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木積さんと奇怪な日常  作者: 浅木宗太
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合宿譚と僕らの長い一日-2

学校に集まったのは朝の七時。それから1年生全員でクラスごとに貸切のバスに乗り、揺られること三時間。

私達は山の中腹に存在する合宿場に居た。彼方の言っていた通り、雨は降らなかったし、かわりにとてもよく晴れている。女子男子に分かれて、更にその中で五人から六人ほどのチームでひとつのロッジに泊まる。河原くんやまっちゃんは行動班は同じだが実質朝から晩まで一緒なのは彼方でいつもとそう変わりない気がする。

今回の行動班はまっちゃんに河原くん、彼方と中嶋くん、そこに私の五人。前者三人はよく知ったメンバーだが、中嶋くんとはほぼほぼと言っていいほどに話したことがない。

何故ならば彼があまり人を寄せ付けないからだ。朝、河井荘から学校に行く途中で合流するので挨拶とほんの少しの会話はするが瞬殺で会話が終わってしまう。黒縁メガネの奥の瞳は眼光が鋭く、威圧する様な不機嫌な表情をしているのも原因かも知れない。先生も彼には手を焼いているのか……いや、そんな事は無いな。もっと手を焼くやつはうちのクラスには数人居るわ。それと比べれば危害はないし、話しかけづらいだけだ。うん、きっとそうだ。間違っても彼は雑草で作った異臭を放つ液体を雨風が強くて締め切った教室内に持ち込んだりしない。

そんなこんなで私の合宿はスタートしたのだった。

「よろしくね、中嶋くん」

「足だけは引っ張るなよ」

前言撤回。話しかけづらいだけじゃないわこいつ。毒舌だ。

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