第三話…でかい。何かと言わないがでかい。
物凄く遅れた。すいません。私のすまふぉーの充電器が壊れた為、一からパソコンで作らなくちゃならず、少々意気消失してました。申し訳ありません。
しかも短い。すいません。
…ブックマーク登録/評価、誠にありがとうございました。
「にしても紅先輩ですか…どっかで聞いたことがありますね。」
「え、なに、知っとんか? もしかしてわいのファンとか?」
ニヤニヤしながら紅先輩は近寄ってくる。
……近寄らないで欲しい。
「んなわけないだろ。わたしの友達に聞いたことがあるだけです。」
自意識過剰、ってゆーんですよ、そーゆーの。
そんなことを思っているうちに、段々と紅先輩との距離が短くなってくる。
「……あ、アンタ…よくみれば徳倉 朝陽の妹かいな。」
向こうもこちらのことを知っていたらしい。
「紅先輩こそ、わたしのことを知ってる…なんて、わたしのファンですか?」
先ほどの意趣返しとしてそう言った。
「違うで。徳倉朝陽妹のブラコンは高等部でも有名なんやで。でも、思ってたのと印象が違うな。」
「どういう印象ですか。」
(まあ、ロクでもない印象だろうな。アイツ(お兄ちゃん)の取り巻きを撃退するときは、兄バカのお頭が弱い妹を前面に押し出してるからね。)
「うーん……ほわほわしてる感じ? 小動物みたいなのは当たってたけど。」
(なんですかそれは。オブラートに包んでるつもり? 要はおバカってことじゃないですか。…てかなに? 小動物っぽいのは当たってたけどって、嫌です。
ぶっちゃけー…
刺 し た く な り ま す ね 。)
「思ったより真面目な印象や。」
当たり前です。アイツ(お兄ちゃん)の前ではお兄ちゃん大好きなお頭の弱いブラコンを演じてるけど、所詮は『猫かぶり強モード』が付く。必要時以外はボクは常識的な行動をとっているんだから。
(ってか、近寄ってくるなっ)
さっきからジリジリと近寄ってくるこの人は何なんだ。
ボクは知り合ったばかりの年上の先輩に向かって直接強く言うことが出来なかった。
…しかしボクにも限界が来たらしい。
「近寄らないで下さい、反吐が出そうなんだよ。」
先輩にこんな事言うのもアレですが、ボクが耐えられないから許して下さい。
「…ぷぷぷ……ほんま、アンタ最高やなっ……!」
お腹を抑えて爆笑する紅先輩を冷ややかな目で見る。
何なんですか、この人。
「兄とは似てる様で似てないな、アンタ」
「……アイツ(お兄ちゃん)とわたしを一緒にしないで下さい。 アレ(お兄ちゃん)は誰にでも嘘つきです。わたしは人と時によりますから。」
「アイツって……朝陽の事嫌いなんか?」
「いや、ただ…アレ(お兄ちゃん)を見ていると自分を見ている様で嫌なだけだ。それに、一応家族何ですよ。例え血が繋がらなくともね。」
「…そか。ほな、いくで。」
紅先輩はボクの手を掴み取り、そのまま引っ張って行く。
「ちょっ、せんぱっ…わわわっ…! 引っ張らないで下さい!」
若干何度かボクは転けそうになる。
本当、何なのさっ…!
「どこに行くんですかっ?」
「入学式のお得意のあれや!」
(アレってなんだよバーロー。)
†
無事、生きていたボクは、自分のクラスに入り、適当な席に座る。
(疲れた…。)
「ねえ、貴方、大丈夫?」
「んあ…平気ですよ。」
上を向いていたが、話しかけられ声のした方を向くと目に優しい金色の髪をした優しそうな、ちょっと勝気そうでもあるとんでもなく可愛い少女がいた。
(……な、何てブツなんだ……で、デカい…何かといわないがデカい。)
「あ、私、一軸恵理那って言うの。よろしくね。」
「え、うん…あ、わたしは有栖川夜時です。よろしくお願いします。」
「あ、……その、敬語じゃない方がうれしいんだけど…」
「そうですか? なら敬語やめとくね。」
「へへ、やった。」
かわいい。強いてゆうなら、少女漫画や恋愛ものにてヒロインを務めてそうな子だ。しかしボクは後々彼女がとんでもない子だと分かるのはかなり後の話であったのだ。
何がデカいって…うん、そりゃあれだよ。女性にしかつかないアレ。