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Side"ミーケ" No.1

ツイッターに投稿した140字小説です。手ごろ読みやすいです。

 私は猫又。猫又のミーケ。最初のご主人が付けてくれた名前である。私はこの名前が好きだ。さて、最近ご主人がツイッターにハマっているので読んでみる。にゃおにゃお(ふむふむ)ご主人様は変人の極みであるニャ。私は猫又。猫又のミーケ。爪を研ぐのを忘れずに。だってキーボードに傷がつくからにゃ。



 私は猫又。猫又のミーケ。今日もご主人の目を盗んでニェットサーフィンをする。今日はツイッターのアカウントを作ってみる。にゃにゃ、メールアドレスが必要であるみたい。困ったにゃ。私は猫又。メルアドなんて持ってない。早速取得。生まれは大正、住んでいるところ・・・ここは何県だにゃ?



 私は猫又。猫又のミーケ。今日は自己紹介を。私は名前からも想像できるように三毛猫であるにゃ。珍しいことに黒地の三毛猫。生まれは大正、今まで沢山のご主人様に出会ってきたにゃ。悲しい別れもあったけれど、その度に新しい猫缶に出会ってきた。時代が変われば猫缶も変わる。これ常識にゃ。



 私は猫又。猫又のミーケ。遂にツイッターのアカウントを手に入れた私。目標はご主人よりもフォロワーの数を多くすることにゃ。そしてその暁には世界で一番の「つぶやき猫」として君臨するのが私の夢である。さらに路地裏猫又同盟の幹部昇進と高級猫缶をこの手にっ!私のちょっとした野望にゃ。



 私は猫又。猫又のミーケ。路地裏猫又同盟の幹部昇進を狙う黒地の三毛猫。路地裏猫又同盟とは全国の猫又が所属するグループ。そこでは犬達との抗争や最新猫缶の情報などが日々の話題となっている。私も一度集会に行ったことがあるのだが、色々な猫がいたけど、オスの三毛猫はいにゃかったにゃ。残念。



 私は猫又。猫又のミーケ。今日はご主人が「あいぱっど」なるものを買ってきた。残念にゃがら私に触らしてくれなかった。全国の猫よ、爪を研ぐべし。ご主人に怒られた私だけど、そんにゃことじゃへこたれない。だってご主人の「あいぱっど」の壁紙は私だから。さて、爪でも研ぐにゃ。



 私は猫又。猫又のミーケ。実は私はメスである。口調からオスだと思った方も多いであろう。しかし、三毛猫のオスはそういるわけではないにゃ。現実を見るべし。口調はなめられないようにオス口調で「なめんにゃよ。」そういえば、ご主人は私がただの猫でないと知ったら何と思うかにゃ・・・



 私は猫又。猫又のミーケ。私のご主人は大の猫好きである。「あいぱっど」の壁紙を私にするくらい猫好きである。ご主人が私を構ってくれる時、私はとても幸せ。ご主人がただいまと言えば、にゃにゃーにゃ(おかえり)と言い、ご主人を喜ばせる。でもそんな猫好きが仇になるとはまだ私は知らないにゃ。



 私は猫又。猫又のミーケ。遊んでもらおうと部屋に入るとご主人が机で寝ている。勉強の疲れかにゃ?私はベッドの上の毛布を取ってご主人の肩にかける。と、届かにゃい。突然ご主人が「ありがとう、ミーケ」と言うのでバレたかと思ったが、ご主人は気持ち良さそうに寝ている。おやすみご主人。良い夢を。



 私は猫又。猫又のミーケ。ご主人に「お前はただの猫か?」と尋ねられた。先日の件でご主人が私の正体を知ってしまった可能性はにゃいと思っていた。でも甘かった。ご主人は私のことを疑っている。私は何も答えない。沈黙は「肯定」でもあり「理解していない」とも捉えられる。どうしたらいいにゃ・・・



 私は猫又。猫又のミーケ。もうこれ以上は隠し切れない。ご主人は多分、私がただの猫でないことを確信している。限界かにゃ。今回のご主人は結構好きだったのに。「私は猫又の掟に従うにゃ。今までありがとう、ご主人」驚いているご主人に妖術をかけて眠らせ、私はこの家を去る。さようなら、ご主人。



 私は猫又。猫又のミーケ。街はこんなに寂しかったかにゃ。いつもと変わらない路地裏。私を追い返す魚屋。どれも色が無いように見える。結局、猫又は人間と共に生活出来ないのかにゃ・・・「ご主人」そう呟いてみる。でも、掟が第一。もう戻れないにゃ。私は猫又。ご主人のいない一人ぼっちの猫又にゃ。



最初は違うものを書いていたのですが、これを書いたら楽しくて、続きものにしました。ツイッターだとまとめて読めないのでここに投稿しました。

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