汗雫
きっちり封をして 誰にも見られずに処理をして
よし完ぺきだと ほっと安心して捨てたはずなのに
忘れられず、ずっといるんだ まだこの中に
「そこはゴミ箱なんかじゃない」
君のその言葉の意味 僕はまだ解っていない
心臓バクバク
もしかしてコイツら、燃えない“嫌な記憶”なのかな?
~汗雫~
汗
押し黙る僕の肌を
無言ですべっていく
汗
にやりと笑った君の頬を
さらさらと流れてった
ある夏の放課後のことである
蝉の大合唱が鳴り響く 校庭で
君は僕に・・・・・・
あちゃー
~easy word~
「バイバイ」
そのたった一言で
君は私から離れていこうとする
ごうごうと降る雨音に負け
側を通る園児でも口ずさめる言葉。
「簡単な言葉で終わらせないで!」
悲痛に叫んだ私の応答もまた、
ありきたりな言葉だったけれども。
~君のポニーテール~
ゆっさゆっさ
君が嬉しそうに 髪を揺らす
ゆっさゆっさ
君が怒って 髪を揺らす
ゆさりゆさり
君は悲しそうに 髪を左右に揺らした
その君のポニーテールを見れば
君がどう思っているか すぐにわかった
ストレートで 段差抵抗なし 純粋な黒い髪
いつだったっけ? 高校生になってた君。
今時のゆるふわカーブ
太陽に溶けてしまいそうな ハニ―色
毛先は遊ばれ過ぎて 疲れきってた
人一倍可愛くなった君は
もう僕の知らない君に
言葉の駆け引きする君は
もう僕の解らない君に
髪を指に絡めて 「綺麗になったでしょ」って
お化粧して笑う君の 本当の言葉は……
僕は静かに はにかんで 苦笑した
~現代っコトリ~
失敗した未来投資
蕾を潰すだけの世の中
「昔は良かったのになー」と
高学歴社会つくった大人達は
ただただ、可哀想なもの見る目で言う。
自由に遊べない私たちを見て
同情なしに、ため息ばかり。
責任取れとまでは言わないさ
だけど、これ以上のダメ出しはお断り。
人々のかつての『青い鳥』たち
結局、籠のなかの ただのインコに
ふと、誰かが油断した そのとき
自由に飛ぼうって
飛んで羽ばたいてやろうって
遠くの空見て
一応、夢はあるんです。。
~ループする放課後~
今日が終わる 放課後のサヨナラ
変なテンション 変な笑い
疲れのかくれんぼは 冬の寒さで見つかっちゃった
さぁ、帰ろうか
暖かくない湯気 お喋りと吐き出して
また、明日ね
明日のテスト 少しばかりヤバイけど
帰って ご飯食べて うたた寝して
そんな毎日でも 繰り返しの青春でも
僕たちは楽しく、一瞬、一瞬を
過ごして生きて成長していくんだ。