気をつけて(輪廻 終)
「さてさて!一回戦はメゴラが圧倒的な食欲で先割れスプーンを下し、現在はお腹を下している模様だよー」
「では、一回戦二戦目のカードは…
(自動販売機VSゴリラ兄)!!」
「バトルフィールドは灼熱地獄だよー」
閻魔は思った。
この人達、ほんとに一体何をしているんだろう、と。
ゴリラ兄は必然的についてきたオプション、ゴリラ弟120%の肩に乗っている。
「じゃあ、いっくよー!」
カーン!!
ワナワナワナワナ
「おーっとゴリラ弟120%が何かに怯えるように震えています!一体どうしたのでしょうか!?」
「ウホ、ウホウホーホ」
ゴリラ弟120%がゴリラ兄に何かを語りかけている。
「ウッホ?ウホホ?」
ゴリラ兄は迷った様子を見せる。
自動販売機に至っては、当然そこにいるだけである。否、置いてあるだけである。自動販売機だからだ。
「ウッホ」
「おーっと!ゴリラ兄、ゴリラ弟120%に何かを渡しています!武器の使用も許可されたトーナメント!一体何が起こるのか!?」
「しっかし暑いなぁ〜、地獄に慣れてるワシでも灼熱地獄だけはつらいなぁ」
閻魔が愚痴をこぼした直後、ゴリラ弟120%が動きを見せる!
チャリン、チャリン…
「おーっとゴリラ弟120%!この暑さで喉が渇いていたようです!お兄ちゃんにお小遣いをもらい、つめた〜いと書かれたドクターペッパーのボタンを??
押したーーーー!!」
押した瞬間、優しい兄が取り出し口に手を伸ばす。
ぺきょり
「でんまろっ!!!!」
「ああっと!ゴリラ兄!わけのわからない奇声を発して悶えています!これは…無理な体勢から商品を取り出そうとした為…
突き指だーーーー!!」
「折れたっ!」
流暢な人間語で伝えたくなるほどの激痛がはしる!!
ゴリラ弟120%は諦めにも似た表情を見せ、その場に倒れこむ。
そう、熱中症だ。
「勝負あり!勝者は自動販売機!!」
沸き上がる場内!!
(いいぞー!自動販売機ー!!)
(見直したぜ!自動販売機ー!)
(自販!自販!自販!自販!)
自販コールが響き渡る中、サマエルと司録によって退場、というか撤去される自動販売機。
兎にも角にも一回戦突破は自動販売機。
熱中症と突き指のゴリラ2名は担架で救護室に運ばれていった。
トーナメントが進むにつれ、閻魔の冷や汗はただただ増える一方なのであった。




