
「おはよう!」
「おはよう、優!あんた体大丈夫なの⁉︎昨日帰って来た時は制服も体もボロボロですぐに寝ちゃったから心配したのよ!昨日は全然起きないし」
「全然、大丈夫だよ!昨日は道路でたまたま滑って転んだだけだから、心配しないで!」
「それなら良いんだけど…」
家族はいつだって優しくて心を暖かくしてくれる。
「早く、ご飯食べちゃって!」
と母さんが急かすように言った。
時間を見てみると時計の針は8時を回っていた。
ヤバイ、早く食べて用意しないと!俺は急いで用意して、玄関の扉を開いた!
「行ってきます!」
「行ってらっしゃい!」
そんな朝の忙しいルーティンをこなして学校に着くとクラスメイトの紳助が声を掛けてくれた。
「優!昨日大丈夫か急に休むから心配したぜ」
「全然!大丈夫、昨日はたまたま体調が悪かっただけだから(笑)」
「おう、ならよかったわ、それにしても優ちょっと大人っぽくなったな(笑)」
「そうかな(笑)」
そんな会話をしてたら四葉さんも話掛けてきた。
「大丈夫?八代くん!助けてもらったのに昨日はお見舞いいけなくてごめんね」
優しすぎる!!!
「気にしなくて良いよ!昨日はずっと寝ててお見舞い来てくれても相手できなかったし」
「そういえば、三日月さんは?」
「三日月さんは入院中の妹さんのお見舞いだって、昨日ぐらいから親族とだけ面会が出来るようになったみたいなの。」
「へぇ〜、そうなんだ!そういえば入学当初から楽しそうにカレンダーを見てたもんな〜」
「そうなの、だから学校に来るのはお昼を過ぎてからってさっきLINEに来てたの!」
そういえば、あいつの連絡先持ってないな、ないと不便だから今度交換しておこう
「昨日、三日月さんとLINE交換したんだけど、八代くんも交換しない?」
「え、良いの?」
「うん!交換しよ」
そうすると、声を低くした紳助が
「お二人さん、盛り上がってるところ悪いんですが俺も話に混ぜてもらえませんか」と言ってきた
しまった!すっかり忘れてた
「ごめん、ごめん、一昨日色々あったから話しておきたくてさ」
そんな会話をしてたらチャイムが鳴った。授業という名の懲役が課せられる
お昼になると三日月が来た。
「こんにちは」と俺がいうと三日月は笑顔で「こんにちは」と返してくれた」
四葉さんが続いて言った
「こんにちは、妹さん大丈夫だった?」
三日月は歯切れ悪く言った
「うん…昨日の放課後ぐらいに妹の目が覚めたみたいで、今日会いに行ったんだけど、また意識が無くなったみたいで全然話せなかったよ…」
「それは、残念だったね、お医者さんじゃないから上手くいえないけど良くなると良いね!」
「うん、ありがとう」
詩織さん大丈夫かな?一週間後に、夢?で会えるって言ってたけど。
「妹さん、良くなるといいね!」
「ありがとう!八代くん」
そういうと、三日月が俺の耳もとで四葉さんに聞こえないように言ってきた
「八代くん、私ねあなたに話したいことがあるの、だから放課後に出来れば今日私の家に来てくれない?」
俺もこっそり返した。
「うん、俺も聞きたいことがあるから頼むよ」
「じゃあ、授業が終わったら、よろしくね」
「うん」
「二人でなに話してるの?私も聞きたい!」
と四葉さんが言ってきた。
とっさに、三日月が言った
「今度、一緒に最近出来た本屋さんに行こ、って話していたの」
「なんだ〜水臭いな〜私も一緒に行くよ!この前助けてくれたお礼もしたいし」
「じゃあ〜、三人で一緒に行こっか」
「うん!日程はLINEで追々話すよ!じゃあ席に戻るね!」
こんな事になるとは…でも家族以外と遊ぶなんて久しぶりだな。
遊ぶ前には、今起きようとしてる問題を片付けないと…
授業が終わって友達にさよならの声をかけて、学校を終える一連の動作を終えて、今は三日月の家に二人で向かっている。
正直、女子と二人で帰った事なんて四葉さんとしかないし、ましてや通行人に好奇の目に晒されて、俺は一体何を喋ればいいんだ…
そんな事を考えていたら、三日月が沈黙を破って喋り出した。
「ごめんね、八代くん…私なんかと一緒にいるから変に色んな人に見られて恥ずかしいよね…」
この感覚をいつも三日月は味わっているんだよな〜
「そんな事ないよ!今の俺はもう違うから!心配しなくていいよ、気にしないで、ただ女の子と二人で帰るなんて滅多にないから緊張してるだけだから!」
「そっか、それならよかったよ」
少し三日月の口角が上がってくれた、ちょっとは安心してくれたかな?
それからお互い緊張が解れて、会話が弾んできた頃に三日月の家に着いた。
家は代々から伝わっている霊媒師の一家って言ってたっけ?
その性か家がとても大きかった。
「どうぞ上がって!上がって!」
「お邪魔しまーす」
ってあれこの場所見覚えがあるぞ、どっかで一度見てるような…あっ夢で見た場所だ!
「八代くん大丈夫?ボーッとして」
「あ、ごめんごめん、じゃあ上がらせてもらうね」
「私の部屋はこっちだから付いてきて」
それにしても広い!ちょっと羨ましいいかも、でもなんだろなんか寂しいな…
「ここが私の部屋だよ」
書院造のような内装とは打って変わって、現代風の可愛らしい女の子の可愛らしい部屋が広がっていた。
「あんまり、じろじろ見ないでね!恥ずかしいから、飲み物はお茶しかないけど大丈夫?」
「全然、大丈夫だよ、ありがたく頂くよ」
「じゃあ、ちょっと待っててね、すぐ持ってくるか!」
慌しく三日月は部屋から出て行った。
大丈夫かなぁ転んだりしないといいけど…
部屋の周りを見ていると、一枚の写真が目に入った
その一枚の写真には、とても可愛らしい二人の女の子とお父さんお母さんらしき人物の写真が置いてあった。
「これって…」
「それは、私が小学校四年生の時の写真だよ、私の隣に居るのが妹の詩織、後ろにいる二人はお父さんとお母さん」
「すごくいい写真だね、これを見てると心があったかくなるよ」
「そう言ってくれると、嬉しいな、それが最初で最後の家族みんなの写真なんだ、妹は体が弱くてあんまり外に出られなかったからさ」
「そうなんだ、大変だったんだね、妹さんも」
「それもあるんだけど、八代くんには知っておいて欲しいことがあるの、話が長くなるけど聞いてくれるかな?」
「俺で良ければ聞かせてもらうよ」
「うちの家族はお母さんが亡くなって今は三人しか居ないの…お母さんが居なくなるまではこの家もこんなに寂しくなかったんだけどね、うちの家はね、お父さんが霊媒師の家系でねお母さんとは依頼で会ったの、その依頼をきっかけで二人は結ばれて私たちが生まれて、小学校5年生の秋ぐらいまでは楽しく過ごせてたんだけど、お父さんがある悪霊を成仏して倒した時に私達の家族はある呪いをかけられたのそれが村正…」
「村正が呪い?」
「村正はもともと霊界にあった物だって話したよね?霊界にある物は下界の者つまり、人間に持ち出せない物、でも霊界に存在してる者は持ち出せるんだよ、偶然、持ち出した悪霊をお父さんが倒した時、所有権が私達、つまり家族に変更されたの、それがわかった時うちのお母さんが自分が殺されれば所有権が変わると思ったみたいで、一人で悪霊のところに行ったの…それでも村正の所有権は変更されなかったの、実はね、村正は使用者及び所有者の血族全員にかかる血の呪いなの…」
「え、それじゃ…うちの家族も村正の副作用を受けるって事?」
申し訳なさそうに三日月は頷いた。
「ごめんなさい、あの時のあなたには言えなかった…」
「正直、びっくりしたよ…だって悪霊を倒すには寿命を削らないといけないし、悪霊を倒さなくても寿命は削られるんだろ?」
歯切れ悪く申し訳なさそうに三日月は言った。
「悪霊から村正の情報を聞いた事があるんだけど、人間が普通に村正を持ったままでいるのと悪霊から霊気を取って生活をするのでは天と地の差があるみたいなの、だから私は少しでも行きたくてこの悪霊を倒したりして生活をしていたの?」
「三日月さん、君はあとどのくらい生きられるの?」
「ごめん、それはわからないんだよ…」
いつ死ぬかわからないって事かよ…
「何か俺たちが助かる方法は無いの?」
「それがひとつだけあるの…村正の対になる存在、妖刀時雨」
「時雨?」
「そう…村正とは対になる存在、時間を与える力つまり生命力を与える力を持つ妖刀なんだけど、その刀は村正の様に下界にはないから、手に入らないの…」
「じゃあ、時雨を手に入れるには霊界まで行って取りにいかないと行けないんだね」
「うん、そういうことになるね」
「じゃあ、俺いくよ」
「えっ、それってどういう事?」
「俺が死んで、霊界に行って時雨を取りに行ってくるよ」
「無茶だよ!時雨は悪霊が下界に存在できるようにしている物なんだよ!だから、そんな簡単に手に入る物じゃない!それに霊界で殺されると自分が何なのかわからなくなるんだよ、そもそも悪霊は自分を見失って辿りつく成れの果てなんだよ、八代くんも戦っただろ、悪霊と…自分を見失うって事は何もかも忘れるって事なんだよ…そして、自分を持っている者を殺して奪う、そういう奴らなんだ!」
「無茶かもしれない…それでも俺は…行くよ、君を助けたいから」
「それだったら、私が行くよ!」
体が震えてる…三日月…お前が一番よく知ってんだろ自分を見失う怖さを…今まで何百という悪霊を倒してきたんだから
「三日月…今までよく頑張ったよ、いじめられても無理が出来ないお父さんと体の弱い妹さんの為に、もうお前はそんな無理しなくていい、お前が背負ってるもの、俺にも背負わせろ」
「なんでよ…そんな無理しないでよ(泣)、八代くんだけでも私より生きてよ…」
「そんだけ、お前から貰ったものは大きいって事だよ」
「そんな事言うなんてずるいよ(泣)」
「これしか、恩返しする方法もみんなが助かる方法がないんだ…お前を救わせてくれ!」
三日月は俺の目をまっすぐと捉えて泣きながら言った。
「お願い!助けて!」
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