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先輩  作者: 六々田
9/10

ころした

はすぅをころした。

敵だったからころした。

当たり前や。


それなんに、心にポッカリと空いたんはなんでやろ。涙だって出ない。


悲しくなんてない。


ぼくらは最初、体だけの関係やった。お互いの欲求をお互いの体で発散させた。ただ、体が欲しかったから。


聞いた時はおどろいた。ぼくたち、お国が違うんやね。はすぅの国と戦うときいたときは別に、なんとも思わんかった。


なぁんとも、

なぁんとも


なぁんとも


ぼくがころした。

銃で撃って弱っているところをナイフでひとつき。完全勝利やった。


...ァ、


そんとき...ァいつは、なんテ言うたんやったっけ...????


『...だ


「ぁ、」


あぁそうだ。


『.....きだ。


そうだ此奴は、








『好きだ。愛していたよ、まーちゃん』







阿呆やった。

僕を

ぼくを

ボクが







「好きだったんじゃん...ポンコツ野郎」



親愛なる貴方へ

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