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しあわせは悪魔とともに  作者: 実乃里
第二章 新生活は少女とともに
9/11

悪魔少女

 人生の中で、『出会い』という現象は謎に満ちている。当人たちの望む望まぬにかかわらず、予期せぬ形でなされてしまう。

 それは頭で思っていたほどドラマチックではなく、心に描いていたほど劇的でもない。

 遅刻間際にまがり角でぶつかるわけでも、ある日突然、空から落ちてくるわけでも、脈略なく異世界の門から出てくるわけでもなかった。


「美味い! この真っ黒な液体はなんだ。ドブみたいな色のくせに甘くて美味いぞ!」


 彼女はアイスコーヒーが気に入ったらしく、缶を傾け、残りを一気に飲み干した。

 彼女……謎の少女Xは、「オッス」のあと、「ここは蒸し暑いな。我は咽が乾いたぞ。なんとかしろ」と、水分を要求してきた。先に立つ困惑を押さえつつ、僕は自販機へと走った。謎の少女Xの好みがわからなかったので、とりあえず自販機の商品を適当に数本買って戻ってきたところ、劇甘なアイスコーヒーが彼女の琴線に触れたようだ。


「まだ足りぬぞ。もっとよこすのだ!」

「たっぷりあるから好きなだけどうぞ」


 有国さんはアップルジュースの缶を開け、少女Xへと手渡す。少女Xは缶を受け取ると、グビグビと咽に流し込み、五秒足らずで中身を空にしてしまった。

「プハァ、うめぇぜ」、などと年配男性のような言葉を発し、空になった缶をテーブルに置く。


「次はそこのオレンジとかいう黄色いやつだ。小僧、フタを開けるのだ」


 さらっと言った無礼な言葉は聞き流し、僕は言われたとおりオレンジジュースの缶を開けた。


「甘いものは余計に咽が乾くんじゃないか。こういうときは水が一番だと思うけどな」


 僕の現実的な意見を無視して、少女Xはオレンジジュースを口にする。

 なに者なんだ、この子? 真っ先に目につくのは、サラサラとした銀髪だ。有国さんも髪は長いけど、彼女は更に長い。膝丈まである。背は小柄で、頭の高さは僕の胸くらいしかない。年齢は十三歳か十四歳ぐらいだろう。瞳が碧眼であることから日本人ではないと思うけど、ではなぜ外国人の少女がこんなところで布に包まっていたのだ、という疑問に行着き、適格な回答を導き出せずに終わってしまう。


「ふむ。我は満足だ」


 ようやく咽が潤ったらしい。少女Xは濡れた口元を手の甲で拭った。

悠長な日本語だ。ぞんざいな態度と口調からするに、裕福な家のお嬢様だろうか?

 そろそろこれらの疑問に決着をつけよう。『君はどこの誰なんだい?』。本人に訊けば一目瞭然だ。


「ねえ。あなたの正体なんだけど……」


 先に動いたのは有国さんだった。


「井坂君にとり憑いていた悪魔だったりする?」


 思わず足を捻ってしまった。おいおい、なんてことを聞くのだ、この人は……。


「女、バカなことを訊くでない」


 謎の少女Xは有国さんに呆れた顔を向ける。そりゃそうだ。いきなりそんな質問をされたら誰だって面食らうに決まっている。


「そうに決まっていよう。当たり前すぎて答えることすらバカらしいぞ」


 少女Xはあっさりと認めてしまった。歓喜する有国さんを余所に、僕はしばし言葉を失う。

 僕にとり憑いていた悪魔だって、そんなバカな。話しに乗っかった冗談に決まっている。


「我は今日までそこにいる小僧の中にいたのだ。よくわからんが気づいたら窮屈なところに押し込まれていて苦しかったぞ!」

「頼むから真面目に話してくれ。君はどこの誰で、なんの目的でここにいる? 今度は本当のことを話すんだ。嘘ばかり言っていると、オレもいい加減怒るからね」


 強い口調で少女Xに迫る。こういうときは舐められてはいけない。


「だから小僧の中だと言ったではないか。お主に憑依していたのだ。せっかくいい気分で昼寝をしていたというのに、気がついたら窮屈なところに押し込まれていたぞ。ギューッと締めつけられ、ムギューと苦しかったぞ」


 ここで少女Xは、なにかに気がついたようにハッと表情を険しくする。


「そう言えば、我の安息の時間を邪魔した者に罰を与えねばならんな……。というわけで小僧、早急に覚悟するがよい」

「えっ?」と思う間もなく、少女Xは僕に飛びついてきた。驚き尻餅をついた僕の上に、彼女がのしかかってくる。

「我と同じ苦しみを味わうとよい」


 両脚で首を挟まれ、両手で頭部に抱きつかれる。ちょうど前面から肩車をした状態になった。頭部を同体で覆い尽くされ息苦しい。


(このアマ。ざけんじゃねえぞ!)


 さすがにムカッとした。温厚な僕だって怒るときは怒る。

 彼女を頭部に乗せたまま起き上がり、無理やり引き剥した。思いの他軽かったので、そのまま持ち上げ、椅子の上に戻す。


「悪かったよ。謝るから勘弁してくれると嬉しい」


 子供のやったことに目くじらを立てるのはよくない。僕は怒りをスッと鎮めた。


「ふん。以後、我を不快にする行為は控えるがよいぞ」


 そう言って少女Xはそっぽを向いてしまった。どうも嫌われたっぽい。


「まあまあ二人とも、今日の出会いに免じて互いを許そうよ」


 有国さんは僕らの間を取り持とうとする。


「まあいい、飲みものの借りもある。仕方ないので、この無礼な小僧を許してやろう」

「それは光栄だ」


 せめてもの腹癒せに、言葉に嫌味を滲ませる。


「話は戻るけど、あなたが井坂君にとり憑いていた悪魔だということはわかったけど、それはなぜ? なぜ井坂君にとり憑いていたのか、そこら辺の説明をお願いできるかしら」

 好奇心を刺激されてしまったらしく、有国さんは目を輝かせて少女Xに詰め寄る。両肩を掴み、「早く教えなさい」と言わんばかりにグラグラと揺する。


「わっ、わかったから離せ。目の前がグラグラするぞ」


 彼女からの熱意に目を回しながら、少女Xは語り始める。

 ……にわかには信じ難い内容だった。まず初めに、この世界とは別の世界があるときたものだ。そこは悪魔界といい、この少女Xはそこから人間界に派遣された悪魔だというのだから頭が痛い。荒唐無稽とはこのことだ。場合によっては医療機関へ連絡を入れる必要がある。


「悪魔召喚の儀式で現れたんだから当然ね」


 得心する有国さんとは違い、僕は胡散臭い目を少女Xに向ける。


「でも証拠がない?」


 この発言は少なからず、場の空気を凍らせた。有国さんと少女Xは、「エッ」とした顔を僕に向ける。


「だってそうだろ。いきなり現れて自分は悪魔だなんて言われても、信じれるわけがない。人を信じさせるには、それに足る証拠を示す必要がある。君が悪魔だというなら、今すぐにそれを証明してくれないか」


 僕からの指摘を受け、少女Xは僅かに口元を引き攣らせた。

 女の子に意地悪をしているような後ろめたさに苛まれるも、僕の言っていることは正論だと自分を納得させる。


「まったく、細かい小僧だな。そんなことだから妹に、『お兄ちゃんはもっと空気を読むべきだよ』と言われてしまうのだぞ」

 僕はゾッと後ずさる。彼女はなぜ僕の妹を知っている? 妹がいることは、まだ誰にも話していないはずなのに……。

 僕の動揺を誘ったことに満足したのか、少女Xは勝ち誇ったような顔で足を組みなおした。


「確か名前は麻美奈といったな。小僧に憑依しているときに数回見かけたが、なかなかの美少女だった。まあ、我には及ばぬがな」


 名前まで知られている……。僕の背中を冷たい汗が滴った。


「ねえ、井坂君……。井坂君は儀式の途中で寝ちゃったからわからないだろうけど、部室には誰も入ってきてないわ。私も儀式に夢中だったとはいえ、誰かが入ってくれば気づくわよ。間違いなく部室には誰も入ってこなかったわ」


 僕は黙って有国さんの言葉を心の中で反芻する。


「それに、私が井坂君を起こしたのは祭壇を崩した直後よ。そんな僅かな時間に部室に侵入し、布に包まるなんて不可能よ」


 彼女の意見は正論だろう。僕は壁に寄りかかり、煮え切らない頭を冷やす。


「井坂君も納得したところで、話しの続きをしましょう」


 引き下がったのを肯定と取ったようで、有国さんは話しの続きを再開した。

 別に少女Xが本当に悪魔と信じたわけじゃない。ただ、彼女は僕の妹について言い当てた。これは無視できない事実だ。少女Xが特異な存在なのは間違いない。


「ところで、あなたのことをなんて呼べばいいのかしら? 名前とかあったら教えてくれない?」


 有国さんの問いに、少女Xは「カルハ」と短く答えた。


「カルハちゃんね、了解したわ。じゃあカルハちゃん、あなたはなぜ井坂君にとり憑いていたの? 彼にとり憑くのは悪魔にとって、どんなメリットがあったわけ?」


 自分の名が出たことで、僕は聞き耳を立てる。


「メリットとかではなく、ただ休憩していたにすぎん。仕事に疲れたのでな」

「ほうほう『仕事』ときましたか。悪魔の仕事について詳しくお願い!」


 有国さんはもう一つジュースの缶を開け、少女Xもといカルハの前に差し出す。カルハはジュースを一口飲んだあと、おもむろに話しの続きを始めた。


「我ら悪魔の仕事というのは、あるものを集めることだ」

「それはどんなもの?」

「人間が持つ、ある種のエネルギーだ。我々は不幸エナジーと呼んでいる」


 僕は寄りかかっていた壁を離れ、カルハの前に進む。


「ちょっと待て、不幸エナジーってなんだよ! ちゃんと説明しろ!」


 不幸。それは長年僕を悩ませてきた事象。彼女の発言には無視できない響きがあった。


「不幸エナジーは不幸エナジーだ。人間から発せられる、不幸を源としたメッチャすごいエネルギーだぞ。我らはそれを集めているのだ」

「……なあ、ちなみにそれはオレの不幸となにか関係があるのか?」


 かなり端折った質問ではあったけど、彼女は理解したようだった。「うむ」と頷いたのち、


「関係は大ありだぞ。お主を不幸にしていたのは我なのだからな」


 とんでもないことを、あっけらかんと口にした。

 僕は、「どういうことだよ!」と彼女に厳しく迫った。


「我らは人間を不幸にしたうえ、それによって生じた不幸エナジーを頂いているのだ。よりよい不幸エナジーを得るには、対象者にとびっきりの不幸になってもらわねばならん。それらを踏まえて考えれば自ずと答えは出よう。数年前に我が定めたターゲットが小僧だったというわけだ」


 ……これをどう受け止めればいい。彼女は僕をからかっているのか。それにしては徹底しすぎている。僕はこの少女が真実を語っている可能性を考慮し始めていた。

「そうか、そういうことだったのか。色々と納得できた。お前の言うことを信じることにしたよ。オレが不幸なのはお前のせいだったんだな。ああ、理解したさ……」


 次の瞬間、僕は「ははは」と笑いを浮かべた。


「そのお前が、今オレの目の前にいる。これが意味することはただ一つ。厄払いが終了したってことさ! オレは不幸の元凶を体外に追い出すことに成功したわけだ。――ありがとな、有国さん。儀式は大成功だ!」


 有国さんへのお礼はあとで考えるとして、今はただ、この幸せを甘受しよう。


「残念ながらそうはならんな。我はまだお主から離れたわけではないのだから」


 輝かしかった目の前に、薄暗いものが降りてくるのを感じた。僕はもう一度カルハを問い詰めた。


「憑依とは、一時的にその者と同化してしまう行為だ。一+一=一となるわけだな。外部からの力で無理やり外に引き摺りだされたのでは、完全に離れることはできん。肉体は離れたが、我と小僧の精神は未だ繋がったままだぞ」


 話しが理解できなかったため、有国さんに助けを求める。


「えーと、つまりカルハちゃんはまだ井坂君に憑いている状態で、井坂君の不幸はまだ続くということ?」


 カルハはコクリと首を動かす。


「なら今すぐ精神の繋がりとやらを解除して、オレから完全に離れてくれ」

「それは無理だぞ。なにせ無理やり引き摺り出されたものだから、双方の精神がかなり複雑に絡まってしまった。やるとなると、かなり高度な力が要求される。今の我にはちと難しいぞ」

「毛糸を無理に引っ張ったせいで、グシャグシャに絡まっちゃった感じね」


 有国さんの例えがわかり易かった。なんとなく状態が呑み込めた。


「今の口ぶりからするに、まるで不可能ってわけじゃないんだろ。試しにやってくれよ」

「構わんが、下手をすると、小僧の精神が損傷する可能性があるぞ。それでもいいのか?」


 僕はもう一度有国さんに助けを求める。


「体に吸いついたヒルを無理に引き剥して、皮膚を傷つけちゃうのと同じね」


 やはり有国さんの例えはわかり易かった。


「オーケーオーケー、了解したよ。……ちくしょう、忌々しいヒルめ」

「ものすごく侮辱された気がするが、まあいい。とにかくそういうわけだ」


 この性質の悪いヒルを安全に離すにはどうすればいい。必ずなにか方法があるはずだ。僕が頭をフル回転させる。


「ねえ、そろそろ下校時間なわけだけど……どうしようかしら?」


 有国さんの言葉に呼応するかのように、スピーカーから生徒の帰宅を促す放送が流れる。

どうしようもなにも、下校なら帰るまでだ。こんな日は、早いとこ家に帰って寝るのが吉だ。


「有国さん帰ろうぜ」

「でも、この子はどうするの?」


 僕と有国さんはカルハをジッと見つめる。彼女は意味がわからないらしく、首を傾げて疑問符を浮かべる。


「オレたちは家に帰るけど、お前はこのあとどうするんだ?」


 こちらの問いかけに、カルハはキョトンと首を反対に傾ける。


「オレと有国さんは、もうすぐこの場所から離れなくてはいけないわけだ。当然お前もここに残ってちゃいけない。そんで、外に出たあとはそれぞれ別行動になるわけだけど、お前はどうするんだ?」

 カルハは一言、「さあ」とだけ答えた。


「警察に任せるか?」

「そんなのダメよ。戸籍がないんだし、不法入国者として扱われちゃう。それはダメ……」


 有国さんは強く否定した。


「それに、井坂君だってカルハちゃんにまだやってもらわなきゃいけないことが残っているでしょ。精神の繋がりを完全に解いてもらわないと」


 一理ある。ここでカルハと連絡不能に陥るのは得策ではないだろう。


「とにかく校舎の外に出ましょう。もうすぐ風紀委員の見回りがきちゃうわ」


 僕と有国さんは、カルハを連れて部室を出た。他の生徒や教師に出会わないよう注意しながら昇降口を目指す。誰かの脇を通るときは、僕と有国さんが壁になり、カルハを周囲から隠すよう努めた。そんな努力の甲斐あって、なんとか誰にも発見されずに校外に出ることに成功する。


「問題はこれからだよな。こいつをどうするか……」


 僕は視線を下げ、隣のカルハを一瞥する。彼女は興味深そうに、夕焼けに染まる街を見回している。


「まかせて、ベストな解決方法が浮んだわ」


 朗報だ。僕は有国さんのアイデアに耳を傾ける。


「ようはカルハちゃんが、私たちの身近なところにいればいいわけよ。そう考えれば解決策は単純でしょ」


 なぜだか背中の芯がゾクッとした、額の辺りもチリチリし、僕はこの現象を『イヤな予感』と呼んでいる。


「私の家に泊めるという手もあるけど、困ったことに私は両親と同居しているわ。娘が見知らぬ女の子をいきなり連れてきたら、さぞ驚くでしょう。当然質問されるわね、「織衣、この子は誰なんだ?」って。この子は悪魔で、行く当てがないから家に住まわせることにしたの、なんて言ったところで理解してはくれないでしょうね」


 ここで有国さんの唇に薄い笑みが浮かぶ。


「つまり必要なのは、カルハちゃんを連れ込んでも、誰からも詮索されない環境というわけ。――安心して、当てはあるわ。今日、私のクラスに転校生がやってきたのよ。彼は都内から引っ越してきて、なんとこの街に一人暮らししているらしいのよ!」


 やはりそうきたか。僕は視界が揺らぐのを感じた。


「つまりその転校生に頼み、悪魔少女をアパートに住まわせてもらおうと考えているわけだな。なるほど名案だ。ただし彼がオーケーしてくれるとは限らない。彼はハンサムなうえに成績も優秀で、誰にでも好かれる優れた人格者であることは間違いないだろう。だけど、対象が悪魔となると話は別なんじゃないか? だってほら、悪魔だし。なにされるかわからないし。すでに飛びかかられるなどの被害を受けているわけだし。承諾を得るのは極めて難しいと思われるな……」


 気取った言葉を発するも、内心は気が気でなかった。こんな怪しいやつと同じ屋根の下はゴメンだ。


「大丈夫よ。彼は路頭に迷っている女の子を見捨てるような冷たい人間じゃないわ。私が保証するわ」

「えーと有国さん。こう言っては失礼だけど、彼は今日転校してきたばかりだ。君とは、ほんの数時間程度のつき合いしかない。それで彼のなにがわかるんだい?」

「そうね。わかっているのは、彼がハンサムで、成績優秀で、誰からも好かれる優れた人格者ということぐらいね。そんな彼なら悪魔の一人ぐらいなんでもないわ。なにせ、今までずっと一緒だったわけだもの」


 僕はカルハに視線を向ける。彼女は円らな瞳で僕を見上げてくる。そこから邪悪なものは感じられない。むしろ可愛らしいくらいだ。


「飛びかかられたぐらいなによ。こんな美少女と密着できて、本当は満更でもなかったんじゃない」


 夕日は徐々に沈み、遠くの街灯が点灯を始める。夜が近づき変わりゆく景色を前に、カルハは不安そうに身を縮めている。……闇が怖いのかよ、悪魔らしくもない。


「こんな暗いところに少女を置いていこうだなんて。男として恥ずかしいわよ」


 僕は夜空を仰いだのち、その視線をゆっくり降ろす。

 ――どうせ不幸なことには慣れているんだ。


「とまあ、そういうわけだ。お前はオレのところにくるわけだけが、なにか異論はあるか?」

「仕方がないから行ってやろうではないか。ありがたく思うのだぞ、小僧」


 カルハはぶっきらぼうに答えた。


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