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終わりへの旅立ち:3

行商を始めて一週間。

世の中想像以上に厳しいということをひしひしと感じていた。


売上の波がひどいのだ。

ゼロの日もあればいい日もあり、結構極端だ。売上ゼロの日なんか、要するにタダ働きってことだよね。


あと、町によって場所代が異なるというのも変だ。いや、多少異なるのは解るけれど、これまた極端だ。無料の所もあれば、ふっかけてくる所もある。


そして今いるこの町は後者だった。




「場所代5000ゴールドプラス売上の10パーセント?」


朝一にギルドに一日露店の申請に行くと厳つい中年男性が仏頂面で言ってきた場所代がこれだ。


高い。

高すぎる。


黙っていると、中年男性は「嫌なら帰りな」と私の方を見なくなった。


うーん。


頭の中で計算をしたけれど、この場所代でそこそこの利益を出すためには結構道具を売らないといけない。

けど、この町の規模や人通りからそれは厳しいと判断して……何よりこのおじさんが怖いから私は「じゃあまた機会があれば……」と帰ろうとした…んだけど。


「よお、どおした?」


「ん、ああ。この嬢ちゃんが今日だけ露店をしたいらしいんだが、場所代の説明をしたら高いから止めとくって言ってさ」


高いなんて言ってない。思ったけど。


「何言ってんだ嬢ちゃん。安いもんだぜ。俺達が見廻りをして安全面には配慮するし、町の真ん中で道具を売ることができるんだ」


「そうだぜ。ちょうど今は道具屋は他にいないから儲け放題だぞ」


いつの間にか厳つい中年男性が三人に増え、入口近くを陣どっている。




これじゃあ断ることができるわけない。


「……じゃあ一日お願いします」


「嬢ちゃんならそう言うと思ったぜ。前金で5000な」


「……はい」


「あと、これを書いたら露店開いていいぞ。場所は二人露店開いているやつがいるからその隣に座れ」


うう。嫌な町に来ちゃったなぁ。


お金を出して、必要事項を書いて用紙を渡すと通せんぼしていた二人の男性は扉の前から移動した。


「頑張って売ってこいよ」


励ましの言葉の筈なのに、全然励まされなかった。




他の二人も断れなくて露店を開いているんだろうなぁ。

仕方ない、慰め合いをしながら一日店を出そう。

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