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大切なもの×14

 恋と言うものは厄介なものでありんす

「みーつけたっ」

 その逆らい難い欲望と願望を

「うわあああ」

 全て混ぜ合わせたように

「なんで、そんなことするのですか?」

 どす黒い蝶があちきの頭の中をまわるのでありんした


***


 日本軍隊。

 日本を拠点に置く海上軍隊だ。

『ランクには従い、犯罪者を確実にとらえる』をモットーにしている軍隊でアメリカに本部がある『SKH』の子分のような存在だ。

 追加として、『SKH』は『世界』『海上軍隊』『本部』の略である。


きつねちょう、出てこい。久々の出番だ」


 卯月は先ほどと180度変えた声色で下僕の名前を呼ぶ。


「もうちょっと、丁寧に呼んでくれよ」

「そうよ?私たちだって生きてるのよ?」


 足を止めようとしない卯月の後ろには、いつの間にか2人の生き物が立っている。


「うるさい、一刻も早く私に犯罪者を殺させろ」

「焦ったって何にもならないわよ?」


 狐と呼ばれた方は、少年という表現がしっくりくる容姿としゃべるたびにちらりと見える八重歯が特徴で、金色の髪に狐耳のようなものがついており、衣服は巫女衣装を改造したようで動きやすそうな格好をしている。

 

「そうだぞー、俺にも人権はあるんだぞ」

「何が人権だ、人間じゃないだろう」


 その間にも、卯月と2人は速足で歩き度々すれ違う隊員を無視しながら話を進める。


「まあ、協力はしてあげる」

「まあな」


 一方で蝶と呼ばれた方は、少し背が小さいが美女に分類しても異論は出ないような容姿で、服装は膝上の短いフリルのたくさんついたスカートに小さい帽子が頭の上にちょこんとのっている。

 髪は黄色が大半を占めており、毛先の方に黒のメッシュがあるだけであんがいシンプルな髪色だ。


「当たり前だ、黙って従っていろ」


 声色の変わらない卯月は少し怒気を込めながら命令を出す。


「裏切者の排除は私がやる」


 そう言い残すと、卯月は町の闇に溶け込んでいった。


「なんで俺達よんだんだよ…」

「多分だけど、場所とかを教えればいいんじゃない?」


 何をするのかわからない2人を置いて行きながら。

 2人に、自分の心を隠しながら。


 


 


 

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