覚醒(貝人)
「ふふふ閻魔よ、どうするつもりだ? 俺の宿主は人間だぞ? 稀に見るクズ野郎だが人間に変わりはないぞ・・・」
スプレーをクルクル回しながら不敵に笑う黒マスク
「優勝! 黒マスク! 」
「「「えっ? 」」」
閻魔の優勝宣言に一同唖然となり閻魔を見る。
「へ⁉︎ ゆっ優勝? 」
黒マスクも閻魔の言葉に驚きを隠せないでいた。
「優勝! 大会は終わりだ・・・これからは制裁の時間だ」
閻魔が今まで聞いたことがない様な低く冷たい声を出す。辺りの空気が一瞬で冷たくなる。
閻魔がパチリと指を鳴らす。
「グウアアアア!!! 」
黒マスクマンは十字架にキリスト宜しくの如く、貼り付け状態になる。
「これから、君にする事は転生では無い」
「グウウウ! 貴様この人間がどうなっても良いのか! 」
「人間? そんな者はもう居ない、その身体は転生前の君自身だよ」
「うああああああああああああ。おがずぐなるうう」
「地獄のフルコースを堪能したまえ」
閻魔は黒マスクマンに八大、八寒全ての地獄を経験させ消し炭にした。
「・・・・怖っ」
「久々にキレたとこ見ましたね司命」
「司録さん、キレる中年って怖いですね。絶対犯罪おかしてますよ・・・」
「うける〜良いの録画しちゃった! 拡散しなきゃ! 」
「プシシシこれは炎上確定だな。ベルゼブブ、サタンとメズゴズはどうするの? 」
「転がしとけば良い、それより私のムーンウォークをきちんと撮影しろ! 」
「プシシシ嫌ーだよ」
閻魔がキレた後、その場に居た者は閻魔を罵りながら好き勝手言っていた。弥勒は黒マスクマンが出てきた穴を見つめて1人呟いた。
「・・・・現世に行ける」
♢
黒マスクマンを消滅させた後地獄は、開かれた現世との穴の対処に追われていた。
「はあ〜嫌だなあ、現世側も確認しなきゃだし・・・」
「・・・閻魔、連れてけ」
「えっ行きたいの? 人混み凄いし疲れるよ? 司命と司録なんて命令する前に早々に逃げたし」
「・・・・バフォメットに聞いた甘味が食べたい」
「あっあの弥勒君現世側を見たら直ぐに閉じるんだけど・・・」
「・・・・甘味、食べさせないと殺す」
「ちょっ! 股間に攻撃しないでよ! あんまり現世に干渉したくないんだけどなあ・・」
弥勒は閻魔の後ろに周り、焼けた鉄の棒を閻魔の尻に刺し、スマホで撮影しだした。
「アッー!! 」
「・・・・連れて行かないならバフォメットにデータ渡すから」
「ひいいいい! 連れてくから抜いてくれええ」
その言葉を聞いた弥勒はニヤリと笑い、鉄の棒を思いっきり捻ってから尻から抜いた。
♢
現世池ふくろう前
「・・・・凄い! 」
弥勒は初めて来た現代の日本に感動していた。目に映る者全てが新鮮に見えた。
「・・・甘味! 」
アイスを閻魔に買わせてモグモグと食べる弥勒の姿は非常に絵になっていた。
地獄に残った司命から閻魔に電話が入る。
「もしもし・・・ああ地上の穴は直ぐに封印出来るよ。えっ今モニターで見てる? 悪趣味だなあ。並んでると親子に見える? えっそうかなあ? 」
ちらりと弥勒を見た閻魔が凍りつく
「何その目!!! 怖っ! ごめんね! 」
親の仇の様な目で見てくる弥勒に閻魔は必死で謝った。弥勒の背後から見慣れた鉄の棒がチラチラ見えていたからだ。
その後池袋をブラブラ歩いていた時に弥勒は痴漢に尻を撫でられ、痴漢を半殺しにしていた。
「はあ、弥勒君もう地獄に戻るよ? 」
「・・・現世には罪人が溢れてる、痴漢は死刑にした方がいい」
「いや現世には現世でルールがあるからね? 」
「・・・地獄では更に厳しくしろ」
「命令⁉︎ 」
閻魔の地獄はまだまだ続く?




