はじめてのチュウ
5「はじめてのチュウ」
俺が傍から取り出したキノコの焼いたものを見て、目を見開いて驚いている
そして、何を思ったのか、そのキノコを取り上げるように先程より激しく身を寄せてくる
まてまて、ちゃんと見せるから、その豊かな双丘を押し付けるのはやめてくれ
い、いや、無理に離れて貰わなくても構わないんですけどね?
心の中でそんな言い訳していると
「ほ、ほらそれを貸しなさい
あなた知らないかもしれないけれど、それは食べれば3日以上中毒に苦しんだ後、この世のもととは思えない苦痛を味わって死ぬのよ!?
食べたのなら、ペッ、ぺっしなさい!
ほら、ゴックンしたものペッしなさい!」
エルニはなぜかお母さんのような口調で、俺にキノコを吐き出すように求めてくる
だが残念ながら、俺はエルに突然遭遇したため、まだこれを食べていない
なので、吐き出したくても吐き出すものがない
心配してくれているエルニには悪いが、豊満な膨らみが俺にもろ当たっているため正直キノコどころじゃない
スゲー柔らけ〜、なんかモチモチしてていて、それでいて不思議と弾力がある
しかも、精霊なのかわからないが、下着の感触がないので、もしかしたら・・・
そんな事を考えていると
「むぅ?おねーたん、どーたのぉ?
おにーたんがどったのぉ?」
エルがうるさかったのか、目をショボショボさせながら、起きてエルニに舌足らずの言葉で問いかける
「あっ、エル起きたのね
でも、ごめんねちょっと待ってて
早くレンが食べたキノコを吐き出させないと
レンが死んじゃうかもしれないの
時間がないから、ちょっと待っててね」
エルニが焦りながらも、エルをあやすようにそう説明する
するとエルはキョトンととしたかと思うと、話を理解したのか目にどんどん涙が滲んでくる
「ふみぃぃ、おにいたん死んじゃうの?
やだよぉ、えるなんでもするから死なないでぇ!
おにいたん!」
エルはそう言ったかと思うと、すごい勢いで抱きついてくる
おいおい、心配してくれるのは嬉しいが、ちょっと大げさ過ぎませんかね
すると、突然エルがピカーっと緑色に輝き出す
「!、っておい!な、なんだ!?
ど、どうしたんだ?エル!」
俺は慌てて、エルの顔を覗き込むと
チュッ
えっ、と思うと同時にエルが頰にキスをしてきた!
すると、その瞬間一際眩しくエルが輝き、その後光が収縮していく
な、なんだったんだ?・・・
俺が呆然としていると
「エ、エル!?あなたもしかして精霊契約を結んだの!?
しかも、それリンクまで使ってるじゃない!?」
一瞬呆然としていたが、エルニがすごい勢いでエルに詰め寄る
「せ、精霊契約?何が起きたんだ?
突然光ったが、エルは大丈夫なのか!?」
俺は精霊契約という言葉にも驚いたが、それよりもエルの体の方が心配だった
俺は慌てて、エルを全身くまなく観察するが、どこも異常はなさそうだ
いったい、何だったんだ・・・