ブドウの詩
あのブドウはきっとすっぱい
キツネは言った
それが悲しく思えた、僕は
ブドウを届けたくて
手を貸しましょうと申し出る
けれど、キツネはかぶりを振った
それは、僕のしっぱい
キツネは言った
見て
皮の色、薄いし張りも艶もない
あ、多分、これ、本当に酸っぱい
思いこみで、おごっていたのは僕
きまりが悪いと素直にてっぱい
誘われてついて行った
日があたって、風通しが良くて
そんな木を目指すという
実は、実は、大き過ぎると甘くないのだと
皮についた白い粉は、いらないどころか実を守っているのだと
道すがら教わった
まるでけぶるよう、甘い香りでいっぱい
一緒にブドウ棚へと入った
ブドウがたわわ
みっつ、よっつと摘んだ房を並べる
僕にも甘いブドウがわかるはずというけれど
眺めすがめても、どれがどれやら
わからないの?
キツネはいたずらっぽく
一粒とって、パクリ
口に、含み、笑い、その房を差し出す
この一房は、確かに甘いに違いない
ズルい
笑っちゃった
別れ際、一度だけ振り返っていった
また明日ね
ぐっばい
調べたのは、ブドウ狩りでの美味しいブドウの選び方です。
日当たりと風通しが良い場所で、皮の色が濃く、張りと艶があり、あまり大きすぎないもの、だそうです。房の根元の色が茶色になっていれば熟しているとのことです。
お店で買うときは、さらに、枝がまだ緑色のもの、粒が房からあまり落ちていないもの、ブルームがついているもの、が新鮮なブドウの目安だそうです。
詩を書くために、まずプロットを作ったの、私くらいかもしれない・・・