一話……祖父まじタヒね。
短い…かな?
勢いで書いた為、更新できる可能性が低いです。
さーせんね。
主人公の喋りかとが妹として可笑しいな、そう思い、
ですます星人から、だよもん星人に変更 8/14
黒いロングコートは揺れ、長い髪も揺れる。左眼の真っ黒な瞳はまるで星空をそのまま閉じ込めたかの様な瞳。右目は眼帯をつけている。
こつこつこつこつと、黒い編み上げのブーツが無機質な音を出す。
やがてその音は一つの扉の前で止まった。その美しい、瞳は何故か少しだけ、潤んでいた。
「ふう…」
静かに、今この時間を惜しむ様な溜息を彼女、『有栖川夜時』は大変困っていた。
そう、この家は彼女の祖父の家だ。
何を隠そう、彼女の家は先祖代々吸血鬼の血が受け継がれている。
つまり、だ。
受け継がれているのなら彼女も勿論、吸血鬼な訳だが…
「逃げたい…」
吸血鬼の血筋は受け継がれていないのだ。人間の血の方が多く、吸血鬼の血は然程10分の1である。
吸血鬼衝動も全くなく、誰かの血も貪らず、その所為か吸血鬼の血はほぼ消えたも同然である。
そんな彼女がもっとも嫌う人物が祖父なのである。何故嫌いかと言うと…
「あるぇ〜? 夜時ちゃん?」
「アッハイ。」
「相変わらずくっそかわいいね。ボクの息子の息子の嫁にならない?」
「タヒね。」
めちゃくちゃ変人です。
「あそうだ! ボクがキミに噛み付けばさ、キミも吸血鬼になれるよね! 吸血鬼にならない?」
「なりません。」
「ちぇ〜…」
†
「ただいま…っと」
ボクはブーツを脱ぎながら家に入る。
はあ…やぁっと帰れました…二度と行きたくないです。祖父まじタヒね。ボクを身代わりにした兄もとりまタヒね。
「お、おかえり〜」
今ボクに挨拶して来たのは兄です。しかし彼との血の繋がりは一滴も無く、義理の兄妹です。いつもニコニコ笑っていて物凄く裏がありそうで胡散臭い人です。
…つられてボクも多少は猫被りですがなにか?
あ、両親はお出かけですかね?
「あ、朝陽お兄ちゃん…ただまっ! ちゃんとお野菜とか花に水あげた?」
ボクが持つ少ない趣味を手伝ってくれるお兄ちゃんはやはり優しい。…外面だけかもしれないが、手伝ってくれと頼んだ身としては嬉しいです。
「うん、あげたよ。」
「ありがとうね、朝陽おにいちゃん!」
「お礼なんていいよ、別に。これ位当たり前だからね。僕、義理だとしても、夜時の兄だよ?」
「お母さんが厳しかったんだもん。」
「あ、なんかごめん。」
「ううん! いいよそんなの。」
そ、完璧に慣れているのだ。
だって三年間1人きりの家でしたからね。
さすがに心配になった親戚のおっちゃんが、義理の家族の家にほうりなげたんですよ。
ボクの家、何気に複雑な家系ですからね。
詳しく言うとですね、母は普通の人間なんですが、吸血鬼の家と結婚したんです。おっちゃんは母の弟なのです。
ですがそのおっちゃんは母の義理の家族なのです。
おっちゃんには人脈が広いんですよ。
で、結婚した後、ボクと兄を産んだんです。
それで、ボクが小学生になる頃には母と父は事故に遭い、りふじんにもあの世に旅立ったのです。
そこで三年間、兄はおっちゃんと、ボクが一人きり…一人と一匹暮らしていたんですが、ある日おっちゃんが三人の家族を連れて来て、ボク達を引き取ったんですよ。
……今の日本語おかしいですね。すいません。
…ってボクは誰に話しているんですか…。
「あ、真昼お兄ちゃん…! よくも私を身代わりにしたなぁ~!」
「いいじゃん、オレよりもヤトの方が好かれてるんだしさ。オレの扱い酷いんだぜ〜?」
「ボクの扱いも酷いんだぜ〜!」
「まあまあ…落ち着いて…」
ボクは所謂、悠長にしている朝陽お兄ちゃんを睨む。
「お兄ちゃんはあのクソジジイの事が分からないから言えるんだもん! あのクソジジイ…毎回婿紹介してくるんだよ…タヒねば良いのに…」
「あ、何か夜時が黒い。」
「あのクソジジイの事だから許してやれ。あのクソジジイに関わると誰でもああなる。」
「一応祖父でしょ。」
「「関係ないね。うん。」」
「無慈悲…!」
すまふぉーで書いてる為誤字脱字ひどいかな、と思う。
誤字脱字、見つけたら教えて下さい。