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闇と光

 翌日、会議室にて昨夜の侵入者についての報告があった。

 タリアの報告によると、侵入者の追跡中、追跡先の森の中でまばゆい光が辺りを包んだ。そして光の出現元と思われる場所へ行くと、焼け野原になっていたそうだ。木々の燃えた匂いに混じって人体の焼ける独特の匂いもしたそうだ。死体はなかったが、追尾していた魔法によって侵入者は焼き殺されたのではないかというのがタリアの見解だった。

 光輝たちはライアーの死を聞き茫然としてしまった。同郷の仲間かもしれない者をみすみす死なせてしまったのだからそうなっても仕方がない。あの時追っていれば何か変わったかもしれない。光輝の頭に後悔の念がよぎったが、死体は見つかっていないことから、死んだと断定するのは早急過ぎるだろうと望みを持つことにした。

 侵入者の目的が何だったのかという話に変わり、アキへと話が振られた。

 そして、アキが口を開こうとした時、それは訪れた。


ドンドンドンッ


 けたたましく扉が叩かれると、一人の兵が会議室へと飛び込んできた。

 それは伝令兵だった。

「陛下! 魔物が、モルガナが攻めてきました!」

「なんだと!」

「何者かの手により結界も破壊され、警備兵だけではおさえきれません!」

 伝令兵から告げられ会議室は騒然となる。

「将軍! これ以上魔物を侵入させるな!」

「ハッ! 直ちに迎撃に向かいます!」

 陛下の命にレオルグは速やかに出陣していった。

「昨晩の侵入者が何か仕掛けていたのか?」

 陛下は忌々し気に呟く。

 光輝は魔物の迎撃へと向かおうとする。

「アキ! 行くぞ!」

 光輝は汐音ではなくアキへと声を掛けた。

「……わかった! 行こう!」

 アキは少しの間、何かを考えた後頷いた。

「わたしも行きます!」

 そこへサラが声を上げ一緒に出ようとする。この城にいて、戦える力を持つ者ならば当然の行動だった。

 しかし、光輝は城の守りに残ってもらおうと思っていた。アキと離したいというのもあるが、避難してくる人々を守ってほしかった。攻撃も回復もできる者を残しておいた方が何かあった際に臨機応変に対処できると考えたからだ。

 光輝がそう告げようとした時、先に声を掛ける者がいた。

 アキだった。

「ダメだ! サラは城を守っていてくれ」

 アキは光輝と同じことを考えていた。いや、それが何かの狙いに繋がっているのかもしれない。しかし、今はそれが最善と考え光輝はアキの邪魔はしなかった。

「しかし!」

 当然サラは反論する。アキと共に戦いたいのだろう。

 それでもアキは頷かない。

「ダメだ! わかってくれ。愛するサラを危険な戦場に出したくないんだ」

 アキはくさいセリフを言った。アキのセリフとは思えなかったがサラは特に何も感じていない様子だ。

 アキは優しく微笑むとサラの頬へと手を添え目を見つめる。

「でも……」

 サラはそれでもついて行きたそうにする。

「サラ……俺の帰る場所を守ってくれ」

「……はい」

 サラはアキのその言葉で頷いた。その表情は新婚の新妻のようだった。家を守るのは妻の役目、という一昔前の考えなのかもしれない。

 サラの返事を聞くとアキは部屋を出て駆け出して行く。

 光輝は汐音に目くばせするとアキの後に続いた。


 城下へ出るとすでに大混乱だった。

 魔物を迎撃するために東門方面へ向かって行く兵士たち、避難のため城へ駈け込んでいく町民、親とはぐれ泣き叫ぶ子供、負傷した兵士や町民、町中がごった返していた。

 アキは早急に戦場へ向かうため混雑する地上を避け、屋根に飛び乗り屋根を飛び移りながら進んでいく。

 光輝は遅れまいと人の間を縫うように進んでいく。

 光輝が前線に着く頃にはすでに戦いははじまっていた。

 戦場は以前巨大ゴーレムに襲われさら地となった場所だった。

 アキは光輝の到着を待たず最前線で魔物と戦い、無双っぷりを見せつけていた。負傷した兵士を下がらせ、危険な状態の兵士を助けていく。

 光輝はその戦いぶりを見て心に迷いが生じていた。

 アキが偽者だとして、こうも魔物と戦ってくれるだろうか? 兵士たちを守ってくれるだろうか? いや、そう思わせるための演技かもしれない。どちらにしても今はそれに乗っかるほかない。

 光輝は他の戦況を確認する。

 前衛はさっき言った通り兵士に混じってアキが暴れまわっている。

 後衛の兵士たちはタリアの指揮の下、魔法で前衛の兵たちの援護をしていた。レオルグの姿は見えない。おそらく最前線で指揮をとりながら戦っているのだろう。

 そして、この戦場の中で硬直状態の箇所がある。兵たちは攻めあぐねているようだった。

「ッハハハハハハッ」

 その中から女の嗤い声が聞こえてくる。その聞き覚えのある声に光輝は反応し駆け出した。

「モルガナ!」

 光輝は剣を抜き声を上げる。

 モルガナはチラリと光輝を見ると薄ら笑いを浮かべる。相変わらず白く美しい容姿に赤い瞳を輝かせていた。

「ッフフ、またキサマか。キサマ如きではワタシを止めることはできんとわかっていよう。それでもワタシの前に立ち塞がるとは余程死にたいらしい」

「黙れ! だからと言って見過ごせるわけがないだろう!」

 光輝は気圧されないように声を張り上げる。

「人間とは無駄なあがきをする生き物なのだな」

 モルガナはそういうと手をかざし、闇色の靄を集め出す。そして集まった靄を握ると闇の剣となった。

「無駄なわけがあるか! あがいた分だけ助かる命があるんだ! だから僕はあがき続けてやる!」

 この光輝の言葉は兵士たちの士気を高めることとなる。自分たちがあがいた分だけ町の人々が、自分の家族が助かるのだと、彼らを奮い立たせた。

 兵士たちは気勢を上げ魔物へと向かって行く。

 光輝は剣に光を纏わせる。

 相手はモルガナ、シルフィの話だと元は人間、そしてアキは彼女も救おうとしていた。まったくもってお人好し過ぎる。しかしそれがモルデニアを救うために必要なら、彼女も救わなければならない。

 しかし、今の光輝には彼女を救う手立てがない。冬華も総司も今はサンドガーデン、麻土香はレイクブルグにいる。ここには光輝しかいなかった。

 光輝は自分がやるしかないと覚悟を決める。

「おぉぉぉっ! 真聖剣二ノ太刀!」

 光輝は横薙ぎに真聖剣を振り抜くと光の軌跡が扇状に広がりモルガナへと迫っていく。

 修行の成果なのか、二ノ太刀を放つのに溜めの時間が必要がなくなっていた。

「ふんっ、またその曲芸か?」

 モルガナは鼻で嗤うと、闇の剣で光の軌跡を斬り払う。

 光の軌跡は真っ二つに斬られ、モルガナを避けるように逸れていく。その残光に触れた魔物たちは叫び声を上げ絶命した。

 光輝ははじめから効くとは思っておらず、動揺を見せることなく前へ出た。

「はぁぁぁぁっ!」

「っ!?」

 光輝のその踏み込みの速さはモルガナの想定を超えていた。

 光輝の一振りはモルガナを捕らえた。

「キャァァァァァッ!?」

 モルガナの肩口から胸へと真聖剣は斬り込んでいた。

 腕はダランとなり闇の剣は霧散した。

 光輝は二ノ太刀を放った直後、身体強化の魔法を掛けていたため不意を突くことができた。

 前回の時は掛けるのを忘れていたのだ。

 放っておくと修復してしまう。光輝はこの機を逃さず、剣を引き抜くと連撃を放つ。

「おぉぉぉぉぉっ!」

 横薙ぎ、逆袈裟、袈裟切りと斬りつけていく。

 初手は直撃させられたがモルガナも直撃を避けようと躱そうとする。しかし、光輝は剣速を上げ逃さない。

 強化魔法の効果で集中力も上がり、視野も広がっている。モルガナの状態もよく見えていた。モルガナは確実に傷を負っていた。白いドレスは赤く染まり無残に切り刻まれ、白い肌に血が滴っているのが見て取れる。時折破れたドレスの隙間から控えめな乳房がチラチラ見えるが光輝は攻撃し続ける。

 そこに目がいった時点で隙が生まれていた。

 モルガナはその隙をつき手をかざすと闇の魔弾を放とうとする。

 光輝はそれを視界の端に捕らえ、すぐさま剣を斬り上げその腕を斬り飛ばした。

「ッ!?」

 モルガナは目を見開いて斬り飛ばされた自らの腕を凝視した。

「おぉぉぉぉぉっ!」

 光輝は魔力を籠め、輝きを増した真聖剣を振り下ろした。

 その瞬間、光輝の目は捕らえていた……モルガナの薄ら嗤いを。

 その嗤いの意味は衝撃と共にすぐに分かった。

 光輝の剣がモルガナに届く前に光輝に闇の魔弾が直撃していた。

「な、なんで……」

 光輝は予期せぬ方向からの攻撃で、防御できなかった。

 光輝は弾かれ、地面を転がる中それを見た。

 斬り飛ばしたはずの腕が空中に静止し光輝へ向け手をかざしていた。あの腕が光輝へ闇の魔弾を放っていたのだ。

「クソッ!? (これじゃ、本当に化け物じゃないか。本当に元人間なのか?)」

 光輝は痛みに耐えながら呟いた。

 モルガナには光輝の声は届かず、切れた腕から闇の靄を吐き出し宙の浮かぶ腕を掴むと体へと引き寄せる。

 その頃には体につけた傷はほぼ治っていた。さすがにドレスまでは元通りにはならなかったが、以前よりも回復が早いようだ。腕を修復する間にもう片方の手に闇の剣を再び作り上げていた。

 モルガナは起き上がろうとする光輝へと近づいて行く。

 そしてテニスでもするかのように軽やかに闇の剣を振り上げた。

「フフッ」

 光輝は咄嗟に真聖剣で防御したが、体勢が悪く踏ん張れなかったため勢いよく吹き飛ばされていた。

「ぐあっ!?」

 空中で回転しなんとか着地すると身構える。

「あははははははっ!」

 モルガナは狂ったように嗤い光輝へと闇の剣を振りかざし突進していく。

 光輝は迎え撃とうとするが、魔力の練り込みが足りなかったのか身体強化の魔法が切れていた。

ガギンッ

「ぐっ!?」

 最初の一撃は受けられたが、その一撃で剣をかち上げられ完全に胴が無防備となってしまった。

「しまっ!?」

 すでに遅く、モルガナは光輝の胴へ闇の剣を打ち込んでいた。

「死ねぇぇぇぇっ!」

 モルガナの狂気の声が耳を劈く。

 光輝はバックステップで交わそうとしたが間に合わない。光輝は胴に意識を集中し何とか防御しようと試みる。

「ぐっ!」

ヒュン! ドスッ!

「グフッ!?」

 闇の剣は光輝には届かず、モルガナは吹き飛ばされていた。

 そして、目の前にはへし折れた矢が転がっていた。

「会長! 下がってください!」

 汐音だった。

「なぜ汐音がここにいる!」

 光輝はサラに付いているはずの汐音がいることに不安を感じた。まさか一緒に来ているのか? それともあちらで何かあったのか? と。

「大丈夫です。結衣さんが付いてくれています」

 汐音はそう答えると次の矢を構える。

「やってくれたな小娘が!」

 モルガナは起き上がると汐音へむけ手をかざし、闇の魔弾を放とうとする。


「させません! 衝撃の矢(インパクトアロー)!!」


 汐音はモルガナよりも先に矢を放った。

 モルガナは狙いをその矢へと変更し闇の魔弾を放った。

ボフッ

 間の抜けた音がすると矢は闇の魔弾と共に砕け散った。

「フフッ」

 モルガナが余裕の笑みを見せた瞬間、霧散する闇の靄から矢が突き抜けモルガナへとヒットした。

「ガハッ!?」

 汐音は二本矢を放っていた。それぞれに違う魔法を掛けた矢を。

 一つは捨て石用の矢、高速の矢(ラピッドアロー)、もう一つが本命の矢、衝撃の矢(インパクトアロー)

 モルガナは高速の矢を弾いたことで油断し、衝撃の矢の直撃を受けたのだ。

 汐音は次なる矢を(つが)える。

「キサマァァァ!」

 モルガナは怒りを露わにすると、体から闇の靄がほとばしる。

 闇の靄から闇の魔弾が無数に汐音へ向け放たれた。

「!?」

「汐音!」

 光輝は声を上げ、汐音の下へと向かおうとする。

 しかし魔法の切れた光輝では間に合わなかった。

ボフッボフフフフフフッ

 闇の魔弾が汐音へと降り注ぐ。

「しおぉぉぉぉぉん!」

「フハハハハハハハッ、調子に乗るからこうなるのだ」

 モルガナは嘲笑った。

「モルガナァァァ!」

 光輝は激怒し声を上げるとモルガナへ向け駆け出す。

「フフッ、次はキサマだ」

 モルガナはニヤリと嗤うと闇の剣を振り上げる。

ドスドスッ

 モルガナの笑みが硬直する。モルガナの両腕が二本の矢によって弾き落とされていた。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 不意のダメージにモルガナは悲鳴を上げる。

スタッ

 上空から汐音が綺麗に着地した。

 汐音も自らに身体強化の魔法を掛けていた。しかも光輝とは違いかなり時間を掛け魔力を練り込んでいたため効果は大きかった。

 そうとは知らない光輝、そして見下していたモルガナには汐音が上空に飛んでいたことに気付けなかったのだ。

「汐音! よかった……」

 光輝は安心のあまり膝を折りそうになった。

「会長! ボーッとしないでください! 強化魔法を掛けますから早く……」

 汐音が言い終わる前にモルガナは両腕を直し、汐音へと接近していた。

「死ねっ!」

 闇の剣が汐音を襲う。

「ッ!?」

 矢を放つ暇はない。汐音は太腿へと手を伸ばす。

ジャキン

 警棒へと魔力を籠め闇の剣を受け流す。魔力を籠めているとはいえこちらはただの警棒、受けとめるだけの強度はない。幸い魔法の効力はまだ続いている。反応速度で凌ぐことは可能だった。何とか光輝が強化魔法を掛ける時間を稼ぐしかない。

 汐音は光輝へ視線を送ると、光輝は一つ頷き魔法を掛け始める。

 今度は通じたと汐音は安心する。

「アハハッ、余所見とはずいぶんと余裕じゃないか!」

 モルガナは新しいおもちゃを見つけた子供のようにはしゃいでいた。

 汐音は鋭くモルガナを見据え動きを読み、闇の剣の衝撃を直に受けないよう警棒で受け流していく。

「いえ、余裕なんて、ないですよ」

 そう受け答えできるだけ余裕に見えるが、汐音は本当に余裕がなかった。ここまでの接近戦はこちらの世界に来てはじめてと言っていい。魚人の時は一撃をくらって終わっていた。しかし今は違う。モルガナの猛攻を凌ぎ続けている。弓矢で援護するのが自分の役目だと思っていた汐音は、こんな近距離で命のやり取りをするなんて夢にも思っていなかった。

 そしてやってみてはじめてわかる。相手から向けられる殺気、狂気、死への恐怖が体を支配する感覚。気を緩めると体が動かなくなるのではないかという不安感。一瞬の隙が命取りになる緊迫感。こんな感覚を覚えながら光輝たちは戦っていたのかと今更ながらに気付かされた。

 汐音はようやく仲間になれたような気がしていた。


「クッ!?」

 次第に汐音は追い詰められていく。

「ウッフフッ、どうした? 体にキレが無くなってきたぞ?」

 モルガナは嘲笑うかのように言う。

 慣れない近距離戦というのもあり、疲労の蓄積が激しかった。そして何より、強化魔法が切れかかっていた。受け答えする余裕もなくなっている。

「もう終わりか? 小娘にしてはよく頑張った方か?」

「ハァハァハァ……」

 汐音は荒く呼吸する。

「褒美にひとおもいに殺してやろう」

 モルガナは笑みを浮かべると、闇の剣を振り上げ闇を集めていく。闇の剣の濃度が増していく……

 闇が集まるにつれ自分の死が近づくのを汐音は感じていた。

「あ、あぁぁぁぁ……」

 汐音は震える声を漏らし、硬直していた。すでに魔法が切れ体力も尽き、恐怖で地べたにへたり込んでいた。

「汐音! 逃げろぉぉぉぉ!」

 魔法を掛け終えた光輝が汐音へと駆けだした。

 汐音は聞こえていないのか反応しない。

 モルガナはそんな二人を嘲笑うかのように闇の剣を汐音へと振り下ろした。

 汐音の頬に涙が伝う。

「やめろぉぉぉぉぉっ!?」


 世界のすべてがゆっくりと流れていく……


 汐音がこちらを向く。

 涙を流し恐怖に染まった顔を向けた。

 汐音が殺される……ずっと側にいた汐音がいなくなる……

 汐音と過ごした日々が走馬燈のように流れていく。


「キミはその力で何がしたいですか?」


 不意にライアーの言葉が頭を過った。


「人の意思が、想いが、力を引き出すのです」


 人の想い……


「キミはその力で何がしたいですか?」


「僕は……汐音を守りたい……汐音を失いたくない! 僕は汐音のことが……」


 世界は正常な流れへと戻る。


「おあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


 真聖剣に光が集まるとモルガナへ向け振り下ろした。

キンッ

 一閃、光の刃が光の速さでモルガナを両断するように飛び、消えた。


キィィィィィィィィィン


 次の瞬間、耳を劈く金切り音と共に光の刃の軌跡が光の壁のように光輝いた。

 その光の壁に両断されモルガナは絶叫する。


「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」


 モルガナはもがき苦しむがその場から一歩も動けず暴れ続け、闇色の靄が徐々に消えていく。

 そして、光が収束していき、消える頃にはパタリと動きを止める。

 モルガナは安らかな表情になると膝を着き、その場に倒れ込んだ。

「ハァハァハァ……!?」

 光輝はモルガナには目もくれず汐音へと駆け寄る。

「汐音!」

「……か、かい、ちょ……」

「汐音!! よかった、よかった! 汐音、汐音、汐音……」

 光輝は汐音を抱きしめ、汐音の無事を喜び汐音の名を呼び続けた。

 汐音は自分の生を確かめるかのように、光輝の体を強く抱きしめた。


まあ、ベタですけどいいですよね。

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