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サムマーダー  作者: しらかみ
1/3

正しい?

友達からもらった3つのテーマで短編小説を作るというシリーズを始めてみました。皆さんが楽しめるような小説を目指します。


俺は昼休みに、景子から2ー2の教室に来て欲しいとメールが来た。だから今、こうして彼女を待っているのだ。他の生徒の視線が痛い。クラスが違うということだけで、感じるこのアウェー感は計り知れない。

なぜ、いないのだろうか。不安になってきた。自分の存在意義と彼女はなぜいないのか、私は悩んだ。


10分後に景子は来た。

「ごめん、待った?」

「待ってないと言ったら嘘になる」

彼女は息を切らせながら、俺に話をかけ

それに答えた。

息を切らせている。という要因から、俺の怒りも多少は、解消した。

そして、彼女が次に言う言葉によって俺の怒りはまた巻き起こるのだった。

「ここで話せないことだから、放課後にマックでってことを伝えたかったから来てもらったの。よろしくね。」

こいつは馬鹿なのか。そのくらいのことならいちいち呼ぶのはやめろ。と言いたかったが言うタイミングを逃してしまった。そんな所が、なんというか、まあ


俺は呼ばれた通り、放課後にマックに行った。しかし彼女はいなかった。これは、いじめなのか、俺を弄んで楽しいのか。よく分からない。10分後、彼女はやってきた。

「元気?」と聞いてきた。「それよりも言うことがあるんじゃないのか?」心の底から言いたいことを伝えた。彼女は全くといっていいほど気にせず、勝手にクエスチョンマークを頭に浮かべていた。本当に勝手だ。

もっと自分の行動に責任を持ったほうがいいのだと思う。「もういいよ。」ハンバーガーを買いに行った。

俺もその時行動に責任を持つべきだと一瞬思った。それは彼女が自分の学校バッグの中身を見る可能性があったからだ。まあいいだろう。

そして、彼女は見てしまっていたのだ。

見られたくないバッグの中身を・・・


俺は今、手記を書いている。自分のことを書いておこうと思い立った。俺は木島悠貴、17歳、響島高校2年生、3組、中肉中背、学習面は平凡。特徴は臆病者だ。

そんなものしか書けない。自分のことがあまり好きじゃないからな。そして俺の隣の彼女は相見景子だ。同年齢、同学校、クラス違い俺よりも背が高く、ビッグマウスでバカだ。

そして、二人の携帯の番号を書き込み、冷蔵庫と調理台の隙間に滑り込ませながら、奥に入れ込んだ。そしてやるべきことが終わった俺は、隣の彼女の顔を見てみた。彼女は泣いている。そういう時はどうしたらいいのかが分からなかった。とりあえず、彼女の髪の毛をかきあげ、顔を近づけた。そして彼女に語りかけた。「ここは、安全だ。おそらくアイツは、昼になったら、動きを止める。それまで待っていよう。」そして唇を奪った。

そのあとどうなったかは、内緒だ。

ドゴン!ドゴン!と轟音が鳴り響いている。

あのピエロのような姿は夜に見るとより怖い。バックヤードの扉を閉め、バンズや野菜、冷凍食品が沢山入った箱を順々に扉前の置いた。

開きそうな気配は全くしない。

私たちは、こうして生き延びたのだ。

もし、開いたとしても俺のカバンに入っているものでどうにかなっていただろう。

黒光りするもの、それは俺を俺らしく居させてくれるものだ。俺は臆病者だからな。

血しぶきが、飛散した店内は見るも無残な姿だった。響島高等学校の生徒も犠牲になっていた。顔がめちゃくちゃにされた死体がゴロゴロ落ちていた。彼女は泣いていた。

俺は全くと言っていいほど悲しみを感じなかった。逆にその光景に興味を抱いてしまった。ピエロのような姿の存在はベンチに腰掛けて笑っていた。


後編へ続く。






毎日投稿を目指します。

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