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27話 職人街の者達に『ボゴッ!』される依頼主 そして新たな討伐依頼

リンが連れて来た魔道具に詳しいと言う1人の人間は鳥の模造品を何かのエネルギーで包み、持って行った。


リンが連れて来た他複数人の業者は車輪の付いた二輪車のような物を引いていて、それに外に出していた物体の山を片付け、ついでなのか私と悪意の化身の代わりに残り中の物体を取り出しリンが仕分けてゴミと判断された物全てを持って行った。


そして縄に縛られた依頼主は欠伸をして何事も無かったのように振る舞ってた。


「依頼、終わり?」


私がそう聞いても、ジャバンと名乗った依頼主は業者が持って行っている光景から目を離さず、完全に見えなくなると私を見て口を開いた。


「綺麗さっぱりにはなったが、ワイの許可無しにほとんど業者が持ってたから報酬は出せ『ボゴッ!』」


「すいません。コイツは職人街の者達で言い聞かせますので……お2人さんはコイツから依頼を受けた冒険者でしょう?安心して報酬を貰いに行って下さい」


「……分かった」




一旦リンとはここで別れて、私と悪意の化身と一緒に冒険者ギルドに向かうことにした。到着した。


依頼達成の報告をして、報酬を貰って、次は次の依頼探し。


「……これは……駄目だな」


悪意の化身が見つけたのは薬草採集。確かにそれは駄目。私が触れたら爆発する可能性があるから悪意の化身だけが頑張らないといけなくなる。


「…………」

「それも駄目だ」


私が見つけた依頼に手を伸ばしたら、悪意の化身に静止された。


依頼内容はこの街から少し離れた村の作物を荒らす魔物の討伐。推奨ランクC。


「デムランとシュシアを何度も駆り出す訳にはいかないだろ?」


……そうなんだ。


「これはどうだ?」


悪意の化身が一枚の紙を千切り取った。


内容は……大量発生したスライムの討伐とスライムの素材の回収。推定ランクD。討伐報酬銅貨20枚。素材1つ銅貨2枚。


スライム……あっ、ダンジョンを攻略して出た時にいた……私が死を流して破裂したあの水の塊。


素材は消滅するかも知れないけど、討伐はできると思う。




無事……なのかは分からないけれど、依頼を受けれた。それで今は門を抜けたシュッダの街の外の森にいる。場所的には私が攻略したダンジョンの近く。


受付の人間から渡された地図だと、この地点にスライムが大量発生している。


魔物を討伐したことを証明するには、その魔物の部位……スライムだと核を持ち帰って渡せば、依頼達成になるみたい。


そこから少し周囲を歩いたら、スライムが数十もの数で跳ねながら移動していた。


多分あれが大量発生したスライム……


もし仮に死か生の制御が狂ってスライムを完全消滅させたら、報酬は無し。目的は達成できない。だからできるだけ制御して出力を絞って、スライムに対する攻撃は物理的な攻撃だけにする。




終わった。


生と死を出さずに軽く指でスライムを突いたら、スライムの大半が消し飛んでその先の地面が抉れた。やり過ぎた……けど核は無事……のはず。詳細は分からない。


大量発生していたスライムの半分くらいの核は消し飛んだけど、半分は無事。その内無事な核の半分は悪意の化身がやった。


「帰るか」

「分かった」


……音が聞こえる……金属と何かが衝突し合い、何かが破壊される音。


「どうした?」


血飛沫が舞い、命を散らす音……


「……行くぞ」


耳を澄ました悪意の化身がスライムの核を放置して飛んだ。私もついて行く。


音の発生源は然程遠くない地点の道。


そこには馬車と馬二頭と甲冑を着た人間の兵士複数人がいた。馬車の中にも1人いる。そして3mほどの人型の有機生命体と戦ってる。


取り敢えず道から少し離れた森に降りて、道に向かう。


進んでいると、道のすぐ近くの森の中にボロボロの兵士みたいな甲冑を着た人間が倒れてた。


すぐ側の木に血がこびり付いているから、多分何かに吹き飛ばされてここにいる。


「……だ、誰か……そこにいるのか……?私のことはいい。早く、シリス様を……」


私と悪意の化身に気付いた甲冑を着た人間がそう言って、事切れ掛けて……悪意の化身に小突かれた。早く治せと言うことだろうか。


抑怨聖命セイメイ〉」


身体損傷を治したけれど、少し動いてすぐに気絶した。精神的に限界がきていたのかな。


心臓は正常に稼働しているから、取り敢えず放置して森から道に出る。


そこには今さっきの甲冑を着た人間と同じ姿の人間が複数人。それらと相対しているのは3mほどの2本角の生えた人型の有機生命体。


……見覚えある。確かダンジョンにいた生命体と姿形がほぼ同じ。


「加勢するぞ」

「……分かった」


道に出たら人型の類似生命体が私を見て接近して拳を振りかぶった。悪意の化身は来る方向を見て、私から少し離れた。


「危ない!」


馬車の中から整った服を着た1人の青年と呼べるほどの年代の人間が私の前に立ち塞がった。


「〈牙怨〉」

「……っ?!」


前に立ち塞がった人間の頭の横から腕を出して、怨念を制御して死を纏わせて、攻撃を放つ。


迫ってた人型の有機生命体は死に耐え切れず自壊して、そのまま迫ってた慣性のまま倒れて、私に触れる前に完全に消滅した。

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