30.王族の特権
「え…?ど、どうしたの………?」
僕が話しかけると、雪姫さんは明らかに怯えたような反応をした。
「あ、いやえっと…、あの、雪姫さん、昨日僕たちの傷を治してくれましたよね…?あれ、能力なんですよね」
「う、うん…?」
「だったらなんで…僕達、能力者にも効果があるんですか?」
気づくと、その場は静かになっていた。
え?な、なんで僕達の方見るんだよ!?普通に会話してくれよ!?スマホいじってていいから!こっち見ないでくれ!!!
「あ、あっ…えっと…っ」
雪姫さんもこの状況が耐えられないのか、おどおどしてしまっている。分かるぞその気持ち、こんなに注目されたら話せないよな!!!
場に気まずい空気が流れる。僕も雪姫さんも悪くない、この空気を作った他のメンバーが悪いんだ……!
「あ!!そういえば2人には言ってなかったよね、実は雪姫、僕の妹なんだ!」
「………え」
「えぇまじで!?」
「まじまじ、おおまじだよ!ねー雪姫?」
「あっ…えっと…う、うん…」
雪姫さんはあからさまに迷惑そうな顔をしている。まあそうだよな、あんな風に言われたら恥ずかしいよな、気持ちは分かるぞ、僕にも透羽とかいう陽キャ中の陽キャが近くにいるからな…気持ちは痛いほど分かるぞ…
てか、なんで麗音さんと雪姫さんが兄弟だからと言って、僕達にも能力が効くんだ…?あの状況から雪姫さんを助けるために嘘をついたとかか…?
…いや、いくらあの人でもそんな無謀な嘘は吐かないだろう。じゃあなんで_
「ま、まじなんだ…、でもさぁ、じゃあなんで苗字違うの?ゆきちゃんは北斗、麗音が天満…だよね?」
「合ってるよ!でも、雪姫のは偽名だよ、僕達が兄妹だっていう情報が漏れちゃったら雪姫が危険だからね〜」
ぎ、偽名…?まじかよ、麗音さんに関わる仕事には危険がつきものなんだろうとは理解していたつもりだったが、雪姫さんのような表に出ない仕事でも命懸けで……偽名まで使わないといけないのか。
「へぇ…、なんかいろいろ大変なんだね…」
「そうそう!王ってのも大変なんだよ??」
そう言って麗音さんはドヤ顔をした。お手本のような綺麗なドヤ顔だ。
と言うかちょっと待ってくれ、僕が一番気になっていることの答えはこれじゃない。
「あの…話を遮ってしまって申し訳ないんですが、どうして麗音さんと兄妹だからって能力が効くんですか?」
「あ〜、2人は知らないか、まあ無理もないよね、王族の能力は誰相手でも_能力者であろうと効くんだよ」
遅れてしまいすみません。
読んでいただきありがとうございました。
毎週金曜日に投稿しております。(あくまで予定)
私の作品で少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。
今月は都合により投稿できない週が多くなってしまうかもしれません。
今後とも私の作品をよろしくお願い致します。




