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私が自分で決めた恋
桜が満開な春の訪れを感じる朝、私はこの4月から高校生になる。そして今日は入学式。
「よしっ!」私は気合を入れて門をくぐる。
〝若宮 彩葉 15歳 今日から高校生〟
春野高校ここはどこにでもあるごく普通の高校。
私は今日、ある決意を胸に秘めてこの高校に入学する。
私、若宮彩葉はもともとこの高校に入ろうとは思っていなかった。そんな入る気がなかった私がなぜこの高校に入学することになったかというと、その理由は、
約1か月前にさかのぼるのだけれど…
その日私は、親と争っていた。
「いやだ!私は絶対賛成しない!」
「彩葉いいかげんにしなさい。子どもじゃないんだ。
これは決まったことだ。」
「嫌なものはいやよ!夕磨と同じ学校に通わなくちゃいけないなんて!」
そう私はとても怒っていた。なんでこんなに怒っているのかというと全部私の父のせいなんだけど。