ポーションのつくりかた
材料名など自作です。
存在しないので探さないでください。
「あれ?在庫数が少ないなー」
私が今確認しているのはカウンターの後ろにある木造の味が深い棚の中。
そこには様々な色の液体が入った瓶や羽のついた靴、緋色のマントも置いている。
その一画に置いてある水色の液体が入った瓶が大分減っている。
水色の液体=ポーション。
冒険初心者や剣士タイプには必需品のポーションは売上が安定していて、お店にとってはなくてはならないものだ。まとめ買いするお客様が多いから、千単位で置いておく。
サイズは小さいから余裕で棚に収まるのだ。
作るのは手間がかかるのに…。
「仕方ない、今日は早めに店を閉めて材料採りに行かないと」
古びた手作りの板『今日の営業17時までです』をドアの前にぶらさげて、店をいつも通り開けた。
夕方、やって来ました近所の森。
「あったあった、ポーション草〜♪」
濃い青色の草が海の様に一面に生えている。その中から10束くらい戴いていく。
これを3日水で煮込めばポーションの出来上がり。
ポーションが水色なのはこのためだ。
ポーション草は簡単に採れる。
大変なのはここからだ。
アトリエに戻って、裏庭にある井戸水から水を汲み運ぶこと15回。バケツ15回は意外にきつい。それを私以上の背丈ある鍋にいれて、弱火でくつくつと3日も煮込む。目は離せないので、鍋はカウンターの横に置いておく。
3日目にして初めて味をつける調味料を入れていく。
砂糖、すりおろした林檎、蜂蜜。
その頃には鍋の中身は半分くらいに減っていて、ポーション草は溶けてなくなっている。
それを使い捨ての瓶に大さじ1杯ずつ入れる作業を1000回繰り返す。これがキツい。
スプーンを持つ手が途中から痺れ、ついには感覚が麻痺して何回かは入れる際に溢してしまう。
こうやって単純作業を経て詰められたポーションは1個100ゴールドで販売してます。
〜まとめ:ポーションの作り方〜
材料(1000個分):
ポーション草:10束
水:30リットル
砂糖、すりおろした林檎、蜂蜜
採取地:どこにでもある
備考:
材料運び、材料詰の際に体力を消耗する。
水の質により多少効果が違う。