第二八話 男だけで良いかな?
クオリティが低い上に短い?
後悔はしている。反省もしている。
「何頼む?」
「フライドポテトとドリンクバーで」
「ん。……あ、すいませーん。注文したいんですけどー」
ということで本日はファミレスより、男三人でお送りします。
男 三 人 だ け で お 送 り し ま す !
「とりあえず飲み物取ってくるけど何がいいっすか?」
オレが二人に問いかける。
「コーラで」
「俺も」
「りょーかい」
さて、今オレ達が何故男だけでいるのか聞きたいか?
そうか、聞きたいのか。
よし、ならば教えてやろう。
女子メンバーだけで遊びに行きやがったからだよ!
いや、訂正。小研三人娘と詩乃もだからな。
うん、置いていかれた。
ちくせう。男は邪魔だって言うのか……
「はい、コーラ」
「さんくす」
オレが戻るのと同時に、店員さんがフライドポテトを運んできた。
ポテトうめぇ。
……ん、メール来た
なんだ、ニ○動のメルマガか。
「なあ」
恭夜先輩が口を開いたので、オレと鴎星は目線をそちらに向ける。
「……魔法少女って、どう思う?」
その問いに、オレはケータイを机の上に置きながら答える。
「そりゃあアレですよ。……公衆の面前で脱ぐとは……(自主規制)ですよね」
鴎星はコーラを一口飲んでから口を開く。
「というか、まず何で変身するのかがちょっと……」
鴎星のそんな言葉にオレと恭夜先輩は、あー、と声を漏らす。
それは、あれだろ。
「こう……甲冑みたいな感じで」
「……あんなヒラヒラの服で守れるのか?」
「魔法で強化してるとか」
「じゃあ変身要らなくね?」
「…………」
「「「要らんなぁ……」」」
結論。
魔法少女に変身は必要無い。
「……いや、オレ達は見落としていることがある」
恭夜先輩が呟く。
オレと鴎星は無言で続きを促す。すると、恭夜先輩は絶妙な溜めを作ってからその続きを口にした。
「大きいお友達の為だっ!!」
「「…………!?」」
その言葉にオレはおののいた。
そうだ、何故忘れていた。彼らの存在を。
子供向け番組のはずなのに毎週大人が、ぴかぴかぴか○んとか言っていたことを!
新シリーズ一話見逃したよチクショウ!
結論。
魔法少女に変身は要る。
「変身シーンは尺延ばしって聞いたことあるんだが」
「マジか」
「あくまで噂だけどな」
「へえ」
「ふーん」
「…………」
**********
「なあ、コスプレってどう思う?」
しばらくして、恭夜先輩が再び問いを投げかけてくる。
ピザうめぇ。
「……いいんじゃないスか」
鴎星がそう答え、オレはそれに頷き同意を示す。
「どんなのが好みだ?」
…………
「メイド」
「巫女」
ちなみに、順にオレ、鴎星。
「恭夜先輩はどっち派ですか」
オレが問うと、恭夜先輩は目を閉じて熟考する。
しばらくして、恭夜先輩がカッと目を見開いた。
「メイド派だ」
「っしゃあ!」
よく分からないが勝った気分だ!
……ふう。
なんか空しい。
「……ちなみに鴎星、恭夜先輩。誰のコスプレ姿を基準に選びました?」
オレの質問に二人は、そりゃあお前、と言って、その先は口にしなかった。
「……魔法少女」
「…………ふっ」
オレが唐突にボソリと呟くと、恭夜先輩が少し吹き出した。
「……で、誰の姿を想像しました?」
もう一度問いかける。
「千紗都……くふっ……!」
うん。
部長さんがキラキラとウインクしながら『へーんしん☆』とか言ってたら爆笑物だよ。
いや、部長さん可愛いよ? 可愛いけど……その、違うじゃん?
「魔法少女マジカル☆ちさと」
「「ぶふふっ……!!」」
鴎星、やめろ! より鮮明に想像出来ちまう!
……って、メール。
オレがそれに気づくとほぼ同時に、二人も自分のケータイを見る。
一斉送信か?
えーっと……
『from 部長さん
件名 コロス
アナタタチ、アシタ、オボエテオキナサイ』
「「「ひいいいいぃぃぃぃぃ……!?」」」
部長さんはエスパーか!?
「明日、死ぬのかな……」
「……そういえば、恭夜先輩」
「ん?」
「さっき魔法少女って言って笑ってましたけど……変身シーンありますよね」
「…………」
「先輩。鼻血」
**********
「(ズギューン)って、どう思う?」
再び恭夜先輩から問いを投げかけられる。
「したい。切実に」
ああ、ホント、マジで。
鴎星が何度もコクコクと頷く。
「……鴎星もまだ(ドキューン)なんだな」
「作品内期間で1ヶ月経ってませんもん」
三人同時にコップに入っていたジュースを飲み干す。
「(バキューン)で(ぎゃおーん)だよなぁ」
「いや、(ピーー)で(あはーん)でしょ!」
「待て、(一昨日来やがれ!)も……」
~十分後~
「なあ。この(ピーー)音は何だ?」
そういえばさっきから有るな。
……あれか、下ネタには全部コレがつくのか。
今まで下ネタを言わないようにに心がけていたが、今日は許してくれても良いじゃないか。
だって男子だもの!
「まあ、何だ。……やめとくか」
「……ですね」
「さっきから大分食ってるけど、割り勘だからな」
「え」
「奢りじゃ無いんすか……」
「食いすぎだバカ」
「えー……」
**********
「で、今回の話。どう思う?」
「「ただのショートショートの詰め合わせ!」」
「だよなー」
無言。
無言。
無言。
無言。
無言。
「色々と……ヤバくね?」
アカン。冷や汗が止まらない。
コレは色んな意味で怒られる。誰にとは言わないが。
読者のみなさーん! 寛大な心で今回の話を受け入れてくださーい!
マジで。割とマジで!
「まあ、その発言もアウトだけどな」
まあとりあえず気にするな。
それにしても……よく分からん話に始まり、部長さんを怒らせ、今まで避けてきた下ネタを使い……まあ自主規制入ってたけど……、そしてこのメタを直球で出した会話。
「……まあ次回出番無し位のペナルティーで済むだろ」
「次回はもともと出る予定無いっすけど」
「……マジで?」
「マジで」
オレ達は今、死んだ魚のような目をしていることだろう。
そっか……次回、出番無いのか。
オレ達のファンのみんなには謝罪が必要d……え、ファンなんていない?
ダヨネー……ぐすっ。
「目から汗が……」
「ほら、ハンカチ……」
「自分も号泣してますよ。恭夜先輩」
「お前もな。鴎星」
「「「…………うう…………」」」
**********
「なんかもうテンションが上がらん」
「ですね」
引き続きファミレスよりお届けします。はい。
「ジュース取ってきましたよ」
「ナイス鴎星」
鴎星が恭夜先輩にコップを渡す。
続いてオレもコップを受け取る。
オレはそのコップの中の液体を勢いよく口に含み……
吹き出した。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………ぷっ」
「表出ろやクソ野郎!!」
興奮状態のオレを、恭夜先輩が宥める。
「よしよし。頑張ったな統輝。あの一瞬で、口の中の液体を吹き出す方向をコップの中に変えるとは流石だ」
何だ……こう、表現出来ない味がした。
そして何故か唾液が止まらねぇ。マズすぎたからか。
「混ぜたろ。お前……!」
オレが鴎星の方をキッと睨むと、鴎星がどや顔混じりの笑顔で答える。
「コーラとコーヒーだ」
やっぱりか……!
ドリンクバーの飲み物は基本的に何を混ぜても飲めなくなることはない。
だ が そ れ は コ ー ヒ ー を 除 け ば の 話 だ !
コーヒーはヤバい。
アレを混ぜると酷いことになる。
皆さんも是非お試しあれ。
……さて、とりあえず。
「テメェも飲めやゴラァ!!」
「誰が飲むか!」
オレ達はそう叫びながら取っ組み合う。
意地でも飲ます!
しばらくの間、オレ達が言い合っていると、不意に肩を誰かにたたかれる。
「あのー……」
「うっせぇ! 今忙しいから黙ってろ」
くう……!
鴎星もなかなかしぶとい!
そんなことを考えていると、再び肩を叩かれた。
「あー、もう、さっきから何だ! 邪魔すんーーこぺっ」
今オレの首から、人体が発してはダメな音がした。
横の鴎星からも同じ音が。
「え、えーっと……何でしょうか」
「お前ら、営業の邪魔だから帰れ」
てんいん・Lv99
せんとうりょく・100736
が、あらわれた!
「「……はい」」
とうき・Lv19
せんとうりょく・420
と
おうせい・Lv19
せんとうりょく・430
は、すなおにしたがった!
きょうや は かいけい の じゅんび を した!
「……あの店員ヤベーな」
「なんでファミレスで働いてるのか疑問に思うレベルでな」
「……帰るか」
「ですね」
はい、Setsuです。
gdgdでごめんなさい。
はい。ホントに。
この前投稿した短編に力を入れ過ぎた。
え、そんなの知るかって?
はい、反省してます。
感想・アドバイス待ってます。
それでは私立稜高学園一同、次回もお待ちしてます!




