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趣味全開の作品ですが気に入って貰えたら幸いです

どうも、はじめまして。

私、一ノ瀬龍之介というものです。突然ですが私、異世界に転生してしまったらしいです。

それも悪魔として。


「寒すぎっ!」


極寒の地に立たずみ、何故こうなったかを思い出す。そう、このまえまでは自堕落な生活を謳歌していたはずなのに・・・


「お疲れ様でしたー」


バイトしているコンビニの店長に気だるげに挨拶をして、帰路に着く。いつも通りの日常。

高校を卒業して、早4年。就活がめんどくさくてフリーターとして生活をしていた。休みたい日に休め、何の責任もなく貧乏ではあるが、食うに困るほどではない。週に5日アルバイトをし、バイト以外の時間は家で惰眠を貪る。

この生活は、私にとって最高の日々であった。普通に就職していたならこうはいかないだろう。仕事に責任がついて来るだろうし、残業やサービス出勤、同僚との競い合いなど面倒くさいしがらみが沢山出て来るに違いない。しかし、私にはそれが一切ない。まさに悠々自適、理想の生活だ。


だが、そんな生活がその日、崩れ去った。

いつも乗っている地下鉄に降りる長い階段。特に意識もせずに、スマホをいじりながら降りる。それがいけなかった。


「うわっ!」


階段を踏み外し転落し私は呆気なく死んだ


「あれっ?ここは何処だ?」


気がつくと役所の様な建物の前にいた。

辺りを見回しても人はいない。階段を踏み外した時に私は死んだのではなかったのか?

あの時何となく自分が死んだという感覚があった。死の感覚を思い出すと背筋が凍る。

しかし、私はここにいる。病院ではなく全く知らない建物の前に。

しばらく辺りをうろちょろし、観察するが見れば見るほど普通の建物であった。入り口の上には看板があり、そこには転生支援センターと書かれていた。


(転生支援センター?なんだそれ)


「とりあえず入ってみるか」


こうしていても仕方がないのでとりあえずこの建物に入ることにした


「失礼しまーす」

ドアをノックしてから中に入ってみる

するとそこはまさに役所であった。受付窓口があり、その順番を待つための長いソファーがいくつか置いてある。何の偏見もない役所、もしくは郵便局の様な空間が広がっていた。


「いらっしゃいませー。整理券を取って番号が呼ばれるまでおまちください」


スーツを着た男が入り口の横に立っており整理券を渡してきた

髪を7、3に分け銀縁の細いフレームのメガネをかけて、ニコニコと胡散臭い笑顔を浮かべている


「あのーここはなんの施設ですか?」


「窓口でご説明しますので申し訳ありませんが、番号が呼ばれるまでしばらくお待ちください。」


説明する気は一切ないらしく、そう言ってからはまた胡散臭い笑顔を浮かべて口をつぐんでしまった。ここで、この男に詰め寄る胆力もなかったので渋々近くのソファーに座り、番号が呼ばれるのをまった。

しばらくすると番号が呼ばれたので、窓口に向かった。


受付には、ショートカットの40歳ぐらいのおばさんがスーツを着て座っており。首からネームプレートが下げられておりそこに漢字で河合と書かれていた


「はじめまして、本日担当させていただく転生管理人の河合です。よろしくお願いします。まず初めに、貴方は亡くなりました。その為、この転生支援センターに送られて来たのです。詳しいご説明をする為にも、お名前を聞いてもよろしいですか?」


「え?転生?」


「はい、転生です。最近、天国と地獄のキャパシティを超えてしまった為、転生システムというものが導入されたんですよ。詳しい内容を決める為にもお名前を聞いても?」


「あ、一ノ瀬龍之介です」


「一ノ瀬龍之介さんですね」

河合と名乗るこの女性はそう言うと手元の今は懐かしいブラウン管のパソコンで名前を打ち込みはじめた


「なるほど、一ノ瀬さんは階段から転落して事故死していますね。お悔やみ申し上げます。さて、転生に関してなのですがいくつか選択肢があります」


「選択肢?」


「はい、一ノ瀬さんは犯罪歴もないですし転生先はいくつか選ぶ事ができます」


「はぁ、そうなんですか」

よくわからないが転生先が選べるみたいだ


「まず1つ目がアマンダと呼ばれる日本でいう縄文時代ぐらいの文明の国に村人として転生できます。2つ目は、パレスという魔法が存在する惑星で下級悪魔として転生できます、3つ目はおすすめですよ。アクアと呼ばれる地表の90%が水に覆われた惑星で一ノ瀬さんのいた世界でいう人魚のような生物に生まれ変われます。」


「なんだかざっくりした説明ですね。もっと詳しく聞けないんですか?」


「はい、申し訳ございませんが世界についての情報を記録しておくと莫大な量になってしまうのでこれ以上の情報は載ってないんですよ」


「そんな状態で転生先を選べと言われても・・・」


「一応パソコンにある情報を全て伝えると1つ目の世界は原始的な農業が始まっているぐらいで文字なども存在しないぐらい原始的な文明です。一応、村をまとめる村長の様な役割の人間は存在しているみたいです。2つ目の世界では文明はもっと進んでいます。機械や電気が発見されていない代わりに魔法で独自の文明を築いています。地球には劣りますが3つの世界の中で最も進んだ文明です。でも、人間や亜人の枠は埋まってしまっているので悪魔としての転生になります。3つ目の世界は、水中に文明がある世界でして、ここでは、生態系の頂点が人魚ですので外的に襲われる心配もないのでオススメではありますね。」


「うーん・・・」

なんだかいきなり色んな事を言われて混乱してきたが、転生という言葉は少し魅力的である。最近よく読むなろう系小説でよく出て来るしちょっとワクワクしないでもない。

問題はどの世界に行くかだ。1つ目は論外だ。2つ目の世界は魅力的だが、悪魔なんて絶対良い扱いは受けないだろう。3つ目の世界も悪くはないが、やっぱりここは王道ファンタジーっぽい2つ目の世界がいい。


「2つ目の世界で」


「かしこまりました、惑星パレスでよろしいですね?」


「はい、あ、質問なんですがやっぱり悪魔ってその世界であまり良い境遇ではないんですか?」


「申し訳ございません、そこまでは書かれていないんですよ」


(うーん、かなり行き当たりばったりだな)


「入力が完了しましたのでこちらへどうぞ」


そう言うと河合は席を立ち手でついて来る様な仕草をした。それについていくとビンテージな木の扉がある部屋に着いた。


「こちらの扉を潜ると転生した新しい体として異世界に召喚されます」


「ずいぶん性急ですね。転生先の悪魔はどんなものなんですか?召喚される場所は?」


「こちらからではわからないんですよ、申し訳ございません」


(わからない事だらけじゃないか。小説みたいにスキルが貰えるとかも無さそうだしこの施設全然つかえんぞ)


心の中で悪態を吐くが小心者の一ノ瀬は口に出すことができず、渋々扉の前に立つ


「それでは、よき転生を」


そういうと河合は深々と頭を下げた


(いまいち釈然としないが、行くか!)


興奮を胸に扉を潜った





亀投稿ですが気長に見守ってくれるとありがたいです。

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