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自重知らずの異世界転生者-膨大な魔力を引っさげて異世界デビューしたら、規格外過ぎて自重を求められています-  作者: mitsuzo
第二章 騎士学園編

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089「登場! ヤマト皇国・皇リュウカイ・ヤマト」」



「⋯⋯こほん。さて、次に、このウキョウ君とリュウメイ君の二人だが、この二人は『ヤマト皇国』の者で、しかもこちらのリュウメイ君は⋯⋯⋯⋯ヤマト皇国の王『(すめらぎ)』の嫡男であり、次期(すめらぎ)である」

「「「「「えええええええええええ〜〜〜〜!!!!!!!!」」」」」


 ラディット国王が普通のトーンで「ウキョウとリュウメイは『ヤマト皇国の者』」という話を口にしたが、この言葉に観客席から『この日一番の歓声』が上がった。


「ま、まさか!? ヤマト皇国の王太子⋯⋯とは⋯⋯」

「次期⋯⋯(すめらぎ)、だと!?」

「⋯⋯おいおい、とんでもねぇ話だぞ、これ?!」


 そして、このラディット国王の言葉には観客だけでなく、騎士団長アルフレッド、ランドルフ・ジャガー、ルドルフ・カスティーノも度肝を抜かされた。


「さて、実はこの場にはもう一人、ゲスト(・・・)をお招きしている。紹介しよう⋯⋯⋯⋯ヤマト皇国現・(すめらぎ)『リュウカイ・ヤマト』!」

「な⋯⋯っ!?」

「何⋯⋯だと!?」


 ランドルフとルドルフがラディット国王の言葉に思わず、言葉を詰まらせる中、


「初めまして、クラリオン王国の皆さん。ヤマト皇国(すめらぎ)リュウカイ・ヤマトです」


 ヤマト皇国現・(すめらぎ)の『リュウカイ・ヤマト』が姿を現した。


「マ、マジだ⋯⋯マジで、本物の⋯⋯ヤマト皇国の(すめらぎ)だ⋯⋯」

「あ、ありえん!? 他国と接触を持ちたがらないどころか、外国人の入国も厳しく制限しているあの(・・)ヤマト皇国の(すめらぎ)が、クラリオン王国に姿を見せるなど⋯⋯」


 ヤマト皇国の王、(すめらぎ)であるリュウカイ・ヤマトを見て、ランドルフ・ジャガーとルドルフ・カスティーノが驚愕の顔を見せる。ジャガー家もカスティーノ家も同じ『総合商社』という事業を生業としていることもあり、外国とのつながりは多い。その為、二人は接触はないものの、ヤマト皇国の(すめらぎ)である『リュウカイ・ヤマト』は知っていた。


 ただ周囲の観客はヤマト皇国の『(すめらぎ)』がどのような者か知らない者がほとんどではあるが、そもそもヤマト皇国という国が他国との交易をほとんど行わない国という理解はあるので、当然「ヤマト皇国の人間。しかも『国王』というトップに位置する人が登場するなんて⋯⋯」と、今、起きている『異常事態』に言葉を失っていた。


『ヤマト皇国』——世界にある五大国中で唯一、『ヴィクトリア大陸』ではなく、大陸の北に位置する『孤島』で暮らす者たちで、これまで他国との関係を遮断してきた、通称『閉ざされた国』である。ちなみに『クラリオン王国』や他の三大国『グランタニア帝国』『タイクーン華国』『リーガライド獣国』は一つの大陸にあり、その大陸の名を『ヴィクトリア大陸』という。


 そんな『閉ざされた国』であるヤマト皇国の者が他国の地に姿を現した。それもヤマト皇国のナンバーワンである(すめらぎ)が⋯⋯である。これに観客が言葉を失うのも無理はない。


 そんな、クラリオン王国の国民の戸惑いを余所に、ヤマト皇国・(すめらぎ)リュウカイ・ヤマトは話を始めた。


「皆さん、ご存知の通り、我々、ヤマト皇国の民はこれまで他国との接触を拒んできました。しかし、これからは違います。これから我々は、このクラリオン王国の皆さんと共に友好関係を築きたい。そして、その『証』として、我が息子を栄誉あるクラリオン王国騎士学園へと留学させました」

「「「「「⋯⋯っ!!!!!!!」


 観客がリュウカイの言葉にさらに驚きの態度を示す。すると、


「まだまだ未熟な愚息ではありますが、よろしくお願い致します。今後も我がヤマト皇国は、優秀な生徒を騎士学園へ留学させると共に、我がヤマト皇国の学校への留学も許可します。ぜひ、両国の交流の『架け橋』として、未来ある子供たちに期待します」


 ザワザワと騒然とする中、ラディットが言葉を出す。


「今後、我々クラリオン王国とヤマト皇国は手を取り合い、将来に渡り友好関係を築いていく。これからクラリオン王国の国民であれば、ヤマト皇国へと入国も可能となる。そうなれば、クラリオン王国にとっては有益なものであることは間違いない。詳しいことはまた追って発表するので、今日は大いに大会を楽しんでくれ! ありがとう!」

「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」


 そう言って、ラディットとリュウカイが観客に手を振りながら舞台から下がると、観客から大きな拍手が巻き起こった。観客の反応はいろいろあったものの、多くは『これからこの国は大きく変わる』という『大きな期待』が大半を占めているようで、その結果の大きな声援であった。 


「え、えーと⋯⋯まだ、わ、わたくしも、ちゃんと状況を把握しておらず⋯⋯こ、混乱しておりますが、ここで⋯⋯学園長ハンニバル・シーザー様からの⋯⋯ご挨拶があります」


 司会のフェリシア・ジャスミンが動揺しながら登場を促すと、学園長ハンニバル・シーザーが舞台に上がった。


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