表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

災厄

「し、死ねーっ!!」



子供の僕に一斉に襲いかかってくる人達。


でも、僕に刃が触れるより先に次から次へと、内側から木っ端微塵に爆発していく。

ぐちゃぐちゃに弾け飛んだ人の血液が回りに飛び散るけど、なんでか僕にはかからない。



「クッソ、化け物め……。」



みんな、僕のことを化け物って言う。

でも僕は何もしてないよ。



それでもみんな怖がって、僕から逃げていく。

そうじゃない人は『仇打ちだ!』って言って爆発する。


僕に近づく人は皆、なんでか爆発しちゃうんだ。






僕はずっと独りで、たくさん泣いた。


昔は人が弾け飛ぶ度に、怖くて訳も分からず泣いていた。

人に逃げられる度に、悲しくて泣いていた。

血を見る度に泣いて、武器を見る度泣いた。


泣きすぎて、僕の泉は枯れ果てた。

もう涙なんて出ない。


どこの誰が目の前で爆発したって、興味のかけらもない。


『僕のせいで……。』って後悔も、『僕は何もしてないのに。』っていう怒りも、『一人ぼっち』の悲しみも、何もかも感じない。



――――感情の泉も枯れ果てた。






----------



数え始めて一万三千九百四十六人目がすぐ横で弾け飛んだ。

すると、一万三千九百四十七人目が怒りを露に剣を振りかざし、突進してくる。


その時、僕の目の前に白く輝く光の扉と数段の階段が現れた。


そこから、所々七色に煌めく白い服を着た金髪の女性が出てくる。

ゆっくりゆっくり階段を降りてくる彼女に見入られたように、一万三千九百四十七人目を含めた周囲は硬直する。恐怖と憎しみを漂わせた群衆に囲まれた中で、彼女はふわりと優しく微笑むと僕の手を取り扉へと促した。

僕は促されるままに歩を進める。


僕が歩き出したことで我に返った一万三千九百四十七人目の人が、僕に向かって突進を再開していた。










白く輝く扉が消えた後。

辺りは一万三千九百四十七人目の血で赤黒く染まっていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ