表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

断罪された令嬢

断罪されたら思い出した転生悪役令嬢の話し

作者: 竹本 芳生

思いつきでサラッと書きました。

拙いですが、読んで貰えれば幸いです。

「カメリア・ファーイースト、この場でもって貴様との婚約を破棄する!」

王太子フレデリク様………………

な…………なん………で………………

で…………

て?てか、ここ…どこよ?そして、何よ?

…………?うん?……………

うーん?待て待て待て…、待てよ…今、カメリア言われたわ

名前違うが…いや、合ってるわ…

カメリア・ファーイーストが私の名前ですわ(笑)

でも、違う名前もあるわ「鈴木 宇津芽(うづめ)」日本神話好きな母さんが1番好きな女神様の名前を付けたって言う…

なぜかと聞いたら、破天荒でも結婚出来たから…だって…

母さん、勘弁してよ…今さらだけどさ…

しまった!カメリア・ファーイースト…この名前は知ってるぞ!

高校からの友人がオタ女で、すっげー勧められた乙女ゲームに出てた女だ

確か、悪役令嬢とか言ってたけど悪役じゃないじゃんってツッコミ入れた記憶あるわー

あれだ、流行りの転生ってやつか…

うん…なんか、良く分からない感じで死んだしな…

で、今 ま・さ・に・断罪されましたわー(笑)

ん…?いや、まだか…確か、国外追放されるんだよね

で、エンディングだったなー

「貴様の度重なる罪は断じて許せるものではない、よって国外追放とする。」

おーう、言っちゃったよ…

学園の卒業パーティーの開始で、大人は教師しか居ない

しかも、お前…王太子で現場で1番偉いじゃん(笑)

その次が公爵令嬢の私だけどな、たぶん…

まぁ、良いや…大事なのは…小さい声で

「ステータスオープン」

カメリア・ファーイースト(18才)

レベル・99

HP・99999

MP・99999

魔法・火 水 風 雷 地 光 闇 時(new) 重(new) 聖(new)

称号・魔導師 拳闘士 剣聖 聖女(new)


なんだコレ(笑)あの、クッソ軽い説明のステータス(笑) 

でも、滅茶苦茶使えるんだよね…ほぼほぼ無敵状態だね

しかもカンスト!チーーート!バンザーイ!

よし、答えは決まった!流れに乗ってくぜ!

友よ、ありがとう!おかげで苦労知らずだぜ!

高校時代、荒れに荒れてヤンチャした私に唯一 救いの手を述べてくれた友の事は忘れない!

ありがとう!鈴木 友!

「何も言葉が出ないか、え「畏まりました、ですが国外へは自力で行きとうございます。何分、この様な姿で行くのは不安でございます。お許しを」…あ…あ、そうか、では早急に出て行くがいい」

おっと、そうだ 面倒くさい報連相はコイツに頼もう

「王太子殿下、此度の婚約破棄は殿下から是非とも国王陛下にお伝え下さいませ」

「勿論だ」

「ありがとうございます。では、失礼致します。」

淑女らしく礼をして、サッサと出て行こうとしたらですよ

「謝りなさいよ!私に!」

おーう、ヒロインが宣ったわー(笑)謝罪0円だ!よし!

「申し訳ありませんでした。」

サッサと一礼して、会場を出て行く

振り返らない!なぜなら、善は急げだからだ!

誰が面倒くさい王太子妃なんかやるか!カメリアの記憶じゃ、滅茶苦茶大変だったのが判るしね

あーあのヒロイン、カメリアの記憶によると大分残念仕様なのが分かる…勉学も魔法もマナーもダンスも底辺を彷徨ってた

良いのは見た目と愛想(男子に対してだけ)だって言うね(笑)

公爵家の馬車に乗り込み、邸に帰るよう言いつけクッションに埋もれる

無限収納あるかなー?…あったー!(笑)やったねー(笑)

それにしても、聖女の称号とか大丈夫か?確か、ゲームじゃ聖女なんて居なかったような…?

ま、いっか(笑)気にしてもしょうがないや

「お待たせ致しました。カメリアお嬢様。」

邸に着いたかー、ここからが勝負か

「カメリアお嬢様…どうなさいました?」

執事のセバスチャンが驚きを隠さずに聞いてきた

「殿下から婚約破棄と国外追放を言い渡されました。持って行って構わない布や皮、裁縫道具と食糧や調理道具に野営に必要な物をエントランスに持ってきてちょうだい。無限収納があるから量に問題は無いわ…ああ、そうだわ私の騎獣…バイコーンのクロウも連れて行って構わないかしら?」

驚愕の表情で頷いてから「勿論です。無限収納…出せるだけ、お出し致します。」

そう、返事をもらい大急ぎで自室へと向かう…様々な指示を出しているのが聞こえる…

それはそうだ、私はカメリアは公爵家の唯一の子供だ…それが国外追放なぞ有り得ない事だ

自室に入ると、私付きの侍女ルシアが近づいて来た

「カメリアお嬢様、何か騒がしいのですが一体…?」

「婚約破棄され国外追放になりました。持てるだけ持って行きます。棚からどんどん出してちょうだい。」

そう告げて、クローゼットに向かいドレスから靴からどんどん無限収納に入れて行く。

半透明のウインドウに出たメッセージをポンポンと押すだけでクローゼットの中身が消えていく、楽な作業だ

おっと、私の着替えをしないと(笑)ドレスで騎獣に乗るとか無いわー(笑)

ウインドウの操作で着替えも一瞬なのは、ゲームの仕様で出来るはずだ…

ウインドウの選択で乗馬服(特上)を選択、靴もロングブーツにし装備品に特上の革手袋やレイピアやら選んで…

着替えができましたー!やったね!

自室の寝室から居間に移動すると、ほとんどの本やアクセサリーなどが出されていた

それらを無限収納に入れ、デスクに父様宛の手紙を簡単に書き封をして置いておく

一時も無駄に出来ない、エントランスに向かう

ルシアは無言で付いてきている、但し目つきは極悪だ

エントランスは大荷物の山が出来上がっていた

だが無問題だわよ、ウインドウで一瞬だわさ(笑)

すぐさま、いつものエントランスに元通りになった

「カメリアお嬢様…」

セバスチャンの残念そうな顔を見て、心が痛む…だがここは心を鬼にして

「これは仕方ない事です。私には思い当たる事もやましい事もありません。冤罪だろうとも思ってますが、相手は王族です抗うだけ無駄でしょう。幸い私は文武両道で戦にもたけております、どこでも生きて行けるでしょう…お父様の事だけが心配ですがセバスチャン、頼みます。」

「畏まりました。何卒、御武運を」

深くお辞儀をするセバスチャン

「お怪我なさいませんように………何卒…何卒、御身大切にして下さいませ……」

涙を耐えて、声を絞り出すルシアを抱き締めた

「ルシア、貴女も自分自身を大切にしてちょうだい。幸せになるのよ。」

ルシアから離れ、ニコリと笑い

この慣れ親しんだ邸から出るために、扉を開く

バイコーンのクロウには鞍がつけられ、旅立つばかりになっていた

「カメリアお嬢様、こちらをお持ち下さいませ。」

そう差し出された皮袋を受け取り、中身を確認すると白金貨が入っていた

それも無限収納に入れると、200とカウントが出た

「大丈夫なの?」

「問題ございません。どうぞ、お持ち下さいませ。」

「ありがとう…」

やだ、泣きそう…結構な大金なのに…下手したら、お父様に叱られるだけでは済まないかもしれないのに…

「では、行くわ…今まで、ありがとう…」

私は涙を振り切るように、クロウに騎乗した

ポクポクと並足で、門へと向かう…

門の向こうに王族の馬車が止まっているのが見える。

あのアホ殿下、わざわざご苦労さんだわ…

門番が深くお辞儀している

「今までありがとう、これからも頑張ってちょうだい。」

そう声を掛けて、門を出る

チラリと見れば、馬車の窓から殿下と残念令嬢がこちらを見ていた

呆れて溜息しか出ない…

とにかく新しい門出だ、と気持ちを切り替えクロウの腹を蹴り駆け足で国境を目指す


戦場に行けば、常勝戦姫と言われ

夜会に出れば、淑女の鑑やら女神の生まれ変わりと言われ

学園では、天才だの魔導女王だの…言われ放題だったわ

流れる景色にだんだん気持ちも落ち着いてくる

なんせ今は18才だ、ヤンチャ時代再来だ

バイバイ、淑女の私…

今からは…冒険者がいる世界だから、冒険者になるんだぁ

クロウもきっと、ずっと傍にいる

宇津芽の私もカメリアの私も、どっちも私だ

心残りが無いと言えば嘘になるけど、踏ん切りが付いてる今

不思議と清々しい気持ちだ


「フフ…自由よ、宇津芽を思い出したのはラッキーだったわ クロウ、よろしくね」

凄まじい速さで駆けるクロウは嘶き応えてくれる

そして私は断罪された、元公爵令嬢になった


この先は、また別の話し…



いずれは、その後とか色々書きたいと思ってます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] さっくりと読める感じが好きです。 [気になる点] 続きますか? [一言] 断罪された令嬢シリーズ全部読みました。 このまま短編をいっぱいなのも素敵ですし、 長編に移行しても楽しそうですね!…
[気になる点] 続きがとっても!
[良い点] あっさりして読みやすい [気になる点] 長編の予告編、て感じかな 国が荒れるだろうと予想できるけどゲーム転生脳な主人公は気にしてないようなのが少しだけ気がかり [一言] 学園の卒業パーテ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ