お尻はあなたの大事なトコロ(貝人)
胃薬を大量に飲んだ後、閻魔は嘔吐していた。明らかに薬の飲み過ぎだ。
「閻魔様、胃薬は用法容量を守らないと、いくら身体がデカくても死にますよ? 閻魔が死ぬとか笑い話にもならないですよ」
無表情で淡々と話す司命。
「司命君はワシにあたりきついよねえ」
「そうですか? 」
ゴンゴンゴンゴンゴン
かなり力強くノックされる。
「五月蝿いよ! リズミカルにドア叩かないでよ、もうワシに敬意を払ってくれる部下っていないのかな? 」
「ははは御冗談お」
「ねえ司命君、どの部分が冗談なの⁉︎ ねえ答えてよ! 何で露骨に眼を逸らすの? 」
ドアが開き、司録が罪人を連れてくる。
「本日の転生を受けるこの方は、男が好き過ぎて、お尻を貫いて死に至らしめてしまった。強姦魔です」
引き締まった身体の男は何故か、こちらを値踏みするような熱い視線を感じる。
「えっ? あっああ珍しいタイプだね。君の転生先のルーレットはこれだよ(あれ? ワシめっちゃ見られてる? )」
【1、サイの耳垢 2、蚊取り線香 3、ゴリラ 4、ある人間の下の毛 5、閻魔の尻を愛でる権利付のゴリラ 6、便器の蓋】
「あっあれ? おかしいな、一つワシの名前があるんだけど、司命君? ワシ男色じゃないよ? 何でかな? ちょっと君も何とか言ってよ」
「構わないわん。ゴリラでも良いわん」
「構うよ? ワシはすごーく構うよ? 司録君! 司命君を止めっていない⁉︎ 何処に」
「司録なら次の罪人を呼びに行きましたよ」
閻魔を見てニヤリと笑う。
「さあ、ルーレットスタートです。何が出ますかねえ」
「閻魔以外! 閻魔以外! 閻魔以外!神様お願い、500円あげるから!」
閻魔が何故か神様にお願いをする不思議な光景が生まれる。500円で買収とはせこい。
「ちょっと閻魔様お静かにしてください」
「私はゴリラが良いわん。最後に楽しませて貰うわん」
部屋が暗転し、ランプが点滅する場所を閻魔と罪人は見る。
「あらん、普通のゴリラだったわ。残念だウホ、貴方と熱い夜を過ごしてみたかったのに。ウホホ、ウホッウホホ」
「ええ、残念です。凄くみたかったのに! 空気を読めよ! 次のルーレットに期待しましょう」
何故か司命は罪人と固い握手をしている。
「セーフ! ワシセーフ! 良かったああ!」
「閻魔様、はしたないですよ全く。次からもあの選択肢は有りだな」
「ちょっと司命君、もう辞めてよね? また胃が痛くなるから」
「胃を痛め続けたら筋肉の様に鍛えられますよ、知らないけど」
「鍛えられないからね? 壊れるだけだからね? 」