言葉遊びと、怒らないウソ、怒る嘘
※あくまで個人の意見です。
子供のつくウソ、について
色んな見解があると思いますが、
「ふーん、こんな考えの人もいるんだな」
程度でお読みいただけると幸いです。
ある日の夕方、学校から帰ってきた息子が言いました。
「ママ、ドナルドって何?」
「ん? ドナルド? ダチョウ……じゃないか、アヒルだっけ?」
夕飯の準備をしていた私は、突然の質問に慌てて答えた。
何故か最初にダチョウが出てきたけど、某夢の国のあの子は、アヒルだったはず!
私は正解を確信して、息子と目を合わせた。
「Mのドナルドだよ?」
「え?! ……じゃあ〜ピエロ?」
ポテトが美味しい、ファーストフード店のドナルドか!
騙された!! と思ったけれど、よく考えたら私の確認不足でもある。
私はドナルドと言われて、夢の国の住人と信じて疑わなかった。他の可能性を全く考えていなかった。
『ドナルドって何? 』そんな少ない情報で正解に辿り着く確率は低い。
しかも、多分この質問は、どちらを私が答えても不正解だった気がする。そうゆう言葉遊びなのだ。
騙されない為には、最初に聞かれた時に、質問に対して詳しく確認するべきだった。せめて『ダック?』と確認していれば防げたはず。
先入観や思い込みって怖いな……。
そして、また突然、息子が言いました。
「Mのドナルドって、イ○トの従兄弟なんだって」
まてまてまて、ピエロ繋がり? 考えただけで恐ろしいんだけど! 世界観違いすぎるんだけど!?
明らかに、ウソのような息子の話。
さて、皆さんは、ここで何と言葉をかけますか?
A「えーウソでしょ〜?」と信じない。
B「そうなの? どこ情報?」興味を示し、情報源を聞く。
C「ウソつかないの!」怒る。
D ネットなどで調べて、真実を伝える。
E その他。
決まりましたか?
では、続きをどうぞ。
「そうなの? どこ情報?」
「ママ情報ー」
「何よそれ〜そんなの言った事ないよ」
そう、私が選んだのはB です。
本当にウソをつく気はないんですよ。
誰かから聞いた話や、自分の想像の中のウソを、私に話して反応を楽しんでいるだけ。
だから、情報の出所を聞くと、決まって『ママ情報』って息子は言います。
最初、同じような事を言われた時はA でした。
でも、調べてもないのに、私が知らないからって、ウソって決めつけるのは良くないな、と思ってD に変えました。
で、何で今はB になったのか。
それは、私が物語を書くようになったからです。
物語は、良く言えば想像の世界。悪く言えばウソの世界。少し乱暴な言い方ですが、事実ではないって意味です。
史実に基づく実話の物語もありますが、文字にすると必ず脚色が含まれると思います。
もちろん、それは悪い事じゃない。
作者の心情や、物語に込めた想い、色んな感情が物語に乗って、読み手に楽しみや感動を与えてくれます。
だから、私はB なのです。
調べて、それはウソだよ、ただの噂話だよ、と真実を告げるのは簡単ですが、子供の想像の中のウソや、噂話から広がる物語の可能性を、むやみに潰したくありません。
その話に興味を持って、どこまで子供の想像や、物語が続くのか、私は聞きます。
噂話の場合は、聞いてから、最終的に悪意がある方向に話が進みそうな時は止めますけどね。
自分の考えた物語の感想が、最初から『それ、ウソでしょ?』じゃ悲しいじゃないですか。
もちろん、悪意がある嘘をついた時は、怒りますよ?
人に不利益を与える嘘。
約束した事を、守れなかった時につく嘘。
あと、もし嘘だと困る情報は、ちゃんと調べます。
うちの息子の場合、見分けるのは簡単です。
悪い事してると思ったら、ひたすら目が泳いでますから。
怒らないウソ、怒る嘘。
あなたなら、どうしますか?
忘れた頃、突然される息子の言葉遊び。
ある意味私は、鍛えてもらってる気がします。
騙された〜!
と、その時は思うんですけど、また引っかかりがち。
色んな言葉に用心して、慎重に答えないとね。
多分、私が騙されなくなるまで続くと思います(笑)