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木積さんと奇怪な日常  作者: 浅木宗太
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一怪。始まり−3

連れられてやってきた部屋は畳の一間。ドアは昔ながらの襖で、鍵をかけるという概念はここには存在しないのか、それとも本当にお屋敷をそのまま貸し出しているのか。本来なら何畳とかあるのだろうが、私にはイマイチ分からない。ただ言えるのは勉強机をふたつ置いてそれでもお釣りが来る広さであるということだ。

「キミにはこの部屋でこれから過ごしてもらうんだけど、この部屋、相部屋なんだよねぇ」

「相部屋、という事はもう一人?」

「そう、キミと同じ、今年から弥生高校に入る新入生、今日居るようにって言ったんだけども、居ないねぇ」

「はぁ……」

「まぁ夕飯までには帰ってくる、さ。というわけで、ボクは厨房に戻るよ。夕飯は7時から、それまでは自由だしお風呂は5時から沸いてる。ああ、お風呂は夜仕事に行く人もいるから朝風呂、8時までは入れるからね」

そう言うと彼はちらり、と部屋にかけられた時計を見て

「そうだなぁ、ダンボールの中身を片付けてたらすぐ時間になるんじゃないかな」

と笑ったのだった。


「何かあれば厨房に居るから来てね」と言い残し、彼はさっさと立ち去ってしまった。残されたのは、私と、先に着いていたであろう荷物入りダンボールのみである。極力持ってきたあとの片付けが嫌だったので物は減らしたはず、なのだが大きめのダンボール3つが、私の目の前に鎮座している。部屋の中には、ダンボール3つ、勉強机とちゃぶ台、綺麗に畳まれた布団。そして相部屋の主であろう人物のものと思われるハンガーラックにかけられた赤いセーラー。私の通うことになる高校は何故かブレザーとセーラーが選べる仕様となっている。なぜかはわからないけど。

「とりあえず、片付けないと終わらないよねぇ……あーあ……こういう時式神でささーーーっと…とか出来たら楽なのになぁ」

残念ながらそんな便利な式神は持ち合わせていない。私に出来るのは精々起爆する式神くらいなものでその他はイマイチなものなのだ。そもそも式神だって術式だってなんだって努力を長年積み重ねてやっと出来るようになる代物だし、向き不向きはあるのだ。起爆札だけやたらと得意な私が居るように。

地道に部屋を片付け続け、気が付くと外は薄暗くなっていた。もう春間近とはいえ、まだ3月終わり、時計を見れば6時半を過ぎている。そろそろ、夕食の時間だ。片付けもほぼ終わったようなものだし、初日だからみんなに紹介するから7時においでと言っていた管理人の言葉を思い出し、私は食堂へ向かうのだった。

初めましての方もそうではない方もいらっしゃると思いますが、お初にお目にかかります。浅木宗太と申します。高校時代から書きためていたものをこの度「よーし、なんか今見ると文法やばいし書き直すか」と言う気持ちになり今に至ります。木積さんまだ出てへんやんけって感じですが多分次の更新では出てくると思うので気長に待ってやってください。

次回更新はうまくいけば2月16日の予定です。

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