第9話「『裏切り者』の正体」
僕の脳内に流れ込んできた映像は、僕が知っている、僕自身の記憶とは、全く違っていた。
僕は、この世界の終末を回避するために、未来を変えようとしていた。
だが、その未来は、僕が知っている未来とは、全く違う未来だった。
僕の目の前に、ソフィア博士の姿が浮かび上がった。
「高階レン。君は、この世界の終末を回避するために、この世界を破壊しようとしていた。それが、君に課せられた、本当の使命だ」
「……どういうことだ?」
ソフィア博士の言葉に、僕は驚きを隠せない。
僕が、この世界の終末を回避するために、この世界を破壊しようとしていた?
そんな馬鹿なことが、あっていいはずがない。
「この世界の終末は、もう避けられない。だからこそ、君は、この世界を破壊し、新たな世界を創造しようとしていた。それが、君に課せられた、本当の使命だ」
ソフィア博士の言葉は、僕の心を深く抉った。
僕は、この世界の終末を回避するために、未来を変えようとしていた。
だが、その未来は、僕が知っている未来とは、全く違う未来だった。
その時だった。
コアから放たれた光が、僕たちを包み込む。
僕たちの目の前に現れたのは、ソフィア博士、そして、アイリスとアレクサンドルだった。
だが、彼らは、僕が知っている彼らとは、全く違っていた。
「……ソフィア博士。あなたは、僕を騙していたのか?」
僕は、ソフィア博士にそう尋ねる。
ソフィア博士は、僕の言葉に、静かに微笑んだ。
その笑顔は、僕がこの世界で見てきた、誰もが諦めと絶望に満ちた顔とは、全く違っていた。
「高階レン。私は、君を騙してはいない。私は、ただ、君の使命を、君に思い出させただけだ」
ソフィア博士の言葉に、僕は驚きを隠せない。
彼女は、僕を騙してはいなかった。
彼女は、僕がこの世界の終末を回避するために、この世界を破壊しようとしていた、僕自身の使命を、僕に思い出させただけなのだ。
「アイリスとアレクサンドルも、君を騙してはいない。彼らは、君がこの世界を破壊するために、君が召喚した、**『裏切り者』**だ」
「……そんな」
僕は、アイリスとアレクサンドルを見る。
彼らは、僕を騙してはいない。
彼らは、僕がこの世界の終末を回避するために、この世界を破壊しようとしていた、僕自身の使命を、僕に思い出させるために、僕の前に現れたのだ。
「この世界の終末は、もう避けられない。だからこそ、君は、この世界を破壊し、新たな世界を創造しようとしていた。そして、その新たな世界を創造するために、君は、私たちを召喚した」
アイリスは、僕にそう告げる。
アレクサンドルは、僕にそう告げる。
僕は、この世界の『新たな真実』を知った。
僕が、この世界の終末を回避するために、この世界を破壊しようとしていたこと。
そして、アイリスとアレクサンドルが、僕がこの世界を破壊するために、僕が召喚した、**『裏切り者』**だということを。
僕の物語は、ここから、本当の意味で始まる。
僕は、この世界の『新たな真実』を前に、本当の戦いへと向かう。