第四…この時ほど携帯がほしいと思った事は無い。
書き方ぁ…多分前回と違和感があると思います。
何故なら私はそうおもったからです。
あれ、こんな書き方だっけ…となりました。
最近物忘れがひどくて…ついに老化が始まりましたか…。
生徒が全員席に着き、真剣…一部女子は熱がこもった目で先生を見る。
(いや……こんな先生現実に居るんだな…まるでホ…ごほん、いr…素敵な先生なんてね。)
名前を一人づつ呼び、なんて恒例の事も済ませ、自己紹介も済ませ、先生の名前も知り…いや高本って所しか覚えていませんけど…とりあえず大体の事を丁度済ませた時でした。
「今回はこのクラスということだ。よろしくしない。」
「そこはしろよ。」
誰かがツッコミを入れた。
まあそりゃそうでしょうね。なに、よろしくしないって。
「一年いろいろあると思うが、頑張らないでくれ。」
「そこは頑張れだろ。」
また誰かがツッコむ。ないすツッコミ。
「で、質問があるなら遠慮して聞くな。」
「そこは聞いてだろ。」
またまた誰かがツッコみを入れる。
「仕方ないな……聞いてあげよう。なんか質問あるか?」
「か「帰っていいですかー?」 誰よ! 今私に「俺も早く帰りたいんですけどー。」」
……なんだろう、一年間楽しく過ごせそうです。
はははー…
†
あの後、高本先生はさっさと家に帰っていいですよ、との決断を下しボクは帰宅を終え、現在進行形で玄関前(外側)にうずくまっているのです。何故なら…
(家の鍵忘れちゃいました。どうしよう。……ははははっはは…! ダメだ、頭の中で笑うと表の表情が無表情になる…!!)
無表情になっていることを自覚していました。
「はあ…」
(お兄ちゃん達が帰ってくるまでじっと……いいや、もう、どこかに行きましょう…)
そう思い、足を立たせる。こういう時、携帯が欲しくなりますね。
そして数歩、歩いた所でどこにいこうかと悩む。
(喫茶店…にいこうかな。)
「あれ? 夜時さん?」
ふと、声を掛けられて視線をあげると薄い茶色の髪で長い前髪で目が隠れてしまっている、長身の男性がこちらを見ていた。名前は知らないが隣家のおにーさんだと言う事は覚えている。あと、とても美人な姉を持っていることしか知らないな。
「あっあーと……隣のおにーさんじゃないですか。どうもこんにちは!」
思わず変な声が出てしまったが許容範囲でしょう。
「こんにちは。どうしたの? なんか悩んでるみたいだけど。」
「…実は…鍵を忘れてしまって…もいっそどこに行こうかなって。朝陽お兄ちゃんは学校でやることが終わったらどこかに寄ってから帰ると言っていましたし、真昼お兄ちゃんは買い物だし…。」
「携帯は?」
(うん、持ってないよ。持っているなら先にやっているよ。)
そう伝えればおにーさんは困ったように笑い、ごめん、って言ったのです。
「お兄ちゃんたちの電話番号知ってる?」
「いや携帯持ってないから知る必要がないと言うか…」
「あーうん。なるほどね。うーん…じゃあ俺とゲームで遊ぶ?」
「…! いいんですか?」
「うん、いいよー全然。」
こうして隣家のおにーさんの家で、ゲームで遊ぶことになったのですが…滅茶苦茶面白かったです。 あ、それと、おにーさんの名前を知りました。石堂藤間っていうらしいです。
「っ…夜時ちゃん強すぎるっ…何なの? ねぇなんなん? その強さ。」
「ふふ、トウマおにーさん、わたしの憧れは伝説のゲーマー、UMEさんですからね!」
「だからってそんな強くなれるのもおかしいけどねっ!?」
「うん、知ってるー。」
ううっ、とトウマおにーさんは泣き真似をする。
(トウマおにーさんって絡みやすい人だなあ…)
「ねぇ、トウマおにーさん。」
「ん? なに?」
「非常におこがましいのですが、喉乾いたので何かのみも「いいよ。」 ありがとうございますっ。」
す、と立ち上がりトウマおにーさんは飲み物を取りに行く。
(ああ、なんかとても罪悪感……はあぁ…)
そしてしばらくして戻ってきたトウマおにーさんはボクに飲み物を渡しこう言いました。
「夜時ちゃん。」
「?」
「あえっと…キミはもう少し子供っぽくしたらどう? もう少しフレンドリーに絡んでえ…じゃないとお兄さん、泣いちゃうよぉ~」
よよよ~とまた泣き真似をしているトウマおにーさんをみてボクは笑う。
「あはは、おにーさんが言うなら仕方ないなぁ?」
「うんうん、そうしてそうして。もう二人で一緒にゲームをやり合う仲なんだからな。」
すこし、おにーさんと仲良くなりました。
そしてそれなりに時間が経ったので、わたしは帰る事にしました。
「今日はありがとねっ、おにーさんっ?」
「…?!」
「? おにーさん?」
「っ…! あ、ああ、ごめん。夜時ちゃんの目が赤く見えちゃって…」
その言葉にボクはピシリと固まる。
(マ ジ か 。やっべ、目が赤くなるって…やっべ…吸血鬼化が進んじゃった的な? …ボクやばいかったりしちゃう? ボク吸血鬼になっちゃう的な? やべ、血好きじゃないのに…)
「またきてね、夜時ちゃん。」
「え、あ、うん、はい、また会う時までね、おにーさん。」
手を振り、別れの言葉を言う。それからがちゃりとドアを開けて外へ出る。
(あー…すこし外が暗くなったなぁ…いま真昼お兄ちゃんがいると思うし…)
おにーさんの家からは思い切り近くなのですぐ着く。そしてドアの前に立ち、ピンポンボタンを押す。
するとどたどたと慌ただしい足音が聞こえてきた。
(ん? なんか足音多くない?)
がちゃ
「夜時!!」「にぇ~!!」
それこそまさにぎゅうって言う音が付きそうなぐらい強く抱きしめられた。
(…というか強すぎて苦しい…。)
「し、心配したよ…。」
朝陽お兄ちゃんの声。恐らく外面を守るために言われたと推測。心配したのはお母さんとお父さんと真昼お兄ちゃんだけだと思うのは、悪い事…なのだろうかね。そして耳元で言われたわけではないのでボクを抱きしめているのは真昼お兄ちゃんだっていう事が分かった。
(あ、今それくらいわかるだろって思った人!
何気に視覚から抱きしめてきたんだからね!
それとお兄ちゃんが早かったからなんだからね! …誰に説明したんだボク。)
そして抱きしめられてた腕が離れて行く。それから真昼お兄ちゃんはこう言いました。
「夜時…どこにいってたんですかー?」
真昼お兄ちゃんが地を這うような位低い声を出した。
(…あ、タヒねる。これやばい。滅茶苦茶怒っていますね。はい。)
「隣家の石堂さんのとこ。」
「はあ!? 下? 上?!」
若干必死気味になって聞いてくる真昼お兄ちゃん。朝陽お兄ちゃんも何か言いたそうだ。
(下か上…恐らく姉弟でどっちか、と言う意味ですね。)
「下だよ~。」
そう言うと二人と一匹の背景に黒いオーラが出てきた。
(ん? 気のせいかな。気のせいですよね。だってクロームもだなんて。)
「夜時、その時何があったかよぉ~く、教えてくれるかい?」
朝陽お兄ちゃんがやけに黒い笑顔をしながらこっちに一歩近づく。
(ん? あれ、これボクなんか怒らせた的な?)
そしてそのあと根掘り葉掘りボクは全て白状したら、明日携帯を買いに行こう、そう言われたのでした。
メカクレキャラですね。少なくとも私は好きです。
…言い方を良くするとギャルゲーの主人公のようなキャラ、好きです。
最近ふりーげーむでそんな乙女ゲームがあったのでやった事が有りますね。
ま余談はここまでにして。
最後までご観覧ありがとうございました。
…あ、最終回ではありませんよ。