15話 死霊を使いし者の目的 不気味と勘ぐる果てに
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「クソっ!どうしてこんな時に!」
あと少しだと言う時に、どうして……!
かつて、この屋敷の祖先はこの地に厄災を振り撒いた上位悪魔を封印したと言う言い伝えがあった。
始めはただその権力を振り撒く口実だと思っていた。文献や禁書に記された上位悪魔の力は、想像を絶する。あんな下級貴族程度に封印される存在では無い。それが本当なら、今頃公爵の地位や王族の血は持っているはずだと、そう考えていた。
だが、殺人鬼によって殺された当主の魂が言った。
『全て真実であり、この屋敷の地下に上位悪魔の封印の地に繋がる魔法陣がある』
っと。自暴自棄になったか、道連れを欲したか。今となってはどうでもいい。
私にとってはその封印された上位悪魔が重要だった。
上位悪魔は物好きな奴か何か別の目的が無ければ、そう簡単には召喚に応じない。召喚できても、するのは人間相手に従順に振る舞う下級悪魔や悪魔ですら無い危険な魔物。
私が数十数百回に及ぶ召喚儀式をしても、全て上位悪魔は召喚されず失敗に終わった。
だからこそ、私の目的に丁度良かった。封印さえ解除すれば、上位悪魔と合間見えることができる。
そうすれば……
友と縁を切り、誰も寄せ付けず、ただこの時の為に準備して来た。そして今日、その封印解除の最後の工程に差し掛かった。
贄となる穢れた魂。それを必要量集め捧げれば、上位悪魔を封印から解き放つことができる。
しかし邪魔が入った……だがデムランだけなら私でも何とかなった。腐っても私はBランク冒険者。生半可な冒険者なら返り討ちにできるしその自信はある。
だが、あれは突然現れた。私の魔力探知に掛からず、高度な技術を要する空間転移が放つ独特な魔力の波長とも違う。
冒険者に現れた時から違和感を感じていたが、確信に変わった。
少年と少女の姿をした……あれは、あの化物……いや、災厄は――――
「シュシア!」
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