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木積さんと奇怪な日常  作者: 浅木宗太
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一怪。始まり

始まりはそう、極々ありふれたものだった。

私、北山鈴菜は、古くから陰陽師を生業としている北山家30代目次期当主。只今、住み慣れた京都を離れ、新居に向かっているところである。

その理由もこれまたありふれたもので、現当主、私のおじいちゃん、北山大五郎からの一言「修行をしてこい」である。その一言、たった一言、されど一言。何はともあれ、その言葉によって私は神津市三坂にある河井荘で新生活をスタートすることになったのである。

北山鈴菜、十五歳。高校生活を三年間過ごすこととなる新居とのご対面なのである。ソワソワした気持ちは期待と不安と、きっとほんの少しの寂しさ。生まれてこの方、ずっと慣れ親しんできた地元を、それも単身で飛び出したのだ。不安にならない人がいるだろうか?いや、居ない。

[次はー三坂ー、次はー三坂ー]

電車特有のくぐもったアナウンスが聞こえてくる。

「よし、行く前から悩んでてもダメだよね。善は急げ、だっけ?きっと大丈夫」

自分に言い聞かせるようにそう言うと電車から私は踏み出した。これからの新しい生活へ向けて。

そして善は急げとはニュアンスが違うことに気がついたのは高校最初の現文の教師からの自己紹介が行われていた最中のことである。

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