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釣り

2羽目です

小説初心者なので至らない部分もありますが暖かく見守っていただけると嬉しいです

「太郎ー!朝だよー起きて!」


今日もルーイの声で目を覚ます。


「おはようルーイ!」


「おはよう…。そろそろ僕が起こさなくても起きれるようになってよね。

家に来て1週間経つんだから」


そう。あの日ログアウトができなくなってから1週間が経った。

相変わらずログアウトボタンは無いし現実世界に帰る手立てはゲームをクリアすることだけだ。


あれからルーイの家に置いてもらいこの世界のことについてルーイが知ってることを教えてもらった。


1.今俺たちがいる国はレムニエ王国という建国から300年経つ代々王家の継承権を持つ男性が収めている国らしい。

現在は6代目の次男ケビン・ミラーが治めている。

首都ニャルーを真ん中に周りに5つの都市、周辺に小さな村が散らばっている。

俺、万年寝太郎がいる村はその中でも1番端にありここら辺は人が通らず1番近くの別の村でも歩いて5日はかかるらしい。


2.この世界には魔族と人間、亜種の3種類の種族がおり魔族と人間の住む場所は線引きがされておりお互いの種族が交わることは無いが時々交わりが起こり亜種が産まれるらしい。

亜種は魔族の特徴を濃く受け継いでいるが見た目にあまり特徴が出ないものは人間として暮らしていることもあるらしい。だが亜種はとても差別的な迫害を受けておりその大体が奴隷や労働者になっている。


3.魔族は度々人間側に侵略をけしかけておりそれを指示しているのが魔王だと言われており魔王討伐のための勇者が百年に一度誕生している。

魔王討伐のための旅をしているがいずれの勇者もまだ魔王の討伐に至っていないらしい。


4.魔物の存在。魔族がだす魔素によりは動物が変異し魔物になる。変異を繰り返し強力な魔物が生まれることもあるらしい。

魔物は本能で人を襲いルーイの住んでた村の住人もこれにやられた。魔物の中には人並みの知能を持つ者もおりこういった魔物は本能に逆らい人間を襲うことも少なく中には人間に付き従うこともあるらしい。


まあざっと聞いた話はこんな感じだ。

あとはこの一週間は木の実を取ったり動物を狩ったり薪を集めたりという感じだ。

図鑑も少し登録されて新しいものだとこんな感じになっている。


『薪:キノヒを伐採して燃やしやすいサイズに切ったもの

キノヒ:森に生えてる木 表面はトゲトゲしていて少し危ない

キノヒの実:キノヒに成ってる 着火剤によく使用される

シイノコ:キノコの1種 茶色に白い斑点 焼いて食べると美味しい 生では危険

ポング:毒キノコ 赤色に白い斑点 シイノコと見た目が似ており食べると下痢や嘔吐、最悪死に至る

パピの実:黄色くて楕円 他の木に巻き付いている 齧ると中から種と汁が出てくる 生で食べる』


特に森には驚異になるような魔物も出てこず俺はこの一週間平和な日々を過ごしていた。


「今日は何をするんだ?」


干し肉をかじりながらきく。

ちなみに今日の朝食は干し肉1枚とチイ実数個だ。

最初の頃は酸っぱかったチイの実も最近は慣れてきて少し甘味を感じるくらいだ。


「今日は魚を釣りたいなって思ってるんだ!

木の実を取りに行ってる森があるだろ??

いつも木の実を取ってる場所は森の浅い所なんだけどもう少し行ったところに小川があってそこに魚がいるから

お父さんが使ってた釣竿が納屋にあったはずだからそれで魚を釣ろう!」


「いいな。そろそろ肉にも飽きてきたところだから。」


この一週間ずっと干し肉と動物が狩れた日には焼肉。

ずーっと肉肉肉の毎日だったから久々の魚は楽しみだな。


「「ごちそうさまでした」」


朝食を食べ終わり森に行く準備をする。

いつものナイフと籠、そしてルーイに取ってきてもらった釣竿を持つ。

釣竿は木の棒を削って糸をつけてそれっぽくしたヤツだった。


「こんなので釣れるのか?」


「もう!釣れるよ!こんなのでって言うけどどこもそんなもんだよ。ほら!早く行くよ!」


ルーイに手を引かれ森に向かう。

いつもの場所を抜けると木々が開けた場所に出る。

水が流れる音が聞こえ川が近いんだと察する。


「わー!見て見て!太郎!」


それから少し歩くと川が流れる場所にたどり着いた。

水の匂い、とても澄んだ川が現れルーイはテンションマックスで川の水へ手を伸ばす。

俺も荷物をおろしルーイの真似をして川に手を突っ込む。


「うお!冷た!」


「あはは!当たり前じゃん!ここの水は山から流れてきてる水だからすごく冷たいんだ。あと見てわかるけど凄く綺麗なんだ!」


慣れると気持ちのいい水に手を入れながら川をのぞき込むと小さめの魚が集まって泳いでるのが見える。

5.6匹の中に少し大きめの魚が1匹。


ごくり……


「塩焼きにしたら美味しそうだな。じゅる……」


久々の食材に俺はヨダレを垂らす。


「大きい魚は僕ね!!はい!釣竿!」


ルーイから釣竿を渡され家から持ってきた干し肉の欠片を糸の先に巻き付け川に放り投げる。


ぷかぷか……


…………10分……30分経った


「全然釣れないな。やっぱりこんな釣竿じゃ釣れないのかも。」


半ば諦めかけたその時釣竿に強い当たりが来る。


「うおー!きたきたあ!」


強い当たりに絶対あの大きめな魚が来たなとワクワクしながら俺は釣竿を引っ張りあげる。


バシャ-ン




…………は?




釣り上げると同時に俺はとんでもないものを目の当たりにする。

ヒットしたであろう魚に巨大なカエルが食いついているのだ。

げこげこ


「いや!!げこげこじゃねぇ!なんだお前!」


カエルは地面に着地すると魚をくわえていた口を離しこちらに振り向く

とルーイが慌てたように叫ぶ


「太郎!それ魔物だよ!気をつけて!」


そう言われると同時にカエルは俺に飛びかかってきた。

俺は必死に左腕でガードするが後ろに倒れてしまう。

カエルは俺の腕に噛みつき俺は必死にカエルを振りほどこうと腕を振り回すが外れる気配がないどころかどんどん食い込んでくる。

カエルの口には尖った歯のようなものが無数に生えており俺は痛みに呻く。

ナイフで殺そうにも荷物はルーイのところに置いてある。

そろそろ腕を噛みちぎられそうだなという時に


「太郎!」


ルーイがこちらに向かって何かを投げてきた。

俺のすぐ横の地面にその何かが突き刺さる。ナイフだ!


「助かるぜ!」


俺は素早くカエルに噛まれていない右腕でナイフを地面から引っこ抜きカエル目掛けて振りかぶる。


『ぎゃぎゃっ』


ナイフはカエルの腹に突き刺さりカエルは潰れたなんとも言えない声を出しながら俺の腕から離れた。


このまま逃げてくれるかと思ったがそういう訳にも行かずカエルは着地した地面からまた俺に飛びかかるチャンスを窺っている。

俺は倒れていた身体を起こしカエルに対峙する。


数秒睨み合ったあと『ぐぎゃ』っと声とともにカエルが再び俺に襲いかかってくる。

今度は足目掛けて飛びかかってくるカエルの頭をタイミングよく踏みつけ体目掛けてナイフを何回も振り下ろす。


ズシャ、ズシャ……、ピロリン


『ロフロッグを倒しました。経験値10獲得 Lvupまで15pt

ロフロッグを図鑑に登録します

ロフロッグ:水辺に棲む魔物 口の中に無数の牙を持っている 主食は魚 稀に水を飲みに来た小鳥を食べることもある 大きさは小さいもので20cm大きいもので人間の子供ほどの大きさのものもいる』


なんとか倒せたらしい。俺の左腕は血まみれだ。

ルーイが泣きながら近寄ってくる


「グスッ……太郎〜」


「あぁ大丈夫だ。いきなりだったからびっくりしたな。

ナイフを投げてくれてありがとう。」


「ううん。役に立ったならよかった。

腕見せて!噛まれてただろ。」


噛まれた腕をルーイに見せる


「うん。大丈夫。噛まれた部分はそれほど深くないから薬草を巻いとけばすぐ治るよ。

僕薬草を取ってくるから待ってる間に川の水で血を流してて!さっきの魔物の粘液をしっかり流してね

薬草は近くに生えてたからすぐ戻ってくるからね!」


ルーイはテキパキと診断をし薬草を取りに行った。

俺はルーイに言われた通り川の水で腕を洗い流す。

確かに血以外にもなんだかヌメヌメした感触がある。

気持ち悪いなと思いつつ川の水でしっかりと洗っているとルーイが大きめの葉っぱを手にして戻ってきた。


「それが薬草?」


「うん!オートギの葉だよ。

大きいのを選んで取ってきたからちゃんと巻けると思う。

腕貸して!」


ルーイに腕を差し出す。

オートギの葉を俺の腕に巻き川の水をその上から被せた


「水をかけると葉から液が出てしっかり皮膚にくっつくんだ。」


「そうなのか。ルーイは物知りだな」


「うん。お父さんが沢山教えてくれたからね。

……よし!できた!」


俺の治療を終えたルーイはくるりと後ろを振り向きなにか作業をしている。

何してるんだと覗き込むと先程倒したロフロッグの体にナイフを差し込み中から丸い石を取り出した。


「太郎。これは魔石って言ってねどんな魔物にも必ずあるものなんだ。

王都ではこれを使って魔道具??を動かしてるんだって!

明かりを付ける道具とか火が薪いらずで付けられる道具とか色々!」


ルーイは少し興奮した様子で魔石のことを説明してくれる。

一通り説明したあと手にした魔石を俺に差し出してきた。


「はい!太郎が倒した魔物だからこれは太郎のものだよ。

あと……ここに来ようって言ったりしてごめんね。

森の中には魔物はいないって言われてたんだけどまさか出てくるなんて……。」


「いや…大丈夫だよ。知らなかったんだし。」


そうだ。ルーイは魔物がいないと言っていたのに今回あのカエルがでてきた。もしかしたらこの森になにか異変が起こっているのかもな。

ロフロッグを倒したとはいえまた出てくることも考えられる。早くここを離れないとな。


「ちょうど日も暮れてきたしそろそろ帰ろう!

あと魚は魔物がかぶついちゃったけど歯型が着いただけでまだ食べられそうだし家に帰って2人で食べよう!」


「うん………!あっ!太郎は何も持たなくていいよ…。

全部僕が持つからね。」


お言葉に甘えてルーイに釣竿を持ってもらい俺は魚とナイフを持ち帰路に着く


今日は色々あったが大事に至らなくてよかったなと魚を食べながら心から思った。

カエルとの戦いをこんなに長ったらしくかけるの私だけなのでは……?

少し疲れて最後ら辺投げやりになってしまいました

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