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これが、僕たちの青春。  作者: アイ
第一章.事件の謎
15/29

15.めんどくさい仲間

「じゃあさっそく案内するね…って言いたいんだけど…、ここ、僕はあんまり使わないし、作ったのも僕じゃ無いからよく分かんないんだよね、ということで!ここからは説明は交代だよ!」

「ってこ・と・で〜!ここからは俺が案内しま〜す☆

ちゃ〜んと着いてきてよ?」

「あっはい」

「うん!楽しみ〜」

こんな人昨日いたっけ…

「あの…すみません、あなた昨日いました…?」

失礼を承知で聞いてみる。見覚えはあるんだが、昨日のショックと10人近くの自己紹介が重なったせいで、まだほとんど覚えられていない。

「ちょっと日彩!?失礼だよ?」

「いや、忘れてて当然だって!俺は柳ノ珠宙!よ・ろ・し・く〜!」

あーなんか聞いたことある、こんな感じだったっけ…?…まあいいか…

「よろしくお願いします」

「あっ!それと、上下関係とか無いからお互いタメ口は絶対だよ!さん付けとかも禁止ー!もし戦場でそんなことを気にして怪我…とか、絶対許さないから!」

「あっ、うん…」

逆にタメ口を気にしすぎて怪我ってことに僕の場合はなりそうだ。まあそのうち慣れるだろう…


「じゃあ、まずここは見て分かる通り庭だ!可愛いだろ!!!」

「超絶可愛い!違う国に来たみたい…!」

「だろ〜!いやー頑張って作った甲斐があったよ〜、それとここはずっと前からあったって、こっちの世界に住んでる方は思ってるから、口を滑らせないようにな!!!!!」

テンションが高い。もうちょっと静かにしてほしい。

「分かった」「了解!」

「よし!じゃあこの可愛い庭は後でじっくり見てもらうとして、中に入ろうか!」

「うん!」

大きな両開きのお洒落なドアを開けて中に入る。

そこは想像以上に身近な雰囲気だった。想像していたのがレッドカーペットが敷いてあるようないかにもな感じだったせいか、少し安心した。


「あっ、じゃあまずこの家のルールを説明するね!

一人一人に部屋あげるから、普段はそこで生活してもらうことになるよー、生活に必要なお金とかは毎月渡すから心配しないでね」

お金くれるなんて優しいな。まあ未成年だし、当然っちゃ当然か…

「着いたぞ、ここがお前たちの部屋だ!右が透羽、左が日彩の部屋だ!荷物とか置いたら出てきてくれ!」

そう言って珠宙…はドアを閉めた。

荷物と言ってもスマホと日本で買った謎のお菓子…?のようなものしかないけどな。

荷物をドア付近に置き、部屋を見渡してみる。

部屋はとても広く、ドアも4個ある。

しかし、部屋の中はがらんとしており、家具は何一つとして置いていない。

突き当たりの壁には大きな窓があり、外に出られるようになっている。外は先ほど見ていた風景とは違い、何も無い。けれど1人では到底使えるわけもない広さだった。

部屋の中を色々見てまわりたいが、そろそろ出て行ったほうがいいだろう。そう思い入ってきたドアを開くと……なんと誰もいなかった。

「え…めんどくさ…嫌がらせ?」

なんでだよ…探せってことか?

部屋を見ていたと言っても2.3分程度のはずだ。

その時間に行くことができる場所なんて限られていると思うんだが…まじでどこ行ったんだよ…

取り敢えず周りを見てみる。僕たちが入ってきた大きな両開きのドアをまっすぐ進むと大きな窓があり、外に出られるようになっている。

外に人の気配は無いし、開けていて中庭のようになっているため、多分ここにはいないだろう。

「遅れてごめんね_って、あれ?日彩だけ?」

透羽が出てきたが、入って行ってから5分くらい経っている。どれだけ見入っていたんだ…いや、それとも部屋全体を見るのにそれだけかかるということなのか…?

「あーうん、僕だけなんだよね…、中にいる間にどっか行ったんだろうな」

「えぇ!?何で!?」

「僕も知らないって…」

しばらくの沈黙が流れる。透羽は呆れていると思いきや、なんか真剣に考えているようだ、真面目だな。

「取り敢えずこの辺りを探してみるよ、透羽はここで待っててくれ」

「はーい、いってらっしゃい」

中庭(?)の左側と右側には大きな廊下がある。ずっと奥まで続いているようだ。階段のようなものも見えたから、この建物は相当広いのだろう。

それに気づいた途端、探す気が失せる。そもそもの話、あちらが勝手にいなくなったんだ。別に探す必要なんてないだろう。

秒速で部屋に戻る。

「思ってたよりも広かったから部屋で待ってるよ」

透羽にそう言い、部屋に入りスマホをいじること1時間。

バン!と大きい音がしてドアが開いた。

「ちょっと!何で探しに来ないの!?」

「めんどくさかったから…」

「もう!!意味わかんないんだけど…」

「いや勝手にいなくなったそっちが悪くないですか…?」

案の定、ドアを開けて僕の至福の時間を奪ったのは麗音さんだった。あっちから来てくれたならちょうど良かった。

「はあ〜?君は今日から僕の従者なんだよ!?主人を探しに行くのなんて当たり前じゃん!?」

「じゃあ何でいなくなったんですか」

「圧迫面接?だっけそれをしてみたかったんだよ!」

どうだと言わんばかりの表情に思わず呆れ返る。

もう敬語+さん付けなんてしたくない、いやする必要もないだろう。そんな価値がないと思わせる言動だった。

「そう、でなんか言うことないの?」

「なんでよ!?逆でしょ日彩が言わないといけないよね?」

「あーはいはいごめんなさい」

「もっと心から謝ってよ!!」

「取り敢えず他の人はどこに居るんだよ、荷物置いたら出て来いって言われたんだけど」

「もう!後で絶対謝ってもらうから…、まあ大河たちはこっちだよ」

そう言ってこいつは中庭(?)の左の廊下を進む。

僕もそれに着いていく。

「みんなはリビングにいるよ、リビングは2階、覚えといてねー」

そう言って2階への階段を登ると、一番手前のドアが勢いよく開いた。

「来た来た!いやー探してもらえないなんて悲しー」

茶色に近い金髪の女性が面白そうな玩具だ…!と言わんばかりの表情で出迎えてくれる。

ああ…頭おかしいのは麗音(こいつ)だけだと少し期待していたが…全然そんなことなかった。

これからどんな地獄が待ち受けているんだろう…

読んでくれてありがとうございます!

そして投稿遅れてすみません、善処します…


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