Hello,world!
1「Hello,world !」
・・・・、・・・・・
長い夢を見ていた気がする
それは俺の19年の人生を走馬灯のように振り返っているような
しかし、自分ではない主人公を見ているような
そうか、これは・・・ そこまで頭に思い浮かべ意識が浮上する
「はっ!!!」
先ほどの光景は何だったんだ?
なぜかそれは懐かしい絵本を読み返したような、不思議と懐かしい気持ちにさせるもので・・・
「あれ?ここは・・・どこだ?」
夢の内容にばかり気を取れていたが、辺りに目を向けると
そこには日本ではお目にかかれないような大草原がひろっがっている
日が天高く昇っており、心地よい風が草原を撫でている
「俺はさっきまで、バイト前に一眠りして、そこで変な夢を見て・・・」
記憶では、大学から帰ってからバイトのためにベッドで昼寝をしていたはずだ
間違ってもこんな大草原で昼寝なんてしてはいないはず
いったいこれは何の冗談だろう
「男子大学生を草原に置き去りにしてみた」みたいな小説のタイトルのような状況だ 笑えない・・・
「ん?小説?」
自分で小説や漫画の異世界モノのような展開だと思ったが、これはもしかしたらもしかするんじゃないか?
寝て起きれば、そこは広大な草原だったなんて、現実ではありえない
しかも、夢から覚めた光景がこれならば、信じたくないが、そのまさかなのかもしれない
「俺・・・異世界来ちゃった?」
呆然としたそのつぶやきが虚しくその場に響いた...