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先輩  作者: 六々田
3/10

奇病、その後

受かった。受かった受かった。


奇病専門の病院である程度の治療はしてもらった。我慢すれば花は出ない。


頑張って大学に行けるように、たくさん、たくさん勉強した。


奇病のせいで高校の後半はいけなくて勉強もしてなかった。


哉耶が、哉耶が応援してくれたから、僕、頑張ったんだ。


受かったよ、大学。


哉耶の家に向かう。走って走って走って。


『哉耶!受かったよ!受かった!!』


こんな大声出したのはじめて。

ドアの奥からどたどたと足音が聞こえて

ばん、とドアが開いたと思ったら


合格通知を持ったままの僕に

哉耶は抱きしめた。


「偉いな...よく頑張ったな...」


...なに、泣いてるの?どうして、


「辛いことを乗り越えて、自分の行きたい所を自分で決めて、自分で勉強して。」


頑張った。頑張ったなぁ、と僕の頭をくしゃ、と撫でながら

震えた声で哉耶は言った。


『...ッ...うん、へへ、ありがとう』


抱き締め返して緩やかに笑う。

こんなに心地いいんだね、好きな人に、褒められて、抱きしめられるのは。


「憂、好きだよ。大好き」


...今更だよ。そんなこと。


『僕もすき、だぁいすき。』


一緒に暮らそう、とありきたりなプロポーズみたいな事を


哉耶はすらっと言えるんだもんなぁ。

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