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探し物は俺?

21「探し物は俺?」


遠くから男の叫び声が聞こえた後

とりあえず俺たちは今後の方針を話し合っていた


「エル二なんか遠くの方からドラゴン出たって・・・」


「ええ、聞こえたわ

不味いわね、もしそのドラゴンがこの子の親だったら・・・

真っ先にあなたから狙われるわね・・」


ええ!

そんな理不尽な・・・

でも、エル二の言う通りかもしれない、親ドラゴンからしたら、この子が俺に捕らえられてると思っても仕方ない



するとエルが幼竜の頭を撫でながら


「おかーしゃんくうの?

えうも、おかあしゃんにあいた〜い」


ニコニコ笑顔で幼竜に話している



あれ?もしかしてエル、この子の言葉が分かってるのか?

そうであれば、なんとかこの状況を打破出来るかもしれない



「エル?この子の言葉わかるのか?

分かるんだったら何でここに来たのか聞いてくれないか?」



するとエルは


「うん!わかるお

おとーしゃんにあいいきたみたい」


あいいきた?


ああ、会いに来たって事ね

お父さんって俺のことか?

予想は当たってたみたいだけど、なんで俺?



「エル、なんで俺、お父さんに会いに来たのか聞いてくれるか?」


するとエルと幼竜はごにょごにょ、ガウガウ話し合っている


ちっさい子供が内緒話してるみたいでちょっと可愛い



やがて、エルは話し終えて


「んとね〜

おかーしゃんが「あうじがいなくなった」

ってないてうから

おかーしゃんのあうじをさがしてうんだって〜」


幼竜の母親の主人?

それを探してここまで来たのか?



あれ?でも・・・


「えっとじゃあ、その主人さんとやらを

探さないとダメなんじゃないか?

ま、まさかだけど・・・、俺がその主人なんて事ないよな?」



するとエルは首を傾げて


「おとーしゃん?

このこおとーしゃんがあうじっていってうよ?」


と言ってくる

そしてそれに同意するようにうんうんと頷いている



ええー

またしても身に覚えのない状況

お父さんの次は主人だと?

どんな状況だよ・・・



するとそんな慌てる俺を見て幼竜が

「覚えてないの?」と言いたげな悲しげな目で

俺を見つめてくる



う、うーん、そんな目で見つめられても

覚えのない事を思い出すことは出来ない



しかしエル二は何故か納得した様子で言ってくる


「レン、とりあえずあなたがその母親に会いに行ってあげたらどうかしら

戸惑うのは分かるけれど、その幼竜を探してその母親は必死なはずよ

もしかしたら、急がないと町の冒険者から怪我人が出るかも知れないわ」



そ、そうか

そういえば幼竜の母親がこっちに来てるかも知れないんだよな

もしそうであれば、早くこの子を返してあげて安心させてあげないと


ついでになるが、町の冒険者も心配だし・・・




「そうだな、この子も連れて

そのドラゴンの所に行くか!」


「そうね、行きましょう」


「えう、おかあしゃんたのしみ〜」


「ガゥ!」


何も起こらなければいいんだけど・・・


俺は何も起こらない事を祈りながら、急いで叫び声のした方に向かうのだった





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