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第3回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞

謎解きはお味噌汁を作る間に ~孫は未来の名探偵?~

作者: 黒銘菓

 なろうラジオのラジオ番組で取り上げて頂いたお便りを基に作りました。

 シリーズ短編(一話完結)なので、他にも投稿する予定です。良ければそちらもご覧下さい。

 感想、評価、レビュー、ブクマ、宣伝お願いします。

 下野さんの婆ちゃん&ショタボイスを聞きたい。(我欲)

 「ばーたん、おはよーございます。」

 「あー睦月(むつき)、おはよう。早いね~」

 朝の五時。孫の睦月はもう起きていた。

 「ばーたん、ブクブクしてください。」

 「はい、待ってね。」

 ペコリと頭を下げた孫を見て、ケトルにお湯を沸かす。

 ご飯やおかずはもう作った。あとはお味噌汁だけ。

 『朝ごはんのおかずとご飯は(わたし)が、お味噌汁は交替で作る。』

 それがウチのルール。

 孫の睦月はまだ幼稚園だからと思っていたんだが…

 『ぼくもやる!』


 年金でケトルを買った。


 お湯を待つ間。

 ウチにはお味噌汁以外にもう一つ、ルールがある。

 「くろいリュックのおにーさんがね、ツルばーばのピンポンして、はしってたの」

 お味噌汁を作りながら私に気になった事や不思議な事を話すというものだ。が…

 (小学生が鶴さんの所でピンポンダッシュかね?また下らん事を…)

 孫に真似をされては大変だ。注意をしておかないと…

 「でね、たきばーば と りゅうじーじ と あざみねーねのピンポンして、いなかったの。

 したらおにーさん、おえかきして、はしって、おまわりさんにいたおじさんにおえかきみせてたの。

 でね、おまわりさんのおじさんがかーたんがつかってるかみのおかねあげたの。」

 (ピンポンダッシュして、警官と金のやり取り?どういう事だい?)

 「リュックのお兄さんは、お姉ちゃんが持ってた赤いリュックを持ってたのかい?」

 「ちがう!くろ!()()()()じゃないの!おとななの!」

 (…大人がピンポンダッシュ?金?もしかして…)

 「睦月や、おまわりさんのおじさんはどんな服だったかい?」

 「わかんない。()()()()()()()()()()。」

 ここに来て確信を得た。

 孫は空き巣の下見を目撃していた。

 ピンポンダッシュは家主の不在状況確認の為。居ない時間を狙って事に及ぶ気だね。

 まだ騒ぎが起きてないところを見るとこれからやる気だ。

 さて、最寄の署に連絡して…

 「ばーたん、これ。」

 睦月が渡したのはクレヨンで描かれた絵?幾つもの直線が交差して描かれたこれは…

 「地図かい!?」

 「おまわりさんのおじさん、そこにいる。おじさんはじーじとばーばとねーねをいじめるんでしょ?ばーたん、たすけてください。」

 泣きそうな目で頭を下げた。

 「任せな睦月や。ばーたん、強いから!」


 元部下の警察署長に連絡。犯人は直ぐ捕まった。

 「睦月君、お手柄だ!」

 「やった、ほめられた。えへへへへへ。」


 ウチの孫、至高。








 犯罪者が戦慄する名刑事。

 その眼は悪を射抜き、正義を直視する。

 彼の名は雨宮睦月。


 『え?これ某有名な小説っぽくない?』と取り上げて頂いた番組のパーソナリティーお二方から言われましたが弁解をさせて下さい。

 『味噌汁』というワードを頭の中で捏ねていたら『お婆ちゃん』というイメージが浮かび、お婆ちゃんがミス・マープルに繋がり、味噌汁と推理が合体した結果本作に成りました。


 某『EastRiverTOKUYA』さんの『ディナーのあとで』行われる『謎解きは』関係御座いません。

 パクる気は有りませんでした。指摘されてやっとそれに気付きました。

 ただ、かの名作を読んだ事はあったので、もしかしたら無意識の内にそちらに引き摺られた可能性は御座います。もし無意識下で行われていたとしたら、申し訳有りません。



 因みに、雨宮睦月君。謎味噌シリーズ最強の探偵能力持ちです。

 指名手配犯の住所を見つける際に使った手法は子どもの体格を活かしてのスニーキング。電柱の裏にだってバッチリ隠れられる隠密性をフルに使って気付かれずに地図を描きました。お手柄だね睦月君。

 警察庁長官、雨宮睦月誕生まで、あと32年2カ月。

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