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二百五十一話 やけにリアルなサバゲー

  

「さんぽでござーる♪ さんぽでござーる♪ たーくみーんとさんぽでござるんっ♪」

「ロッカ、恥ずかしいから、その変な歌やめなさい」

「無理でござるよ〜〜♪ タクみんと2人きりの散歩なんて久しぶりだから〜〜♪ 拙者浮かれてるでござるよ〜〜♪」


 マズい。このままだとミュージルになりかねない。


『2人きりちゃうけどな、ちょっと邪龍暗黒(じゃりゅうあんこく)大炎弾(だいえんだん)ブチかましてええかな?』


 うん、今のロッカを刺激しないでね。

 そもそも、1人で散歩に行く予定だったが、たまに発動するロッカの穴が心配で連れてきたのだ。



「タクミ君、君が近くにいると機械の調子が悪くなるみたいだ。植物化しているヌルハチやルシア王国の騎士団と医療班を精査したいので、少し離れていてはくれないか?」

「え? どれくらい?」

「できれば、この世界から離れてほしいが、まあ、山の頂上か、ふもとの街くらいでよしとしよう」


 デウス博士にそう言われて泣く泣く散歩に出ることになる。

 ヘリコプターを落としたからか、最新の計測機スカウタを壊したからか、博士の態度が冷たくて、ちょっとさみしい。



「しかし、タクミ村に行くのは久しぶりでござるなぁ。拙者、タクみんの顔の形をしたタクまんが食べたいでござるよ」

「やめてっ、あれ食べてるの見たら、自分の顔をかじられてる感じがして、いーーっ、てなるからっ」


 ふもとが近づいてきて、山道の終わりに差し掛かる。

 ここまで何事もなく、無事に来れたのだが……


『こちらカセイフ。ターゲット、目標地点に到着。ダンガン、応答せよ』※


「あれ? カルナ、今、なにか言った?」

『え? なんも言うてへんよ? なんか聞こえたん?』


 脳内に直接届いた声。

 確かにカルナに似ていたが、少し違っていたような。


「気のせいかな? やけにハッキリ聞こえたんだけど……」

『こちら、ダンガン。ターゲットを確認。これより作戦βに移行、狙撃準備に入る』

「今度はオッサンの声っ! やっぱり何か聞こえてくるっ!」


 え? どこから? カルナと同じような魔装備を誰かが持っているのか? しかし、辺りに人影は見当たらない。


『こちらダンガン。ターゲットの動きに変化あり。何かを探している模様。……まさか、我々の存在に気づいたのか』


 ん? まさか、ターゲットって俺じゃないよね?


『あり得ないわ。あなたは3キロ先にいるし、私はステルス迷彩で姿を消している。たとえ、どんな化け物でも気づけるはずがない。そのまま作戦を実行して、ダンガン』


 ステルス迷彩? あ、あれ? すごく懐かしい響きだけど。もしかしてこの声は……


「タクみん、さっきから何をキョロキョロしているのでござるか? あ、もしかして、オシッコがしたいのでござるか?」

「そ、そうじゃなくて」

『了解、狙撃準備完了。ターゲット捕捉。設定、絶対命中、絶対貫通を発動。作戦を実行する』


 な、なんかヤバいぞっ! もしかして、ほんとに俺を狙ってるのっ!? しかも3キロ先からっ!?


「ふせろっ、ロッカっ!!」


 俺の声とドンッ、という音が重なった。 


「え? なにがでござるか?」

「い、いや、狙撃とか、なんとか、聞こえた気がしたんだけど」


 あれぇ、何も起こらないな。もしかして幻聴だった?


『タッくん、右手でなんかつかんでない?』

「あ、さっき頭のとこに虫みたいなのが飛んできて、ほとんど無意識にキャッチしちゃったんだ」


 カナブンだろうか。親指と人差し指でパシッと挟んでしまった。


「あ、あれ? この先が尖った鉄の塊は」

『タ、タッくんっ、そ、それ銃弾やんかっ!!』


 ええっ!? じゃあ、やっぱりさっきの声は本当にっ!!


『こ、こちらダンガン。そ、狙撃失敗。し、信じられん、箸で豆をつかむみたいに銃弾をっ!! 絶対命中と絶対貫通の設定も無視されたっ!!』

『落ち着いて、ダンガン。作戦Σに移行せよ。こちらも実行に…… ひっ!!』


 声が聞こえるほうへ1人で向かっていくと、懐かしい顔がそこにあった。


「なんだ、ナギサじゃないか。これ、おもちゃの銃弾? サバゲー中?」

「タ、タッちんっ、い、いえ、タクミっ! どうしてっ!? ステルス迷彩を着てるのにっ!?」

「目を細めたら、なんか見えた」


 銃弾本物ぽいし、やけにリアルなサバゲーだなぁ。


『カセイフ、応答せよっ、ターゲットの動きが早すぎて捕捉できないっ、現在地を知らせてくれっ!』

『……目の前にいる。ターゲットにステルス迷彩は通用しない。作戦Σは中止。これより最終段階に移行する』

『ま、待てっ! ナギサっ、早まるなっ! 一旦、撤退して出直すんだっ!!』


 ナギサが耳元についていたイヤホンのようなものを外して、バキッと握り潰す。


「おお、なにか本格的なゲームだな。もう1人は誰だ? かなり年配の声だったけど」

「会話も筒抜けだったのね。いつからそんな化け物になったの、タクミ」

「え? なんか怒ってる? 借りてたDVD返してないから? 今、最終話なんだよ、もうちょっとだけ待ってくれないかなぁ」


 フッ、とナギサがすべてをあきらめたように、自虐的な笑みを浮かべる。


「いいわ、それ。もうあげる」

「へ?」


 ステルス迷彩のファスナーを、シャッと開けてナギサの上半身が、あらわになってしまう。


「い、いきなり何するんだっ、ナギサっ! は、はしたないぞっ!」

『ちがうっ、タッくん、ちゃんと見てっ! ナギサ、爆弾巻きつけてるっ!!』

「ダ、ダイナマイトかっ!?」


 筒状の爆弾がナギサのお腹に何本も並んでくくりつけてある。


「一緒に行こ、タッちん」


 カチンとポケットから、ボタンを押す音がして、ドオーーンッと辺り一面が吹っ飛んだ。



※ ナギサとダガンがコードネームで呼び合うお話は、第四部 一章「閑話 ダガン」に載ってます。よければ、ご覧になってください。




『うちの弟子』漫画版2巻が、2022年11月8日(月)秋田書店様の少年チャンピオンコミックスから発売されました!

お待たせしました!

漫画版3巻は、2024年3月7日発売です!


挿絵(By みてみん)


1巻に引き続き、小説版にはない面白さがさらに加速しています!

十豪会や大武会など物語も大きく動きます!

漫画版で躍動するタクミたちをぜひご覧になって見てください!

どうか、よろしくお願い致します!


挿絵(By みてみん)


WEBマンガサイト「マンガクロス」様でうちの弟子、漫画版最新話、掲載中!

第二部始まりました!

超絶に面白いので、みんな見てねー!


次回公開は3月26日火曜日予定です!


漫画版はなんと、あの内々けやき様に描いていただきました。

かなり素敵で面白い漫画になってますので、ぜひぜひ、ご覧になってみてください!!


第7回ネット小説大賞受賞作「うちの弟子がいつのまにか人類最強になっていて、なんの才能もない師匠の俺が、それを超える宇宙最強に誤認定されている件について」


コミカライズ連載がマンガクロス(https://mangacross.jp/)にて3/30(火)よりスタート!!


WEB版で興味を持って頂いた方、よかったら漫画版もご覧になってみて下さい!


またWEB版と書籍版もだいぶ変わっています!


一巻は追加エピソード裏章を多数追加。

タクミ視点では書き切れなかったお話を裏章として、五話ほど追加しており、レイアやアリス、ヌルハチやカルナの前日譚など書き下ろし満載でございます。


二巻は全編がかなり変更されており、さらに裏章も追加されてます!

WEB版では活躍が少なかったマキナや、出番のなかった古代龍エンシェントドラゴンの活躍が増えたり、タクミとリンデンの幼い頃のお話や、本編でいつもカットされているレイアの活躍が書かれています。


書籍版も是非、よろしくお願い致します!



挿絵(By みてみん)

⬇︎下の方にある書報から二巻の購入も出来ます。⬇︎


これから応援してみよう、という優しいお方、下のほうにあるブックマークと「☆☆☆☆☆」での応援よろしくお願いします!

すでにされている方、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.


茄子炒め 様から素敵なレビューを頂きました。

いつも応援ありがとうございます!

言葉にならないほど感謝しています!


感想も、どしどしお待ちしています!

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