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第八話 雪奈「すいませんごめんなさいもう二度とやりません(泣)」

はい、どうもSetsuです。


いきなりですが、前回、前々回で募集していた小研の部長の名前を発表します。

送ってくださった皆様、本当にありがとうございました!

しかし発表の前に、少し。

皆さんが送ってくださった名前が素敵すぎたため、優柔不断な私としては、色々とキツかったです。

なので、小研の部長の名前と、あと2つ、小研の部長以外のキャラクターに、その名前を付けて登場させました。

いやー、我ながら決断力のない・・・

まぁ、正直名前は決まっていないけど出したかったキャラクターを、登場させられたのでけっこう嬉しいんですけどね(笑)

・・・はい、調子に乗りました、スイマセン。



それでは、小研の部長の名前、発表です!


相楽さがら瑠璃るり


に決定です!

いやー、迷ったね。

スッゴい迷った!


なお、今回新しく3人のキャラクターが登場するのですが、その内の2人は、皆さんが応募してくださったものの中から選び、1人は私の考えた名前です。

どのキャラクターが応募してくださった名前なのかは、あとがきで発表です。

その2人を予想してみるのもいいかもです。



それでは、本編お楽しみ下さい!





「鬼ごっこをしよう」

センパイがいつものごとく提案する。

「良いですけど、部長さんがまだ来てませんよ」

「そんなことは分かっている。とりあえず全員準備運動しておけ」

そう言ったセンパイは、真っ先に実行する。

それに続いて、オレたちも準備を始めた。

しばらくして、体が温まってきた頃に、部室のドアが開く。

その瞬間、センパイは全員に目配せする。

『全員逃げる体制に入れ』

オレたちは言われるがままにする。

部室に入ってきたのは、部長さん。

彼女は少し申し訳無さそうな顔をして、オレたちに謝る。

「ごめんなさい、遅れちゃったわ」

そう言いながら、彼女は自分の席に座る。



「・・・ところで、さっき統輝君達が何かチサの悪口を言っていたな」



おもむろにセンパイが、そんなことを言い出した。

部長さんの耳がピクンと動く。

「・・・いやいや!そんなこと言ってませんよ!」

オレは必死で否定する。

・・・まあ無意味な気もするが。

「む?いやいや、隠さなくてもいい。私は聞いていたんだぞ?・・・確か、ものすごく年寄り臭いとか言っていたよな」

部長さんが固まる。

・・・最悪だ、よりにもよって部長さんがかなり気にしてること言いやがった!

これはマズい、殺される・・・!

みんなを見ると、全員が顔を青くしている・・・。

ちなみに、センパイはものすごく悪い笑みを浮かべていた。

「具体的に言うと・・・お茶を飲んでいる時、縁側でくつろいでる老人みたい、とか」

・・・ああ!なんか部長さんが怒りに震えている!!

「雰囲気がすでに年寄り、とかな」



ブチンッッッッッッッッ!!



何かが切れる音がした。

恐る恐る部長さんの方を向くと、満面の笑みでこちらを見ていた。

・・・ただ超怖い。なんかゴゴゴっていう効果音が聞こえてくる上に、何よりも怖いのが目が笑ってない。・・・というか目が据わってる。

「あらあら・・・そんなこと言ってたのねぇ。うふふふ・・・もう少し詳しく聞かせて欲しいんだけどねぇ」

そう言って、部長さんがゆらりと立ち上がり、その瞬間姿が消える。

「なっ・・・!」

オレは声を漏らす。

・・・どこに行った!

そう思った瞬間、鴎星の悲鳴が聞こえてくる。

慌ててそちらを見ると、部長さん胸ぐらを掴まれて、持ち上げられている鴎星がいtーーーって持ち上げてる!?

部長さんどっちかって言うと非力な部類に入るんだが!?

しかも身長差も体重差も20以上あるぞ!?

「うふふふふふふ・・・」

部長さんの口から漏れてる不気味な笑いがすっげー怖い・・・!

そんな時だった、

「お、おい!千紗都!さっき雪奈も同じ事言ってたぞ!!」

恭夜センパイが雪奈センパイを道連れにした!

ナイスプレイ!!

「恭夜!・・・貴様・・・!」

センパイは急に慌て出す。

・・・自業自得ww

「あら?そうなの?・・・ならあなたもお仕置きしないとねぇ・・・」

部長さんはセンパイの方を見て、そう言った。

その瞬間、センパイは外に飛び出す!

それを見たオレたちも後に続いていった。

『鬼』ごっこってこういうことか・・・。



鬼というより修羅だけどな!!



部屋を出るときに、後輩2人が青い顔のまま会話を交わす。

「・・・なんでこんなことに・・・」

「・・・いやー、ドウシテコウナッタ」

部室から離れていく途中で、鴎星の悲鳴が聞こえてきた・・・。

全員で黙祷を捧げた・・・。



**********


「はぁはぁ・・・大丈夫か、影乃、かざり」

息を整えながら、オレは後輩達に問う。

「・・・ふぅ、な、なんとか♪」

かざりは大丈夫そうだが、影乃にはかなり無茶をさせてしまったようで、ゼェゼェと息を切らして、地面に寝転がってしまった。

まぁ、運動はそこまで苦手では無いらしいけど、流石に1つ学年が上の、それも男子についてくるのはキツかったようだ。

・・・というかついてこれたってことが驚きだよ。

運動がそこそこ得意なかざりでもけっこうキツそうなのにな。

ちなみに、3年生達は途中で別れた。

「ごめ・・・なさい・・・・・・ぜぇ・・・もう・・・ダメです・・・・・・」

「いや、よく頑張ってついてきたな」

それでだ、と前置きを置いてからオレは続ける。

「目の前に匿ってくれそうな場所があるんだが・・・」

「・・・・・・」

全員でその部屋を見る。

正確には、その部屋が何のための部屋であるかを示すプレートを。

そのプレートには、こう書かれている。



『小説研究部』



「「「・・・・・・・・・」」」

全員が無言。

・・・確かに匿ってくれる可能性が高い。

だが、マズい気がする・・・。

具体的に言うと、影乃の貞操が。

「・・・かげのん、どうする?」

かざりが問いかけた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・匿って・・・・・・・・・・・・・・・・・・もらいましょう・・・・・・・・・・・・・・・」

影乃は長い思案の末、そう答えた。

その答えを聞いたオレは、影乃をおぶってから部室の前に立ち、ドアをノックする。

すると、中から「はーい」と言う声が聞こえ、ドアが開く。

「・・・えーっと、たしか遊戯部の方達ですよね」

出てきたのはひとりの女子生徒。

銀髪に碧眼、お淑やかな雰囲気を発している。

リボンの色を見ると、青。

2年生だ。

・・・名前は忘れたが、ハーフでお嬢様なのだとか聞いたことがある。

男子生徒からの人気も高い。

その女生徒は、一瞬おぶられている影乃を見て怪訝そうな表情を浮かべたが、特に事情を聞くわけでもなく、言葉を続けた。

「とりあえず中へ入って下さい」

そう促される。

オレたちは、それに礼を言って小研の部室の中に入っていく。

窓が閉められているためか、少し暑い。

「瑠璃先輩。遊戯部の方々です」

「・・・おや?皆さんどうしました?」

すると、メガネをかけて、パソコンに向かっている小研の部長がいた。

ちなみにパソコンの横には、『部長・相楽さがら瑠璃るり』と書かれたネームプレート。



・・・名前決まったんですね・・・



「すいません、少し待ってください」

彼女はそう言って文字ををすごい早さで入力していく。

「なんか・・・カッコいいです♪」

「ですね・・・」

彼女の暴走状態しか知らない1年コンビは少し感動していた。

しばらくすると、彼女は指を止め、メガネを外した。

「ふう・・・それで、姫ちゃん?皆さんの用事は?」

彼女は、先ほどオレたちに対応してくれた女生徒に問う。

姫というのが名前だろうか?

「・・・あ、スミマセン。まだ聞いてないです・・・」

「・・・おや、そうですか。それで皆さん、何の用事ですkーーーって影乃ちゃん!どうしたんですか!?」

影乃の様子を見るなり、彼女は血相を変えた。

「えっとですねーーー」



~事情説明中~



「なるほど、そんなことが・・・」

事情を説明し終えると、瑠璃センパイは真剣に何かを考え始める。

ちなみに影乃はすやすやと寝息をたてている。

「・・・どうぞ、紅茶です」

そんな中、先ほどの女子生徒がお茶を淹れてくれた。

「ありがとな・・・えっと・・・」

名前を呼ぼうとしたのだが、知らないという事を思い出し、言葉に詰まる。

それを察してくれたらしく、彼女は柔らかい笑みを浮かべて、自己紹介をする。

「2年F組の白百合しらゆりひめです」

・・・そうだ思い出した!確か一部の熱狂的ファンに『姫様』って呼ばれてたわ!

それに続いてオレたちも自己紹介を始める。

「2年B組の三沢統輝だ。そっちで寝てるのは1年A組の涼村影乃だ」

「1年C組の日高かざりですっ♪・・・えっと、なんてお呼びしたら良いでしょうか?」

かざりナイス質問!

「うふふ。好きに呼んでくださってかまいませんよ。・・・後輩の皆さんは、よく姫ちゃん先輩とか姫先輩って呼んで下さいますよ」

「じゃあ、姫ちゃん先輩って呼びますねっ♪」

「はい、どうぞ」

そう答えて彼女はニコリと笑う。

しばらく姫と談笑していると、考えがまとまったらしく、瑠璃センパイが口を開いた。

「・・・話を聞く限り、チサちゃんは本気で怒ってるのですね?」

そう問われたので、オレたちは頷く。

その反応を見た彼女は、頭を抱える。

「・・・はぁ、匿っているのがバレたら私も殺されますよ・・・」

実を言うと、彼女と遊戯部のセンパイ3人は親友だ。

なので、部長さんが本気で怒っているときの危険性を理解しているのだろう。

だからこそ迷う。

「お願いします!この通りです!」

オレはそう言って頭を下げる。

それを見た瑠璃センパイは「うぅ・・・」と声を漏らす。

「瑠璃先輩。私からもお願いします」

その時、オレたちのやり取りを見守っていた姫が、そう言って、頭を下げたのだ。

オレは驚いて、彼女の方を向いてしまうが、ハッと我に返り、もう一度頭を下げる。

そんな様子に、瑠璃センパイは「はぁ・・・」と深いため息をついてから言う。

「分かりました・・・ただし後ほど何かお礼をしてくださいね?」

「あ、ありがとうございます!」

オレがそう言うと後輩と姫も礼を言った。

「姫ちゃん。とりあえず文深ふみちゃんに連絡してください。チサを探してください、と」

「はい」

指示を受けた姫は、ケータイを持って外に出て行った。

オレたちはと言うと、初めて聞く名前に、頭に疑問符を浮かべる。

「文深って誰ですか?」

オレが質問する。

その質問に瑠璃センパイは「ああ・・・」と言う。

そして続ける。

言野ごんの文深ふみ。うちの

部員ですよ。・・・確か影乃ちゃんと同じクラスです」

その言葉を聞いたかざりは、

「ああ!思い出しました!その人、かげのんと結構仲良いですよ♪」

・・・へぇ、そうなのか。

かざりは、何度か見かけただけなので、直接接した事はない、とも言っていた。

瑠璃センパイがポンと手を叩き「ああ・・・そうです」と言う。

さらに

「さっき言っていたお礼の件ですが、今度私たちでお茶しましょう」

と続けた。

「・・・お茶、ですか?」

「はい、あなたたち3人と、私、姫ちゃん、文深ちゃん。この6人でお茶会です」

「うふふ。それは素敵ですね」

瑠璃センパイの言葉に、いつの間にか戻ってきた姫が答えた。

・・・ま、それだったら喜んで引き受けよう。

そう思い、オレはその提案にOKを出した。

その時、姫のケータイが音を発した。

「・・・文深さんからです」

そう呟くと「失礼します」と言ってからケータイに出る。

「・・・はい、私です。・・・・・・・・・分かりました」

そう言って、姫は電話をきる。

「どうしました?姫?」

「・・・柊先輩がこちらに向かっているとのことです」

・・・予想以上にバレるのが早いな・・・

とりあえず、オレは影乃を起こす。

多少回復したようで、少しくらいなら走れそうだ。

「それと、柊先輩はずっと『作者が使いにくい主人公』『縞パン』『ルリとのカップリング』『正直鴎星と区別が付かない』『特に無し』と呟いているそうですが・・・何でしょうか?コレ?」

「「「何危険なこと呟いてるんだ!あの人!」」」

「『作者が使いにくい主人公』ってオレだろ!やめろよ!オレけっこう気にしてるんだぞ!」

「『縞パン』!?なんで双六の時の『もうみんな忘れただろうな~』っていうネタを掘り起こしてるんですか!」

「カップリング・・・違いますからぁ・・・!」

『正直鴎星と区別が付かない』は恭夜センパイで『特に無し』はセンパイか・・・。

姫は、オレたちの様子を見ても、ニコニコとした表情を変えずに、優しく口を開いた。

・・・癒されるなぁ・・・

「私は外に出て、様子を見てきます」

姫はそう言い、部屋を後にした。

そして、それを見届けた後、瑠璃センパイが窓の当たりを指差す。

「とりあえず皆さんは、そこの本棚と窓の間に隠れて置いてください」

彼女が指を指した場所は、部室の中のほとんどの場所から死角になる場所だった。

オレたちは、その場所で息を潜めることにした。


**********


それにしてもユキちゃんは面倒なことをしましたね・・・。

私、相楽瑠璃はため息をつきそうになるのを抑える。

明日、私からもお仕置きをしましょうか。

そう思ったところで、部室のドアを誰かがノックした。

・・・来ましたね。

私は渋々ドアを開け、対応する。

「ひうっ・・・!」

私は、来客・・・柊千紗都の様子を見て、声を漏らして、1歩後ずさってしまう。

「うふふ・・・。ねぇ、ルリ?ここにうちの部員が来てないかしら?」

こ、怖い・・・!改めて見ると怖すぎます・・・!

目が据わってる上に、何か禍々しいオーラが出てますよ・・・。

「い、いえ・・・来てませんよ・・・」

私は、異常すぎる状態の親友に、若干引きつつも、そう答える。

「・・・・・・」

・・・ああああ!!無言で見つめないでください!

怖すぎますから!

そう思っていると、チサちゃんは部室の中を見渡す。

「・・・・・・そこの本棚の陰、誰か居る・・・・・・」

彼女はそうそう呟くと、部室の中に押し入る。

「え・・・ちょ・・・チサちゃん!」

私は何とかして止めようとするが、やはり彼女は止まらない。

私の身体中から冷や汗が滝のように流れ出す。

・・・終わった・・・

そう思った時、部室のドアが音をたてて開かれた。

その音に、私もチサちゃんも動きを止めて、そちらを見る。

文深ちゃんだ。

それを確認すると、チサちゃんはもう一度動き出し、3人が隠れているはずの場所を覗き込む。

「・・・・・・気のせい、か・・・・・・」

だが、そこには彼らは存在せず、代わりに柔らかな風が窓から入ってくるだけだ。

「・・・・・・お邪魔しました・・・・・・うふふ・・・・・・」

相変わらず不気味な笑いを漏らしながら、チサちゃん部室を出て行ったのだった。

それを見守り終えた私と文深は、2人同時に深いため息をついたのだった。

私は気付いていた、先程まで閉められていた窓が、いつの間にか開け放たれている事に。


**********


「ありがとな・・・姫」

絶体絶命のピンチを救ってくれた人物に礼を述べる。

どうやって逃げ出したかって?

・・・言野文深に部長さんが注目した隙に、直前に姫が立てかけてくれたハシゴを使って1階に避難したのだ。

姫はこの作戦を即座に考えて実行したらしい。

・・・彼女は相当優秀なようだ。

と、そんなことを考えてる暇は無いな。

「それじゃ、オレたちはもう行くよ」

オレがそう言うと、やはり笑顔で彼女は答える。

「はい、お気をつけて」

オレたちは、もう1度彼女に礼を告げてから走り出したのであった。


**********


鴎星たちが、危機を乗り越えている中、先輩2人はというと・・・

「ふむ・・・やはりキミのお菓子作りの腕は凄いな」

「マジ旨いな」

調理室でくつろいでいた。

その様子を苦笑を浮かべながら見ている女子生徒が1人。

ちなみに彼女はエプロンとバンダナをしている。

「料理部の部長としては誉められて嬉しいんだけれど・・・急に押しかけられたら困るんだけど・・・」

そう言った彼女の名前は、飯坂いいさかあゆむだ。

「・・・そんな事言ってる割に、お前が作ってくれたお菓子の量が凄いんだが」

現在、テーブルの上には、大量のお菓子が並んでいる。

明らかにかなりの大人数でないと食べきれない量だ。

「・・・コレは仕方がない。クセだもの・・・」

彼女は、料理を始めると人格が変わってしまうクセがある。

なので、調子に乗っていつも大量に作ってしまうのだ。

・・・ちなみに、他の部に作りすぎたお菓子を配っているのだが、評判が良いらしく、お裾分けを楽しみにしている生徒もいるのだとか。

それはともかく、今2人は嫌々ながらお菓子を口に運んでいる。

と、その時ーーー



「うふふ・・・・・・やっと見つけたわ・・・・・・」



いつの間にか2人の背後に柊千紗都が立っていた。

彼女は、2人の頭をガシッと掴む。

・・・2人は顔を真っ青にしてガタガタ震える。

ちなみに、歩は千紗都の様子を見た瞬間全力で逃げていった。

「・・・チサ・・・お菓子でも食べないか・・・?」

「ああ・・・う、旨いぞ」

2人はそんな事を言う。

だが、千紗都は無言で2人を持ち上げてーーー



~自主規制~



**********


『ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

オレたち3人が、小研を離れてしばらくすると、どこからかセンパイの悲鳴が響いてきた。

・・・ついにやられたか・・・

そう思いながら後輩2人の様子を見ると、顔をこれ以上無いくらい真っ青にしてガタガタと震えている。

「・・・大丈夫kーーーーって、なんかすごい勢いで近づいてきてるううううううぅぅぅぅぅぅ!!」

部長さんだ!

部長さんが負のオーラを撒き散らしながら迫ってきやがった!

後輩2人は、今にも泣きそうな顔をしている。

・・・恐怖で足がすくんで動けなくなったようだ。

こうなったらもう助からない。

オレはそう判断して、1人駆け出した。


『きゃああああああぁぁぁぁ!!』

『・・・今日はピンクの縞なのね・・・』


背後から後輩達の悲鳴と、・・・なんとも反応に困る部長さんの呟きが聞こえてきた。

そんな事はどうでもいい。

ーーー走る。走る。走る。走る。走る。

ただひたすらに走り続ける。



「・・・うふふ。無駄よ・・・」



だが、唐突に部長さんが目の前に現れ、オレを拘束した。

「なっ・・・!」

オレは驚きの声を漏らす。

部長さんは構わず口を開く。

「さぁて・・・。統輝君、覚悟しなさい・・・。私がちゃーんと調きょ・・・教育してあげるから・・・うふふ・・・」

「今絶対、調教って言おうとしましたよね!?」

「何の事かしら・・・うふふ・・・」

「いや、誤魔化しきれませんからね!」

「な・ん・の・こ・と・か・し・ら?」

「すいませんでしたなんでもありません」

うん、謝るしかないね。

べ、別に怖いからじゃないんだからねっ!

・・・自分で言ってて気持ち悪くなってきた・・・

・・・うんゴメン、超怖い・・・

男のプライド?何それ美味しいの?

「まあ、とりあえず・・・・・・」

「とりあえず?」



「死んじゃってっ★(満面の笑み」



「・・・最後に1つ言っておきたいことがあります」

「・・・何?」



「・・・部長さんが『★』とか付けるのは・・・キツいです・・・」



プチン←部長さんがキレた音





『ぎゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・』




一段と大きな悲鳴が学園中に木霊したのであった・・・



なお、その日、サッカー部員数名が、「かざりさんは良いのに、何で私はダメなのよおぉぉぉ!」と、泣きながら走り去っていく女子生徒を見かけたそうだ・・・




はい、どうも!


今回瑠璃が暴走してませんね。

何故かというと、やはり、部長さんの恐ろしさが身に染みているため、本気で悩んでいたからでしょうね。

おそらく、以前も雪奈センパイがなにかやらかして、それに巻き込まれたんでしょう。


さてさて、まえがきで言っていた、残り二つの名前、発表です!



白百合 姫

飯坂 歩



この二つでした!

皆さんの予想は当たっていましたか?


それではそれでは、また次回~!

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