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願い事ひとつだけ

7「願い事ひとつだけ」


「改めて、本当にありがとうございます

エルを助けてくれて、この恩は一生忘れません!」

エルニは改めて俺に謝辞を述べてくる

でも、敬語で話されると距離を感じるな・・・



「いや、大丈夫だよ

まだこれからのことはわからないけれど、この子の笑顔を俺は守ってみせる

ちょっとくさいセリフになっちゃったけど、本当のことだから・・・」


「それとそんなに畏まらなくても、最初みたいにしてもらえたら嬉しい」

俺自身、決意表明をしただけで実際に何かしたわけではない

だから、ここまで畏まられてもやりにくいものだ



しかし、エルニはとんでもないといった様子で

「い、いえ!レンさんにしていただいたことを考えて、そのような態度では要られません

エルにとって、いや、私にとっても命の恩人なのですから」


ここまで話して思ったが、エルニは精霊だからなのか、元々な性格なのかはわからないが、結構頑固なところがある、だから、ここままじゃ他人行儀な感じになってしまうかも・・・


なんか、それはやだな・・

自分でもなぜそう思ったのかわからないが、とりあえずはもう少し距離を縮めたい

少し意地悪かもしれないが仕方ない



「そういえば、さっきエルニは俺になんでもするって言っていたよな?

俺の願いをなんでも1つ願いをかなえてくれるな?」

俺はあえて挑発気味にエルニに問いかける



するとエルニは何故か少し頬を赤く染め、恥じらうようにボソボソと呟く

「も、もしかしてエッチな要求!?

で、でもレンさんになら、はっ!いやいや、ダメよ

まだ、私達知り合ったばかりなのよ!?

でも、レンさんが望むなら・・・」

そんな感じで、クネクネしている


最初の知的で包容力のあるイメージが崩れていく・・・

あと俺は難聴系主人公とは違うので全部聞こえている

色んな意味で恥ずかしい



「あー、勘違いしてるとこ悪いが、そういう要求じゃなくてだな

俺との会話を敬語なしに戻してくれ、具体的には名前は呼び捨てで、気軽に話そうって事を言いたかったんだよ

俺もお前のことをエルニって呼び捨てにするから

俺のことはレンって呼んでくれ

あっ、言っとくけど、これは要求であり命令だから拒否権はないぞ」

俺はエルニと仲良くしたいと思ったのでこんな風に言ったのだが、エルニはピンとこないみたいで



「そ、そんなの要求に入らない・・じゃない!

私と気軽に話せても、貴方へのお礼にはならないわ!」


一応要求は聞いてくれたようで、元の口調に戻っている

でもまあ、エルニはどうとも思っていないかもしれないが、エルニはとてつもない美人だ

それこそ、前の世界の女優やアイドルなんて目じゃ無いレベルの

髪はサラサラの緑色でまるで絹のような光沢を放っている

そして、でるところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる、まさに理想的な女神の現し身のような体型だ

そんな絵に描いたような美人と気安く会話できるだけでも、報酬以外の何者でも無いだろう

キャバクラなら、追加料金を払うような事案だ

まあ、そんな訳でそれをありのまま伝えようとしたのだが・・・



「いやいや、エルニと気軽に話せるだけで、俺は嬉しいよ

それでもお礼というなら、笑ってくれよ

美人の笑顔なら、何よりのお礼だ」


俺はただ話してもらえるだけでも嬉しかったが、それだけじゃ相手の気が収まらないという事で、美人の本当の笑顔はお金じゃ買えないという、誰かの言葉を思い出して、そのままエルニに伝えた



するとエルニはとても驚いた顔をして、少し俯き、顔を上げたそこにはとても綺麗な笑顔があった

「ありがとう!ありがとね!」



やっぱり、美人の笑顔は最高やで・・・

なぜか謎の関西弁でそう思った


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