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私のキャンパスライフは百合展開を避けられないのか?  作者: 平井淳
第一章:夢のキャンパスライフ編
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三 趣味

 うすしお味のポテトチップスを頬張りつつ、コーラを口に含む。ポテチとコーラ。この組み合わせはクセになる。


 目の前にある小型テレビの液晶画面には萌えという概念を具現化したアニメキャラクターの姿が映し出されていた。


 私は自室でアニメを鑑賞中である。今、この家には私以外誰もいない。両親は仕事で二つ下の弟は高校で授業を受けている頃だ。


 平日の昼間から、こうしてアニメを観ていられるのは暇な大学生と無職のニートくらいだろう。暇なのはいいことだ。暇は尊いものだ。


 私も含め、暇を持て余す人間こそが社会における最強の勝ち組であると思う。

 何かに縛られることなく時間を自由に使うことができるのは、とても素晴らしいことだ。


 私の場合、基本的に暇さえあればアニメを観ている。たまに絵を描いたりすることもある。ネット掲示板に戯言をかき込むことだってある。年頃の女らしいことは何もしていない。彼氏ができないのは、家に籠ってばかりで出会いの機会がないからだともいえる。


 こんな私だが、いずれは結婚するつもりだ。大学を卒業してからは一応何らかの職に就くつもりだが、結婚が決まれば即退社し、専業主婦になろうと思う。


 旦那が仕事に行っている間、私はせんべいでもかじりながら居間でアニメを観るのだ。そして、アニメを観終えたら昼寝をする。旦那の夕飯はレンジでチンすればすぐに食べられる冷凍食品を用意しておけばいい。夜はネットを好きなだけ楽しむ。眠たくなったら床に入る。これぞ理想の暮らしだ。


 そんな生活を実現するためには、稼ぎの良い男を捕まえなければならない。私が働かなくて済むように。


「けぷっ」


 炭酸の空気が胃の中から押し出される。コーラを一気に飲むと、いつもこうなってしまう。人前では絶対できない。


 私はマナーや作法には気を配る人間だ。しかし、一人で居るときはだらしがない。

 これでも乙女だ。品のない振る舞いは慎まねばならないことはわかっている。


 「終わっちゃった……。なんか今週は微妙だったなぁ」


 アニメの視聴が完了した。あっという間だった。テレビを観ていると、時間がすぐに過ぎてしまう。


 私はスマホの画面を見た。現在の時刻は午後一時三十分を過ぎた頃だ。


 夕方からバイトがある。五時半に家を出るとして、あと四時間くらい暇がある。


 特にすることもないので、適当にネットサーフィンをすることにした。

 私はノートパソコンの電源を入れた。


 

 

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